匿名質問者

デュルケームの自殺論について




今の時代ではどれにあてはまりますか?

利己的自殺
利他的自殺
アノミー的自殺

また、この三類型についてどう思われますか?
できればデュルケームについて思うことも教えていただきたいです。

よろしくお願いします。

回答の条件
  • 1人5回まで
  • 登録:
  • 終了:2016/12/22 04:35:03

ベストアンサー

匿名回答2号 No.2

デュルケームさんは社会学の学者なのですね(他に自己本位的自殺という分類もあるそうです)
http://kotonohabox.seesaa.net/article/162916881.html
ただ、現在は一般にひろまっていません。社会的要請が低いのです。
というのも、医学においてうつ病の基準や病態がしっかり調査されたからです。

結局自殺を完遂してしまううつ病の人でも、死ぬ直前まで呼吸や食欲を自発的に止めることもできず、体は常に生きたがっているわけです。でも、しっかり自殺してしまう。食欲や呼吸を上回る「確実に死にたい」という欲が発生してます。脳内の疲労や責任感などといった要因で誤作動が起こり、「この程度の体の不調で会社を休むくらいなら自分は今すぐ死ぬべき」みたいなゆがんだ論理しか考えられなくなってしまうのです。このうつ病には即効の手当はなく、しかし一旦診断がついたら、薬をのんで長期間休むことでほぼ確実に治る病気でもあります。
 
で、このうつ病を社会学的に分類しようとしても意味はありません。自殺願望はどれもまわりのやんでいないまま同じ辛さに耐えている同僚・同級生からすれば「これ以上働くことはない」という結果につながるものであって自己本位的ですし、逆に自死遺族からみると「そこまでして働き続けることはなかった、生きていてほしかった。いっそ辞めてしまえと何度もいったのに会社が辞めさせてくれなかったからこうなった」となり、過労死的、集団本位的、つまり利他的に見えるものでもあります。解釈によるわけです。
 
一方でまた、「自殺をしたがってみせる精神の病気」も他にあります。死ぬ気はないが別れた恋人の注目を集めたいために手首などに自傷してしまうとかです。これはうつ病とおなじ手当をしても治りませんし、言動からみても別の病気として判断されます。デュルケームさんの分類にむりやりこじつければアノミー的ということができるでしょう。
他にも自殺にいたる精神疾患はありますし、むしろ自殺を言い出すことが重い精神疾患症状だからなんとかあてはまる分類をしらべあてて治療方針をたてようということもあります。なかではうつ病は突然死につながるからヤバイので自殺志願者からすぐに診断にとりかかるべきですが逆に他の病気はもっと別の意味でヤバイ場合もあります。
 
医者にとって、また自殺志願者の家族にとっては、社会学的分類ではなく、医学的分類、すなわち「どの治療法、どの薬がこの人にうまく効いて、生き延びさせることができるか」が重要なので、現代社会ではそちらのほうが広く利用されています。
非定型うつ病の診断基準|ICD-10、DSM-5このICD、DSMというのが外国でつくられた医学的な基準で、日本でも広く用いられています。
 
また社会学でも現在は
自殺者統計|自殺対策支援センターライフリンク
経済的理由などに淡々と感情を入れずに分類しており、それがアノミー的であるかなどの判断は特に行っていません。主観的にも見えるデュルケームの分類を入れるとアノミー的自殺ならば対処しなくていいかのような誤解をうけそうだからでしょう。自分もずっと前に一度習ったはずなのですが、今の今まで再び目にすることがありませんで、忘れていました。
 
ただ、フィクション小説などしか自殺者の内面を知る資料がなかった時代は、読者からみて、デュルケームの分類も役に立ったこともあったのでしょう。今は、この小説内のこの自殺は(アノミー的自殺にみえるけど)今でいううつ病による自殺。とか(自己本位的にみえるけど)○○○○病による自殺。という風に分類しなおされる動きがでてきたとおもいます。たとえば昭和の末期にはムラカミハルキさんの、ストーリー内に自殺者が多数でてくる小説がベストセラーになったことがありましたが、精神科医によれば、そのころ存在しなかった病名が今よめばほぼ確定するほどよく推測できるのだそうです。

その他の回答1件)

匿名回答1号 No.1

匿名回答2号 No.2

ここでベストアンサー

デュルケームさんは社会学の学者なのですね(他に自己本位的自殺という分類もあるそうです)
http://kotonohabox.seesaa.net/article/162916881.html
ただ、現在は一般にひろまっていません。社会的要請が低いのです。
というのも、医学においてうつ病の基準や病態がしっかり調査されたからです。

結局自殺を完遂してしまううつ病の人でも、死ぬ直前まで呼吸や食欲を自発的に止めることもできず、体は常に生きたがっているわけです。でも、しっかり自殺してしまう。食欲や呼吸を上回る「確実に死にたい」という欲が発生してます。脳内の疲労や責任感などといった要因で誤作動が起こり、「この程度の体の不調で会社を休むくらいなら自分は今すぐ死ぬべき」みたいなゆがんだ論理しか考えられなくなってしまうのです。このうつ病には即効の手当はなく、しかし一旦診断がついたら、薬をのんで長期間休むことでほぼ確実に治る病気でもあります。
 
で、このうつ病を社会学的に分類しようとしても意味はありません。自殺願望はどれもまわりのやんでいないまま同じ辛さに耐えている同僚・同級生からすれば「これ以上働くことはない」という結果につながるものであって自己本位的ですし、逆に自死遺族からみると「そこまでして働き続けることはなかった、生きていてほしかった。いっそ辞めてしまえと何度もいったのに会社が辞めさせてくれなかったからこうなった」となり、過労死的、集団本位的、つまり利他的に見えるものでもあります。解釈によるわけです。
 
一方でまた、「自殺をしたがってみせる精神の病気」も他にあります。死ぬ気はないが別れた恋人の注目を集めたいために手首などに自傷してしまうとかです。これはうつ病とおなじ手当をしても治りませんし、言動からみても別の病気として判断されます。デュルケームさんの分類にむりやりこじつければアノミー的ということができるでしょう。
他にも自殺にいたる精神疾患はありますし、むしろ自殺を言い出すことが重い精神疾患症状だからなんとかあてはまる分類をしらべあてて治療方針をたてようということもあります。なかではうつ病は突然死につながるからヤバイので自殺志願者からすぐに診断にとりかかるべきですが逆に他の病気はもっと別の意味でヤバイ場合もあります。
 
医者にとって、また自殺志願者の家族にとっては、社会学的分類ではなく、医学的分類、すなわち「どの治療法、どの薬がこの人にうまく効いて、生き延びさせることができるか」が重要なので、現代社会ではそちらのほうが広く利用されています。
非定型うつ病の診断基準|ICD-10、DSM-5このICD、DSMというのが外国でつくられた医学的な基準で、日本でも広く用いられています。
 
また社会学でも現在は
自殺者統計|自殺対策支援センターライフリンク
経済的理由などに淡々と感情を入れずに分類しており、それがアノミー的であるかなどの判断は特に行っていません。主観的にも見えるデュルケームの分類を入れるとアノミー的自殺ならば対処しなくていいかのような誤解をうけそうだからでしょう。自分もずっと前に一度習ったはずなのですが、今の今まで再び目にすることがありませんで、忘れていました。
 
ただ、フィクション小説などしか自殺者の内面を知る資料がなかった時代は、読者からみて、デュルケームの分類も役に立ったこともあったのでしょう。今は、この小説内のこの自殺は(アノミー的自殺にみえるけど)今でいううつ病による自殺。とか(自己本位的にみえるけど)○○○○病による自殺。という風に分類しなおされる動きがでてきたとおもいます。たとえば昭和の末期にはムラカミハルキさんの、ストーリー内に自殺者が多数でてくる小説がベストセラーになったことがありましたが、精神科医によれば、そのころ存在しなかった病名が今よめばほぼ確定するほどよく推測できるのだそうです。

コメントはまだありません

この質問への反応(ブックマークコメント)

「あの人に答えてほしい」「この質問はあの人が答えられそう」というときに、回答リクエストを送ってみてましょう。

これ以上回答リクエストを送信することはできません。制限について

回答リクエストを送信したユーザーはいません