そのコストといえば、インク代ですかそれともその挿絵の製版費用ですか?
挿絵が増えることでページ数や刷色数が変わらない前提では、
今は写植もしないし、写真製版もしないから、製造コストほとんど変わらないはず。
あ、だけど、挿絵が手書きだったりするとデータ化に費用がかかるし、
(それを言ったら、文字が手描き原稿だったら、それをデータに起こすのも費用が掛かるけど)
データで用意されていたとしても、その画質やフォーマットの問題で
調整や再入稿が必要だったりするから、やっぱり手間かもしれない。
文字と違って、濃淡やサイズは一個一個調整する必要があるし。
オペレーターの手間代はタダだと思い込んでいる人がいるけど
実はそこが一番費用が掛かるぶぶんだったりする。
発行部数にもよるけど、文字と図版によるインク代の差は
ほとんど無視していいレベルのはずです
たとえば文字原稿がWordで、挿絵(写真、図表、絵など)がJPEGやPowerpointやPDFなどである、という状況で「本にして出版する」ことを考えると、
1. 版下として、文字と挿絵が配置してある、印刷完了時と同じみばえの原稿を作る
2. 印刷する
3. 製本する
の段階が考えられます。
もし1.を自分でやるなら挿絵の多さは自分の手間だけですが、これを外注する場合は、挿絵が多ければレイアウトを考える手数などでコストがかかるでしょう。
ふつう、2.と3.とは「印刷屋」にまかせます。その際、挿絵がモノクロ(白黒)かカラーかで、当然カラーが高くなります。それはインク代も含まれますが、それも含めての印刷代金となります。そして、紙代もかかりますが、それは普通は挿絵の数には無関係です。ただし、文字原稿は普通紙に印刷し、挿絵だけをコート紙(つるつるする紙)に刷る、というようにするなら、もちろん、コート紙のページ数だけ印刷費がかかりますし、次のステップの製本費にかかるでしょう。
3.の製本費は、上述の様に紙を変えない限り、かわらないでしょう。
媒剤革命 ~ The Ere of stone, reeds, bamboo, lead and paper ~
「先生のご本が売れたので、紙の値段が高騰しましたね」という意味で、
恩師の著書が出版された折に、老いたる教え子がお世辞に用いる。
この種の由来を知らない若者は、書物の未来にも展望がない。
…… 三世紀、中国の西晋王朝の時代。左思という文人は、三国時代の
三つの都の繁栄を描いた「三都の賦」という文学作品を、一〇年の歳月
をかけて書き上げました。しかし、彼は無名だったため当時の都、洛陽
の人々は相手にしてくれません。そこで、文壇の重鎮たちに序文を書い
てもらうと、一気に評価が高まります。さらに、張華という大御所が
「くり返し読むべき名文だ」と激賞するに及んで、人々はこぞって
「三都の賦」を書き写そうとしたため、紙の需要が急増した。
「洛陽、これが為に紙貴(洛陽ではこのために紙の値段が上がった)」
という。── 晋書《文苑伝・左思》KotoBank
Hadden, Briton 18980218 America 19290227 31 /
── 《TIME 1923》《LIFE 19361123-2007》《Fortune 1929-1978》
Luce, Henry Robinson 18980403 China America 19670228 68 /
アメリカの雑誌《ライフ》は、相次ぐ戦争の悲劇を、文字よりも写真
で訴えるため、大量の「赤インキ」を使ったと語られる。
1970年代、スキャナー(三色分解)が普及して、劇的に自動化した。
紙の時代から、テレビの時代を経て、ネット全盛期を迎え、小学生も
ユーチューブ動画を発信できるようになった。書籍文化は終り、書店や
出版社が消えつつある。“紙々の時代”は終わったのだ。
…… 一枚1円の紙を再利用すると、その数倍ものコストがかかる。
https://q.hatena.ne.jp/1204744901?mode=dump(20080306 19:54:46)
紙よ、さらば ~ パーソナル・ユーザーの紙々 ~
http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/day?id=87518&pg=20070329
印刷ばなれ ~ さらば、プリンター ~
http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/day?id=87518&pg=20070908
1980年代、オフセット輪転機の現場を目撃した人々は、過去の“印刷
常識”を知らず、目撃しなかった人々は“過去常識”のまま老いている。