慶應の理工学部、東大の分理共通問題を実際に解いた身として言うと、東大文系のほうが部分点をもらいやすいかと思います。
慶應の問題は記号式や数字を埋めるだけのものが多く、計算ミスなどで後に響くものもありました。
一般に私立は記号問題などが多く、部分点がとりにくい傾向があるように思います。
しかし東大文系のほうが簡単だと言うのは早計です。両者の出題傾向には違いがあるからです。難易度の差を簡単にいうことも難しいです。
慶應理系は、いわゆる典型問題といわれるもののなかから程度の高いものを出題しているように思います。
その中で至極基本的な部分から、かなり難解なところまで聞いてきます。最後のあたりはかなり思いつくのが難しい解法を用いたりしますが、合格者平均点に達するためには典型問題をまんべんなく不足なく何度もやれば良いでしょう。
東大文系はいわゆる典型問題も出ますが、一般にとっつきにくい問題が多く、ときにひらめきを要するような風変りな問題を出したりします。問題は基本的にすべて記述式で、ていねいに答案を見てくれるという評判ですが、部分点をもらえるステップまでの敷居が高いので、相応の実力が無いと部分点もろくにもらえないでしょう。
しかし出題分野には傾向があり、特に確率場合の数などがセンスですらすら解けてしまう人は有利に入試を進められるでしょう。
質問の背景が不明ですが、両者はあまりに異なるため(出題範囲も違いますしね)、比較が難しいというのが僕としての結論です。個人的には慶応理系の問題の方がときやすいかな、と思います。
ご質問の「有利・不利」は、その年の問題の難易度によって左右されます。すなわち東大のような記述式の場合、問題が易しければ多くの受験生が正解するため計算間違いは不利になりますし、難しければ計算間違いがあっても数学的センスがあれば点がもらえるかもしれません。
ぶっちゃけていうと、同じ問題に対して、2~3通り以上の解法のアイディアが出てくるくらいに理解していなければ、計算違いで配点の3分の1以上をもらえる解答は書けないんじゃないかと推量します。
数学の受験勉強の入り口は暗記でもいいですが、解答のプロセス(というかパーツ)をきちんと理解していれば、プロセスの諸段階で検算を行えるので、計算ミスも減ると思いますよ。そうした解答のパーツはいろんな問題に応用することができるようになっているのです。