ゼノンのパラドックスを中学生に示した時にどのような説明をしたらよいかという観点でお答えさせていただきます。
やや幼稚な表現となりますがご容赦を。
「アキレスと亀」は無限と運動への逆説として唱えられたわけですから
何故この問題が出てきたか、といえば
「無限なんてものを認めてしまえばこんな困ったことになるだろーが」
というゼノンさんの屁理屈なわけです。
<<上の回答でadlibさん自身がおっしゃられているように>>
「無限についてよくわかってない人が無限って言葉を使ってる」から問題>
というわけで
「無限ってなんだろね?」となるわけです。
アキレスが亀に追いつくまで移動する間に亀が逃げる距離を
中学生レベルであれば実際の数字を与えて計算します。
ある程度、その差を計算していくとドンドン小さくなることはわかりますが、無限に繰り返すとその差が0になるということが視覚的に理解できません。(無限回の計算をすることはできないからです)
ここで、がらっと話題を変えて
「今日1000円、明日500円、あさって250円・・・・というように前日の金額の1/2の金額が貰えるという操作を無限に繰り返していくのと、今日2000円もらえて後はなにももらえないのとどっちが得か」
(厳密な利子などは考慮しないものとします)
という問題を出してみます。
これは割りと簡単に計算できます(めんどくさければもっと小さい数字にするといいです)
図解するなら2000円の棒グラフを書いて、その横に1000円500円と積み木を積むような絵を描いてあげるとわかりやすいとおもいます。
無限に操作を繰り返して行っても結果は有限であるということがわかれば、
結果が有限であるということは増加分が限りなく0に近づく=0になるのだということが理解できます。
これをアキレスと亀の(アキレスが追いついた瞬間の)差におきかえてみると
アキレスと亀の差が0になる=追いつく瞬間であることが証明されたように見えるのではないでしょうか。