「電通の正体」という本のp31に、
「視聴率は関東・関西地区でそれぞれ調査世帯数六〇〇では、
視聴率10%の時にプラスマイナス2.4%、
20%のときにプラスマイナス3.3%の誤差が出ます。(中略)
(誤差を1%程度にしたいなら)
少なくとも三〇〇〇から五〇〇〇世帯は必要になります」
と書いてあり、面白く読みました。
それで考えたのですが、
性別・年代など簡単なプロフィールと、一週間に見た番組データをクリックするだけで、
簡単にデータ入力できるサイトを作り、みんなに視聴状況を入力して貰ったほうが、
母数が増え、より信頼できると思うのですが(いわば、視聴率のWikiPedia)、
そういうサイトが存在するのでしたら教えてください。
ないのだとしたら、そのようなサイトをどう思いますか?
一週間に見た番組データをクリックするという・・・
この場合、自己申告なのが問題じゃないですか。
視聴率調査の場合、本当にテレビで映っていたものが数字となりますが
自己申告になると本当に観たかどうかは分からないですよね。
例えば
・昨日は用事あってTVを観れてないけど好きな芸能人が出ているTV番組は応援したいから観たことにした。
・本当は観たけども、期待はずれだったから観なかった事にした。
・ドラマを観るつもりが野球が延長されたため、実際は野球も30分観ている筈なのに、野球は観ていないと答えた。
というケースもあると思います。
また、ザッピングをしながら同じ番組を3番組観た場合
きれいに3分の1ずつっていうのは本当じゃ無いでしょうね。
いくら母数が増え、正確な人気投票であっても、CMスポンサーとして自身のCMを観てもらえたかどうかなので、結果、番組の出来が期待はずれでも、野球であってもCMを観てもらえたら良いんじゃないでしょうか。
個人的にはその考え自体は誰でも思い浮かぶレベルで、必要とされていれば、先にネットが得意なニールセンがやっていたと思います。
視聴率は、番組のスポンサーがCMの実施の是非や、効果測定などに使われていて、その信頼性が非常に求められているものです。
ゴールデンタイムにもなると、1%の視聴率が数千万もの価値にもなるといわれています。
そのため、視聴率調査会社は、その信頼性を維持するために、測定器の設置されている世帯を徹底的に秘密にしています。
それでも、数年前に某テレビ局のプロデューサーが私立探偵を雇い、調査会社の巡回車を尾行し、設置世帯への買収工作を行っていた事件が明るみに出たりもしています。
ネットでの調査は、番組の人気投票という観点ではいいと思いますが、上記のような番組の価格に直結するような指標としては、不正の余地があまりにも多すぎて信頼の置けるデータは出ないと思います。
したがって、現在の視聴率調査に変わるものとしての手段にはなりえないと思います。
完全無作為でなければ、どれだけ数を増やしても標本平均の期待値は母平均に一致しません。
ですから、数を増やせばよい、という問題ではないわけですね。
>個人の属性データからある程度絞るとか
これは有意抽出になってしまうので、余計駄目ですね。
>ボランティアをランダム・サンプリングして募る
なんだかよくわかりませんが、そもそも「ネットで視聴率のアンケートに答える集団」の視聴率が、一般的な(母集団と考えられるような)視聴率に一致するというのは、直感的にもちょっとありえないでしょう。
まあ、双方向デジタルが普及すれば、全数調査も可能になるのではないでしょうか。可能になっても、今度は匿名化の問題がでてくるので、実現するかどうかはわかりませんけど。
最近『瞬間視聴率』という言葉が使われていますが、スポンサーにしてみれば、どの時間帯にどのチャンネルを抑えればCMを見て貰えるのかが問題であって、番組の視聴率自体は問題ではありません。
私はよくやりますが、見たいドラマの裏で好きな球団が試合をしている。ドラマがCMに変わったらすぐチャンネルを切り替えて中継を見ます。そんなドラマに高い金をかけてCMを流したくない。そういった情報も掴める内容になっています。
視聴率調査に取って代わる存在になるとは考え難いですが 併用する一つの指数としては存在できる気がします。以前からテレビCMの効果については疑問の声もありました。またネットを使った広告が非常に詳細な数字を提供しているのに対し テレビ局が提供する数字は 費用対効果を算出するのに十分とは言えない物です。
ゲストにより数字が変動する番組も多いはずです。「一週間に見た番組」と言わずに「一週間後までの見たい番組」とかもあれば 製作、スポンサー側双方に面白い数字を提供できるかも知れません。
北米トヨタのCM効果を疑問視する声から生まれ契約例
http://scrapbook.ameba.jp/ultracar_book/entry-10015561414.html
ストリミングーでサーバで自動集計なら現実味が
ありますが。
信頼性をだれも瑕疵しないものをスポンサーが納得させる
材料には使えないように思います。
現実に全番組を対象にした人気投票はないし、また視聴率以外の指数が必要とされてるのも事実です。更には前評判、後評判をつかむ事も重要だと思う。「数字の上では高視聴率でも内容的には良くなかった。次回には期待しない。」等は視聴率には反映されていない部分ですから
また逆の結果がでたなら スポンサーに推しやすいよ。
・パソコンでそのようなサイトにアクセスして投票する人
というバイアスがかかった数字なので、どれだけ数を増やしても「仕組み自体に一定の傾向の不正確さを含んでいる」ため、統計としてはイマイチですね、とっても残念ながら。
たとえば、昭和初期の歌謡曲を流す番組と、Web2.0についての特集番組がどちらも視聴者100万人だった場合、どちらのほうが「これを見たよ」と申告する人数が多くなるでしょうか?
前者の主な視聴者は70歳以上で、パソコンを持っておらず携帯は通話だけという人が多いのでは?それに比べて後者は、というわけです。
また視聴率調査も1セグ放送、パソコンでの視聴、録画がカウントされない為 逆のバイアスがあるとも言えるし 完全な数字の把握は元より不可能ですよ。
問題は回答者の年代や性別の偏りではなく 全ての性別と年代において《ネットを使用する人》と《社会全体》とではどれくらいの違いがあるのか?て問題だと思う。