『国防』(著者:前防衛庁長官 石場茂)から抜粋します。
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二〇〇三年に、北朝鮮が日本海に向けて地対艦ミサイルを発射しました
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しかし、我々は「大したことはない」という判断をしたわけです。
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ただ我々の評価では「北朝鮮が日本海方向に向けて地対艦ミサイルを発射した」というだけのことでした。要は訓練ですから、そう騒ぐことではない。
実際に弾道ミサイルが日本海に向けて発射されたら、「戦争だ」とまでは言いませんが、「これはかなり脅威の高い情報だ」とは言ったでしょう。
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軍事についての知識があまり無い人たちからみれば、日本に向けて弾道ミサイルが撃たれたのも、日本海に向けて射程百キロ程度の地対艦ミサイルが発射されたのも、同じ脅威だと思われたのでしょう。よせばいいのに、それにマスコミが飛びついたわけです。
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石場元防衛庁長官の著書にある2003年の事件と今回の事件は、まったく同じ話です。
この程度の話で大騒ぎしているようでは、北朝鮮に鼻で笑われると思います。
ちなみに、北朝鮮が本気でノドン・テポドンを発射したら、それを防ぐ手段は皆無です。人気のない場所に落ちることを祈るしかありません。
これを防ぐする手段は、弾道ミサイル防衛システムを早急に装備するしかありません。(厳密に言うと、現段階のMDには不備もありますが、今後の改良で改善が期待できます)
それから、GWに北朝鮮が攻撃しても、日本は絶対に陥落しません。
そもそも北朝鮮には、日本に侵攻する渡海能力がありませんし、無防備のまま渡海しても、在日米軍と海上自衛隊で余裕で撃退できます。
それに渡海するにはそれなりの時間がかかりますので、小泉首相が地球の裏側にいても、余裕で連絡が間に合うと思われます。
『国防』は、軍事知識の少ない人にも最新の防衛論議がわかりやすく説明されていますので、一読することを強くオススメします。