ご質問の株価、とは、公募価格のことかと思われます。公募価格とは、取引所で売買が始まる前の、会社から証券会社を経由して最初の取得者に譲渡される価格のことです。
主に三つの要因で決まります。
①その会社の資産内容・収益構造を分析し、さらに、その過程で、キャッシュフローを分析し、そのキャッシュフローに一定の倍率を適用する等して、公募価格を決める。ここでA円~B円という幅をもった価格が導き出されます。この手法は、上場していない、かつ、上場予定がない会社の価額算定の時に用いられる手法と同じです。
②同業他社の株価と比較して、幅をもった価格帯が導き出されます。つまり、業種が同じで収益構造が似ているなら、同じような株価がつくだろう、という観点です。C円~D円という幅だと仮定しましょう。
③これらの上限下限から、ブックビルディング前の価格帯を決定します。この価格帯を開示し、投資家にブックビルディングに参加してもらい、需要と株価に対する期待度を集計します。例えば、ほとんどの投資家が上限で買いたい、と希望した場合、最終的な「公募価格」はその価格になってしまいます。
このような流れで「XXYYの公募がAAA円で決まった」となるのです。
そして、取引日初日を迎えるのです。
取引日初日は、オークション方式で取引が始まりますので、売り手と買い手のバランスで、寄せます。寄せる、ということは、規定に従って売買を成立される、ということです。寄った価格が初値です。
公募前価格帯→公募価格→初値
の流れとなります。
藤井さん たびたび詳しい回答ありがとうございました。助かります。