http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%84%B3%E8%84%8A%E9%AB%84%E6%B6%B2
URLはWikipediaです。髄液所見の正常値を参考にしてください。
細胞数 5/mm3以下(全て単核球)
とあります。これは他のいくつかの書籍にも当たりましたが妥当な数値です。
そのため、
(1)基本的に正常人では1ccに単核球(主にリンパ球です)が5000個(5個<これも間違いだ)以下です。
(2)成人の脳脊髄液は150mlほどとされています(出典:P.60,2008,『神経解剖カラーテキスト 第2版』医学書院.)。
(1)、(2)から考えると、健康な成人なら脳脊髄液全体には750000個以下(750個以下<間違えました!)の白血球が存在することになります。
追記
-1-
mm3というのは、立法ミリメートルではないのですか。
もし立法ミリメートルなら、150mlは、15000立方ミリメートルになりませんか。
・うわ、すいません。単位間違いでした。cm3で計算してしまった(恥)。
ご指摘の通りです。100倍間違ってますね。ですので、75000個以下という見当になりますね、すみません。
再追記
えーっと、1000倍でした。重ね重ねすみません・・・。75万以下の見当ですね。
-2-
0-5個あるとすると、個人差・個体差があるということでしょうか。
どういう人には多くて、どういう人には少ないかという調査はないでしょうか。
・0-5個というのは、個人差と言うよりは所見上の差だと思います。
健常者のの髄液所見の統計データというのは思い当たらないです。すみません。
そもそも髄液所見はある人の髄液のそのまた一部を採ってくる(5-10mlくらい)ものです。さらに、そのまた一部を顕微鏡で観察して得られた結果です。ですので、一部から全体を推測したお話だということをご承知おきください。髄液を全部抜いたら重大な障害が出るでしょうから、健常人では髄液中の単核球を全部数えた例は無いように思いますが、調べて何か出てくれば追記します。
健常人での差はわからないのですが、病気になると白血球は髄液中にも多く侵入してきます。これは大体所見が確立していて、↑のWikipediaの各種疾患における髄液所見の表にも書いてあります。
これは、一般的には髄液中のリンパ球が病原体の存在やゴミ蛋白の存在を感知し、サイトカインを放出して白血球を呼び寄せ、病原体や蛋白の処理に当たらせるためと言われています。
血液脳関門(BBB)も絶対のものではありません。完全に細胞が入ってこないとか、絶対にある分子量以上のものは通さない、という存在と言うよりは、伸び縮みするフィルターというイメージでしょうか。BBBの本体は脳組織におけるグリア細胞の一つ、星状細胞(アストロサイト)が毛細血管周囲に突起を伸ばして覆っていること、また、血管内皮細胞自体に窓と呼ばれる孔が少ないことによる物質移動の制限と言われています。ですから、細胞自体がダメージを受けると、BBBも破綻します。
BBBの様子は、
http://en.wikipedia.org/wiki/Blood-brain_barrier
の図版を参考にしてください。
(なかなかいい図がない・・・。手元では坂井建雄・河原克雅,2008,『カラー図解人体の正常構造と機能 全10巻縮刷版』日本医事新報社.のP.633を見ながら回答しています。)
髄液の細胞数は健常者で0~3個/mm3程度である。
成人の髄液量は約 150mL であり、3~4 時間で入れ替わる。
http://data.medience.co.jp/compendium/main.asp?field=12&m_class=05&s_class=0002
http://tmamt.or.jp/ippan/bennkyou/pdf/200907-series-zuiekikensa.pdf
一つ目のサイトより抜粋
脳脊髄液中の白血球の数と種類を同定することで中枢神経系の感染症を診断し、合わせて悪性細胞の有無をみる検査である。
髄液の細胞数は健常者で0~3個/mm3程度である。一般的に細胞数の算出には、Fuchs-Rosenthal計算盤を用いる。たとえば全区画内の細胞数をxとすると1mm3中の細胞数はx/3.2×10/9により与えられ、1mm3中の細胞数はおよそx/3で表される。すなわち、1mm3中の数はxを3で除す事により得られる。
正常髄液中の細胞はほとんどが小リンパ球である。髄液細胞数が6個以上の場合を細胞増多症(pleocytosis)という。1mm3中500個以上の著明なpleocytosisがある場合には、肉眼所見上でも明かな混濁を呈する。pleocytosisは種々の場合に見られるが、ことに髄膜の炎症性疾患や中枢神経系の梅毒においては決め手となる所見であり、常に蛋白濃度の増加を伴う。一方、蛋白増加があるにも関わらず細胞数増多を見ない場合を「蛋白細胞乖離」といい、ギランバレー症候群で認められる。
検出される細胞の種類は、リンパ球のほか、単球様細胞、多形核白血球、形質細胞、腫瘍細胞などがあり、赤血球も特に多い場合は報告することがある。髄液中に出現する細胞の構成比はリンパ球60~70%、単球様細胞20~30%、多形核細胞2~3%である。赤血球は頭蓋内出血や、脊椎骨折でみられるが、もっとも多いのは採取時の末梢血混入であり、判定には注意を要する。
なお、髄液中の細胞は採取液の初めに出る部分に多いため、生化学的検査よりも先に採取する方が望ましい。変性が進むため、すみやかに検体移送を行い、3時間以内に鏡検判定が必要である。
ありがとうございます。
もう少し教えてください。
BBB(血液脳関門)は、脳脊髄液から、それらのリンパ球が血管に戻るのも阻止しているのでしょうか。
BBB(血液脳関門)は、リンパ球等の大きなものは通さないとされています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%80%E6%B6%B2%E8%84%B3%E9%96%A2%E9%96%80
ありがとうございます。
私は、こう思ったのです。
一部の白血球はBBBを通って脳脊髄液中にある。
(それとも脳内に白血球の造血機構があるのでしょうか。)
また、その、BBBは双方向でしょうか、一方通行で中から外には出やすいということはあるでしょうか。
もしわかれば教えて下さい
ありがとうございます。
ご回答ありがとうございました。
少し追加質問をさせてください。
-1-
mm3というのは、立法ミリメートルではないのですか。
もし立法ミリメートルなら、150mlは、15000立方ミリメートルになりませんか。
私も間違っていましたね。150ml は15万立法ミリメートルですね。***
-2-
0-5個あるとすると、個人差・個体差があるということでしょうか。
どういう人には多くて、どういう人には少ないかという調査はないでしょうか。