-コンピュータ(ネットワークを含む)に侵入して悪さをする、といったフィクションは
今ではありふれています。
-しかし、その侵入技術を見ると、「要するにパスワード破り(もともと知っている人の内通をふくむ)」か、「天才ハッカーが他人の知らない技で」といったものが多く、興ざめします。
-そこで、コンピュータ技術者をうならせるようなフィクションを紹介してください。
青い虚空。
『The Blue Nowhere』
著者 ジェフリー・ディーヴァー
訳者 土屋 晃
出版社 文春文庫
初版 2002年
青い虚空こと=Blue Nowhereとはモニターの向こうに広がるネット空間を意味するディーヴァーの造語だそうです。
サイバー犯罪を描いた作品で主人公は服役中の天才ハッカー、対する相手も凄腕ハッカー(クラッカー)。
最高のスキルを持つウイザードを自認し、電脳サイトを自在に駆けめぐるハッカー達。
そのコンピューター用語がなかなか面白く、例えば、ハンドルならぬスクリーンネーム。
キータッチならぬキーイング、肩越しのショルダーサーフィンといった言葉から、
ハッカーの生態がリアルに伝わってきます。
2002年発売なので、7~8年経つのでコンピューター事情もだいぶ変わってるでしょうけど、それでも
今読みなおしても、かなりの面白さです。
コンピューター用語というかハッカー(クラッカー?)用語がたくさん出てきて最初は、え??と思って
巻頭を見ながら(巻頭に用語集が付いています)読んでいましたが、読んでいるうちにそんなこと
気にならなくなるくらい引き込まれます。
コンピュータに精通されている方が読んだ方が面白さがわかる一冊だと思います。
(↓この作品はフィクションです^^)
http://www.just.or.jp/modules/amaxoop2/amaxo.php?ASIN=4167661101
http://q.hatena.ne.jp/1135846241
とか言ってみる。
映画とかだとどうしてもわかりやすいビジュアルが求められるからああなってしまうんでしょうけど、実際にあんなんだったら笑ってしまう。
フィクションは、技術的には「今はない」ことを使っていてもよいとは思います。
たとえばコンピュータ対応でなくて人対応なら、
「毒殺」で現にない毒とか細菌を使うとか。
フィクションがほしいのですが。。。
ハッキングの場面に限らず・フィクションの世界では、素晴らしいコンピュータ技術が溢れています。
森博嗣『すべてがFになる』
発表が90年代というのを差し引いても、コンピュータの基礎知識やプログラミング経験があると楽しめるミステリですね。ネタバレになってしまうので詳しく言えませんが、すべてが「F」になる意味なんか、ある数を見慣れている人ならニヤリとさせられますね。
ググれば書評はたくさん出てきます。
http://chouheiwateki.hp.infoseek.co.jp/subetegaefuninaru.html
それにしても、Kityoさんが書いたとおりSFとかで進んだコンピュータ技術が書かれている小説ならいくつか知っているけど、質問に合うような具体的な侵入技術が描かれた作品はなかなか思いつかないですねぇ。
ポイントは、知らなかったフィクション>知っていたフィクション>ノンフィクション>手口
を念頭におきました。
http://www.amazon.co.jp/dp/4874084583
コンピューター黎明期からの笑い話から犯罪話まで面白おかしく紹介されてます。技術的な言葉も織り交ぜて書かれているので技術者でもニヤリとすること請け合いです。