最大摩擦力が、動摩擦力より大きくなるのはなぜですか?
イコールになってはいけないのでしょうか?
最大摩擦力は、静摩擦力であることが多いですが、動摩擦力がゼロではないような場合は、静摩擦力のほうがもっと値がおおきいことが現実の測定値としてしばしば観察されます。
それは、ひとつの理由としては接触している界面に空気や水といった摩擦を和らげる媒体がなく凹凸が密着しているほうが、摩擦力が大きくなるからだと思います。
さらに、物体はおいておくとほんのすこし変形してしまうことが多いです。たとえばポリウレタン発泡材からなる低反発枕などがわかりやすいですが、微視的にはいろんな界面で変形がおこっているのではないでしょうか。そうするとデコボコがかみ合ってるのをはずす分、力が必要になります。
すでに動きはじめていればいちいち相手にあわせて変形するだけのヒマがありませんので小さな凹凸はないものとして考えることができます。砂利道を走るタイヤのようなものです。じっととまっていると石の形にタイヤがすこし凹みますから、動きだしのときに凹凸を乗り越える力が必要になりますね。それが顕微鏡のような部分でも起こるのでしょう。
よくテストで「ただし摩擦係数はゼロとする」というような仮定があり、スケートリンクのようなすべりやすい場所では、最大摩擦力=動摩擦力=0となることも想定できます(実際100%すべりやすいスケートリンクがあるかどうかはわかりません)。
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