低い寄棟だと、屋根裏が温室になっており、屋根換気もできていないと感じています。切り妻でも入母屋でも、妻の部分の上部に換気孔を設けない家屋が多く、屋根の換気に配慮がないです。床下から屋根裏へと空気を流す発想もないようです。
庇も短くおかしいと思います。
かなりの誤解があるようですが、伝統建築は圧倒的に高くつくのが難点です。
庇を長く出せば、その分は重量が増える。
屋根は瓦が飛びにくいように、できればカーブさせて、お寺や神社のアレです。
そういった複雑な加工ができる技術者が払底している。
台風国家でもある日本では風をはらんで飛ばないように全体構造が問題になる。
結果として、例えば三寸角の繋ぎ柱ではなく4寸か5寸かそれ以上の太さの通し柱が多数必要になる。
一本あたり最低でも数万円~数十万円の価格差が生じます。
最近では軸組工法の技術者は激減している。
数十年前までは近在で切り出された不定形の柱を上手に加工して棟柱にするような職人が多かった。
最近ではそこまでやれるのは宮大工だけでしょう。
中流化でマイホームが大量生産される中で切り捨てられていった伝統も多いと言うことだと思います。
そりゃ、高断熱にして毎日エアコンで電気代が嵩むのは住んで初めて分かることですから、建築費が安い方が嬉しい家庭も多いはずです。
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