高校の教科書からは「聖徳太子」という語句は消えつつあります。
「聖徳太子」ではなく「厩戸王」という語句になり、場合によっては「厩戸王(聖徳太子)」というような書き方になっています。
おそらく近いうちに「厩戸王」という表現だけになるかもしれません。
高校の教科書から「聖徳太子」という書き方が消えたのは、「聖徳太子」が歴史上の人物であることを越えて、信仰の対象となってしまっているので、
信仰の対象 =「聖徳太子」
歴史上の人物=厩戸王
ということを明確に区別するためにそういう表記にするようになった、ということが第一の理由です。
小学校の教科書や中学の教科書で「聖徳太子」が消えない理由は、やはりはじめて知る歴史上の人物も教科書には多いことから、親しみのある、学校で習う前にどこかで聞いたことのある名称を使用(利用)しようとしているからです。
そして、何より、やはり正史の『日本書紀』に書かれている内容を否定する、というのは、それなりの反証と傍証と労力が必要なわけで、聖徳太子の存在を架空のものであると言うために『日本書紀』そのものが捏造だ、とまで言わなくてはならない、というのはかなりの無理がある、ということです。
「聖徳太子」はいないが、厩戸王は実在している、ということが現在では定説。
長々引用しました。特に補足することはありません。
呼び方の問題です。
厩戸という人はいたというのは、ほぼ共通認識。
聖徳太子という呼び方は厩戸が死んでかなり経ってから生まれたもの。(日本書紀よりも後)
呼び方がふさわしいかという問題はあっても、「聖徳太子が実在したか」というのはずれた問題ですね。
事績を否定したところで、呼び方どうこうは関係ない。
マスコミや出版社の煽り文句には騙されないようにしましょう。
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