どうかよろしくお願いします。
http://www.marin-shika.com/menu/seijinbyou.html
まず口の中にはおよそ300~500種類の細菌が住んでいます。
当然、それが おなかの中に行きます。
消化器官どころではなく、人体に細菌がついていない場所は多分脳ぐらいですよ。
全身至る場所に細菌がいると思ってもいいと思います。
それらの菌がいるお陰で人間の生活は成り立っていると言ってもいいぐらいです。例えば皮膚に住む菌は他の菌がやってきた時に攻撃して人の体に悪い菌が入らないようにしてくれています。
元腸管免疫の研究者です。
下記の説明でだいたい合っていると思います。
http://www.i-madoka.com/enterobacteria.html
少し難しいかも知れませんが…
口や胃、小腸、大腸等の消化管は良く考えてみれば「体外」なので、皮膚と同じように一般的に細菌がいますが、ここに書かれているように胃や十二指腸や小腸の前半(空腸)にはいないも同然です。
特に胃の中は塩酸(胃酸)が分泌されていてpH1~2と言う苛酷な環境(ゲップが酸っぱくて苦いのはそのため)なので、口から入った口内細菌を含む細菌はほとんどここで死滅します。
感染するような病原細菌が簡単には入らないようになっている訳です。
ピロリ菌は例外で、胃酸を局所的に中和出来るので胃の中で生息出来ます。
なので、腸内細菌(叢)の作用はほとんど大腸での話になります。(まあ回腸で働く可能性はありますが、大腸の研究で忙しいのでほとんど研究されていないと思います)
あとは余談ですが、乳酸菌飲料の乳酸菌や薬の乳酸菌も酸から守られるように細工していないとほとんど胃の中で死にますので、食べても意味が無いと言う研究者がいる反面、少しでも残って小腸を通過したのが増殖して働くのだ、という意見や、死んだ菌でも大腸に行くと役に立つ(一種のプレバイオティクス)と言う意見もあります。
この辺は内緒話ですが、食品業界も製薬業界も、さらにはそれらから研究費をもらうことの多い大学等の研究者にとっては、乳酸菌(リンクにあるようにこれもたくさんの種類がありますが)を食べると健康に良い方が都合が良い(=乳酸菌が体に悪いとは決して言わない)と言う事も頭に入れておくと誇大広告に騙されないですみます。
ただし、実際問題としては乳酸菌等を食べる(プレバイオティクス、プロバイティクス)と健康に資するのは経験的また疫学的には間違いないですので、一概に宣伝が間違いではありません。
ただ、それがなぜか?どの菌がどう良いのか?と言うメカニズムは、未だにほとんど分かっていないのが現状ですので、そこをクリアに言い切る宣伝には注意した方がいいかと思う次第です。
もし興味があれば、食品分野はまだまだフロンティア(=難しい)ですのでその辺是非将来ご自分で研究してみて下さい。
ただし、腸内細菌をやると便とかを頻雑に扱うので相当の覚悟がいりますが…苦笑)
そのとおりですね。
2015/08/11 13:25:27歯医者さんでは、歯周病菌、虫歯菌、そういうものについて、よく聞いていました。消化器を考えたとき、歯医者さんでのお話しを忘れていました。
ありがとうございました。