戦前に生まれた人ですが、戦後活躍した、出光佐三さんでしょうか。
この小説の主人公のモデルになった方です。臥薪嘗胆というか、塞翁が馬というか。海外に在った資産を全て失い、戦後すぐに、旧日本海軍の重油タンクの底をさらう仕事から会社を復活させます。オイルショックの際は、他社が生産を自粛する中で、自社備蓄原油を放出して、灯油や重油の供給を続けます。
塞翁が馬と書きましたが、人間の評価なんて死んだ後でも変わってしまうので、「最後に成功」って言える人は、今のところ戦前、戦中生まれになってしまうのでは…。