人に神を求めさせるため、なにをしてくださったのでしょうか

「季節を決め、彼らの居住地の境界をお決めになりました。」と捉えて、
極寒、猛暑、華やかな春、
または、激戦地となった所では信仰者が多い傾向にあると聞いたことがありますが、
試練を与えてくださっていると言うことでしょうか


使徒行伝 17章26-27
26神は、一人の人からすべての民族を造り出して、地上の至るところに住まわせ、季節を決め、彼らの居住地の境界をお決めになりました。 27これは、人に神を求めさせるためであり、また、彼らが探し求めさえすれば、神を見いだすことができるようにということなのです。実際、神はわたしたち一人一人から遠く離れてはおられません。

回答の条件
  • 1人5回まで
  • 登録:
  • 終了:2020/09/10 23:50:05

ベストアンサー

id:jwrekitan No.1

回答回数338ベストアンサー獲得回数120

17:26をその前の節と区切るのではなく、24-26節をひとまとまりとして捉えましょう。そうしないと「居住地の境界」のくだりが意味不明な浮いた文章となってしまいますので。境界についてはおそらく申命記 32:8が念頭にあり、人類の歴史に対する神の関与を示唆しています(つまり文脈全体を通して、多神教を奉じるギリシャ人が考えもつかなかった創造主という概念を説明しているわけで、季節についても「神が定められた」という事を伝える以上の深い意味は無いものと)。

また、引用元は新共同訳かと思いますが、口語訳では「求めさせるため」というニュアンスがそもそも存在しません。
https://ja.wikisource.org/wiki/%E4%BD%BF%E5%BE%92%E8%A1%8C%E4%BC%9D(%E5%8F%A3%E8%AA%9E%E8%A8%B3)#17:27

原文であるギリシャ語では、
http://wordbyword.holy.jp/li-acts17.html#SubAdrR449C1

新共同訳の「求め」 → ζητειν 探し求める

が本来の意味に近いようです。いやいや「探し求める」は次にちゃんと出現するだろうと言われるかもしれませんが、

新共同訳の「探し求め」 → ψηλαφησειαν 手探りで捜す

のようです。黒崎注解もこれに近い解説をしています。
http://www.stonepillow.org/kurosaki_frame.cgi?44+17+5-3-6

辞解
[尋ね] 熱心に求むる事。
[探る] 盲人が暗中に杖を以て探るが如く、手さぐりをする事。


ギリシャ語と並べると新共同訳の訳出は実に逐語訳的で、それは元の表現がどうだったのかを知る面で確かに都合がいいのですが、たぶん逐語訳的な訳出を実現させるために、「させる」という余分な言葉が追加されているように思います。実際のところ、創造主という概念を知らない人に対して、季節を定める事、国境を定める事(あるいは天地創造の業全て)が「神を求めさせるため」であるとの説明を行ったとして、それにいったいどれほどの説得力があるというのでしょう?。口語訳のような意味として語られたほうがよほど得心がいくと思うのですが。

他3件のコメントを見る
id:jwrekitan

上のように回答したものの、
「あれ?まずったかな?」と私の方でも継続して色々調べていました^^;

一応、こちらで60種類の英語訳が見られます
(いろんな訳し方があってなかなか難しい)。
https://www.biblegateway.com/verse/en/Acts%2017:27



なお、前節の「季節」(καιρούς)についても、
普通の感覚では「四季」をイメージしてしまいがちですが
(というか私もそう誤読していましたが)、
もっと様々な解釈が可能な言葉のようです。
https://en.wiktionary.org/wiki/%CE%BA%CE%B1%CE%B9%CF%81%CF%8C%CF%82#Ancient_Greek

英語聖書では、
https://www.biblegateway.com/verse/en/Acts%2017:26

"seasons"(季節)と訳されたものが9種類(EXBについては"when"でカウント)
"times"(時間)と訳されたものが31種類
"periods"(期間)と訳されたものが6種類
"epochs"(時代)と訳されたものが1種類
"when"(いつ)と訳されたものが9種類
"how long"(どれくらいの期間)と訳されたものが1種類
その他1種類(OJB)

四季のワンシーズン(3~4ヶ月)とか1年とかではなく、
もっと長大な期間を指している可能性があって、
「居住地の境界」とセットで「国家の興亡」を表している可能性がありそうです。

2020/09/13 22:40:03
id:takmi14

いつも根拠のある資料とともにコメントをしていただきありがとうございます
教えていただいた英語の比較サイト,とても参考になりました

2020/09/18 07:28:33

その他の回答1件)

id:jwrekitan No.1

回答回数338ベストアンサー獲得回数120ここでベストアンサー

17:26をその前の節と区切るのではなく、24-26節をひとまとまりとして捉えましょう。そうしないと「居住地の境界」のくだりが意味不明な浮いた文章となってしまいますので。境界についてはおそらく申命記 32:8が念頭にあり、人類の歴史に対する神の関与を示唆しています(つまり文脈全体を通して、多神教を奉じるギリシャ人が考えもつかなかった創造主という概念を説明しているわけで、季節についても「神が定められた」という事を伝える以上の深い意味は無いものと)。

また、引用元は新共同訳かと思いますが、口語訳では「求めさせるため」というニュアンスがそもそも存在しません。
https://ja.wikisource.org/wiki/%E4%BD%BF%E5%BE%92%E8%A1%8C%E4%BC%9D(%E5%8F%A3%E8%AA%9E%E8%A8%B3)#17:27

原文であるギリシャ語では、
http://wordbyword.holy.jp/li-acts17.html#SubAdrR449C1

新共同訳の「求め」 → ζητειν 探し求める

が本来の意味に近いようです。いやいや「探し求める」は次にちゃんと出現するだろうと言われるかもしれませんが、

新共同訳の「探し求め」 → ψηλαφησειαν 手探りで捜す

のようです。黒崎注解もこれに近い解説をしています。
http://www.stonepillow.org/kurosaki_frame.cgi?44+17+5-3-6

辞解
[尋ね] 熱心に求むる事。
[探る] 盲人が暗中に杖を以て探るが如く、手さぐりをする事。


ギリシャ語と並べると新共同訳の訳出は実に逐語訳的で、それは元の表現がどうだったのかを知る面で確かに都合がいいのですが、たぶん逐語訳的な訳出を実現させるために、「させる」という余分な言葉が追加されているように思います。実際のところ、創造主という概念を知らない人に対して、季節を定める事、国境を定める事(あるいは天地創造の業全て)が「神を求めさせるため」であるとの説明を行ったとして、それにいったいどれほどの説得力があるというのでしょう?。口語訳のような意味として語られたほうがよほど得心がいくと思うのですが。

他3件のコメントを見る
id:jwrekitan

上のように回答したものの、
「あれ?まずったかな?」と私の方でも継続して色々調べていました^^;

一応、こちらで60種類の英語訳が見られます
(いろんな訳し方があってなかなか難しい)。
https://www.biblegateway.com/verse/en/Acts%2017:27



なお、前節の「季節」(καιρούς)についても、
普通の感覚では「四季」をイメージしてしまいがちですが
(というか私もそう誤読していましたが)、
もっと様々な解釈が可能な言葉のようです。
https://en.wiktionary.org/wiki/%CE%BA%CE%B1%CE%B9%CF%81%CF%8C%CF%82#Ancient_Greek

英語聖書では、
https://www.biblegateway.com/verse/en/Acts%2017:26

"seasons"(季節)と訳されたものが9種類(EXBについては"when"でカウント)
"times"(時間)と訳されたものが31種類
"periods"(期間)と訳されたものが6種類
"epochs"(時代)と訳されたものが1種類
"when"(いつ)と訳されたものが9種類
"how long"(どれくらいの期間)と訳されたものが1種類
その他1種類(OJB)

四季のワンシーズン(3~4ヶ月)とか1年とかではなく、
もっと長大な期間を指している可能性があって、
「居住地の境界」とセットで「国家の興亡」を表している可能性がありそうです。

2020/09/13 22:40:03
id:takmi14

いつも根拠のある資料とともにコメントをしていただきありがとうございます
教えていただいた英語の比較サイト,とても参考になりました

2020/09/18 07:28:33
id:adlib No.2

回答回数3162ベストアンサー獲得回数243

 
 わたしは、プロテスタント系の私立中高一貫校に七年間も学びました。
 中学の恩師はヴァイオリンを弾くクリスチャンでした。高校の恩師は、
近世キリスト教史、親友にカナダ在住の牧師(もと物理学者)がいます。
 
 彼の父はキリスト教学者で、祖父は日本初期のイスラム教徒でした。
 わたし自身は無神論者ですが、わたしの父までは仏教徒でした。
 俗物ながら、朝起きると神棚に拍手、仏壇に合掌する律儀者でした。
 
 つぎの音声コラムは、とても柔軟に“神”を語っています。
http://takedanet.com/archives/1077665877.html(20200809 14:45)
 ヒバリ9:日本の神 ……… 武田 邦彦(中部大学教授)
 

id:takmi14

コメントありがとうございました。教えていただいた動画見せていただきました。

武田先生の
'一心教とか宗教の自由などヨーロッパの概念をそのまま日本国憲法に書いてあるからややこしい'
の言葉が心に残りました。
ある文化を基準として他の文化を判断することのないよう心がけたいと思います。

2020/09/13 18:21:55

コメントはまだありません

この質問への反応(ブックマークコメント)

「あの人に答えてほしい」「この質問はあの人が答えられそう」というときに、回答リクエストを送ってみてましょう。

これ以上回答リクエストを送信することはできません。制限について

回答リクエストを送信したユーザーはいません