富士通アクセシビリティ・アシスタンスというものが公開されていますが、こちらが現実的に企業向けホームページに採用するアクセシビリティの施策とその程度などを含めた制作支援ツールなども公開されているのでわかりやすいと思います。
富士通は企業の中でも比較的早くアクセシビリティへの取り組みを始めており、担当者の意識も個別に面識がありますが、非常に高いものです。また組織的なバックアップ体制を作っている稀有な例なので、参考にされると良いと思います。
今年の6月21日に策定された、Webアクセシビリティを規定した日本工業規格(JIS)になります。正式名称は「JIS X 8341-3 高齢者・障害者等配慮設計指針 - 情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス - 第3部:ウェブコンテンツ」です。
上記URLより購入できますので、組織的には一通所有されていた方が良いかと思います。内容としては、同じく今年5月20日に先に交付された「第1部:共通指針」「第2部:情報処理装置」との3部構成になっています。
WebコンテンツにおけるJIS企画の採用ですが、内容的には高齢者や障害者がWebコンテンツの情報アクセシビリティを確保、向上させるために、規格、設計、開発、保守および運用のすべての工程において配慮すべき事項を規定しています。
もっと簡単に言えば、読み上げブラウザーやスクリーンリーダーと呼ばれる何らかの障害をお持ちの方を含め、あらゆる方が容易にアクセスすることが出きるようにホームページを制作する為のガイドラインのようなものです。
IBMホームページリーダーとPCTalkerがメインストリームになっていますが、前者は現在のバージョンがFlashに完全対応していません。後者はFlash側でアクセシビリティを考慮した制作を行えば問題ありませんが、価格がホームページリーダーよりも若干高価です。
アクセシビリティの採用の程度に関しては、HPそのものが広報・プロモーションとしての位置づけを持つ場合に制作の程度が、ガイドラインの制約に抵触する場合がありますが、実際問題として官庁やW3CのHPも100%は対応していません。しかしながら、読み上げブラウザーやスクリーンリーダーで利用しやすいようになっているのは確かで、それらをガイドラインの一環として利用し、ホームページを整備してゆく事が求められているのだというのが実際のところです。
アクセシビリティの全体像を把握されたい倍は、こちらのページが便利だと思います。
尚、Flashのアクセシビリティに関してはマクロメディアが非常に前向きに取り組んでいますので、下記ページより確認をされるのも良いかもしれません。
と
追加になりますが、アクセシビリティをHTMLに含めて制作してゆく上での支援ツールとしては、前述の富士通の公開ツールとは別にソシオメディアという会社からDreamWeaverで利用するLIFTというツールが販売されています。
自分でも様々な製品やサービスを利用しましたが、実際に販売されている製品の中では最もアクセシビリティを考慮したオーサリングの支援ツールとしては完成度が高いと思います。
JIS評価の策定委員の方がソフト開発の慣習に当たられていたことでも、知れれているソフトです。ご興味があるようであればどうぞ。全てのケースというわけではありませんが、私も利用しています。