THEME:「これがわが家の味、幸せ料理と思い出」
“ディア・ライフ”=『親愛なる日々』。イエは暮らしと人生の舞台。「LIFE」という言葉に、生活と人生の2つの意味をこめて、イエと家族のストーリーを語り合いませんか? 心のページに刻まれた思い出も、現在のイエでの愛しいワンシーンも。毎回のテーマに沿って素敵なエピソードを、豊かな暮らしを創っていく〈イエはてな〉のマインドで投稿ください!
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「Welcome to イエはてな」
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※ピックアップ受賞メッセージは、〈みんなの住まい〉サイトにて記事紹介させていただきます。またメッセージは表記統一や文章量の調整をさせていただくことがございます。
※〈イエはてな〉では、はてなスターを「おすすめメッセージ」として活用しています。投稿期間中ははてなスターのご利用を控えていただけますようお願いいたします。
※質問は11月15日(月)正午で終了させていただきます。
角煮といったら自分の住んでる地域ではやっぱり
豚になってしまうのですが
かつおの角煮ですか
魚は(生でなければ)大好きなので
一度は食べてみたいですね
煮付けは大変だけど
少しの手間を惜しまず頑張ればおいしく食べられそうですね
魚でも。
(豚の角煮なら何度か作ったことあるんですけどね)
中華では形にかかわらず小麦粉を練って作るものを「麺」と呼び、餃子も麺料理の中に含めます。だから、皮を軽んじたら、本当の餃子とは言えないんですよね。
皮から手作りの餃子が生まれ育ったイエの味。そしてそれを、今度はご自身が中心となって築くイエの味にしようとされている。これは素晴らしいことです。ここで、皮なんて何でもいいやと手を抜いてしまったら、餃子作りの楽しさも美味しさも、半分しか受け継げないですものね。
私も餃子が大好きで、たまに作りますが、一人暮らしですから量を多く仕込めないのが問題なんです。餃子って物は、皮も具もある程度まとまった量を作る方が、ちまちま作るよりずっと美味しく作れるんですよね。
ご家族皆さんで手分けしながら40個。いいな~。こういうことが出来る方がうらやましいです。一人暮らしでもドバッと作って冷凍しておくという手がありますが、一人で何十個も包むのは、さすがに気合いが要りますから・・・・(^-^;
そういや私も子供の頃、餃子包みを手伝ったなあなんて思い出します。ぜひこれ、イエの味として定着させていってください。きっとお子さん達の心に残る思い出になっていくと思います。
祖母のしょうゆのおにぎり、実は今回の「これがわが家の味、幸せ料理と思い出」のサプリで『我が家の味はなんだろう?』と考えたときに、ふっと思い出したのです。
サプリがなければ、まだまだ忘れていたかもしれません。
id:TomCatさん、そうですよね。
ちょっと試して同じ味にならないからって、すぐ駄目と思うのは早いですね。
ぜひ、また作ってみようと思います。
ちなみに母がつくるおにぎりは、たたいた梅肉をごはんに混ぜて握るおにぎりで、たたいて混ぜると梅干の酸っぱさが優しくなって、それもまた美味しいおにぎりでした。
このおにぎりは私もマスターしました。(笑)
みんなで我が家の味のおにぎりを持ち寄ってのおにぎりパーティーなんていうのも楽しそうです。
味噌汁の味って、地域によりイエにより、すごく様々ですよね。ダシの取り方がそれぞれに違う。味噌も違う。具材も、地域やイエによって特徴が異なります。日本人なら誰でも口にする味噌汁ですが、実は味噌汁と聞いて思い浮かべる物は人それぞれに違うんですよね。
私の場合は、ダシは煮干し。味噌は信州味噌。具材はジャガイモが好きだったなあ。あと、ナス。私が飲んで本当にホッとする味噌汁っていうのはコレなんです。定食なんかに付いてくる味噌汁は、私の思い浮かべる味噌汁とは別の料理。そんな感じなんですよ。
よそで飲むのとは違うわが家の味。そういう味噌汁が自分のアイデンティティの一部を形作っている。味噌汁が家族への帰属意識を育んでいく。そういうのってあると思います。
味噌汁を飲むと思い出す家族の姿。そんな味噌汁を大切にしたいなあと思います。
手水の代わりにお醤油を使って握ったおにぎりなんて、すごい独特ですよね。ちょっと前まではどこのイエにも、そういうそのイエ独特のおにぎりがあったと思うんです。
形だけ見ても、三角型、扁平な丸形、球形、俵型などなど、地域により、イエにより、ほんと様々。大きさも、握り加減も、味の付け方も、海苔を巻く時はその巻き方も、百のイエがあれば百通りのおにぎりがあったのが、日本の食文化だったと思うんですよね。
だから、彼女が出来て全く違った流儀のおにぎりを握ってきてくれたりすると、うわーこれがこの子のイエのおにぎりなんだとビックリする。そういうバラエティ豊かな「おにぎり文化」が、この国にはあったと思うんです。
それが今は、おにぎりというと機械が成型して包装した物、って時代に変わってしまった。おばあちゃんが子供におにぎりを握ってあげると、これ違う、なんて言われる時代になってしまった。それはとても残念なことだと思うんです。
イエ独特のおにぎりを食べると色んな思い出が蘇ってくる、そういうおにぎりを大切に受け継いでいく、そういう食文化を大切にしたいと思います。
id:sayonarasankakuさん、ぜひお祖母様のおにぎり、研究して再現してくださいよ。おにぎりは、握り加減一つで食感だけでなく味わいまで変わっていく、けっこう微妙な料理なんですよね。ですからほんと、作る手順を聞いただけでは再現は難しかったと思います。だから、今から研究を始めても、条件はお祖母様がお元気でいらした頃と同じです。ぜひ再現して欲しいなあ。そしていつか機会があったら、私にも食べさせてください(´q`)じゅる
きび砂糖っていうのはサトウキビから採った粗糖を中程度に精製したお砂糖で、黒糖ほどにはくどくなく、それでいてサトウキビの美味しさを残した、味わい深いお砂糖なんですよ。ほとんど白砂糖と同じに使えますが、煮物などに使うと、ほんと、味にコクと深みが出てきます。和菓子の味付けなどに使っても美味しいですよ。
さて、サトイモの煮っ転がし。そうなんですよね。お芋はまず下茹でをして、そこで出たヌメリをしっかり取るのが大事。これを丁寧に行うことで、味の染みがぐんと良くなるんですよね。プロの中には、敢えてヌメリを取らずにそれを煮物の照りに反映させる、なんていう高等ワザを使う人もいますが、それはかなり少数派の特殊例で、普通は料亭なんかでも、ここはしっかりヌメリを取るのが常道だと思います。
それがめんどくさいからと、むいてあるサトイモを買ってきたりすると、これがあんまり美味しくない。やっぱり皮むきからスタートして、丁寧に下ごしらえしたサトイモで作るから美味しいんですよね。
その丁寧さが生み出す味が、id:chairsさんの受け継いできた味ってことなんですね~。ここがとても素晴らしいと思います。
手を抜くところは気軽に抜いてもいいけれど、こだわるところには徹底的にこだわっていく。そのポイントの押さえ方が、それぞれのイエの「お袋の味」ってことになっていくんだと思います。
りんごは、母も私も大好物のくだもののひとつです。
年中、ほとんど毎朝食べています。
くだものといえば、りんごという感じですね。
風邪をひいたときは、母がりんごをすりおろしてくれました。
すぅーっとのどを通っていくりんごが、とてもおいしかったです。
母の得意料理のひとつに、豚のしょうが焼きがあります。
手軽に簡単にできて、栄養もたっぷりなところがいいですよね。
もちろん、レタスなどの野菜もたくさん添えて、いただきます。
にんじんのグラッセを添えてくれることも多く、これも私は大好きでしたね。
子どものころに、豚汁を母がよく、大きなお鍋でつくってくれました。
じゃがいも、にんじん、こんにゃくなどなど、具がたくさん入っていて、
豚汁とご飯だけでも充分な夕食になりましたね。
何度もおかわりしたのを覚えています。
身体が芯から温まっていく感じがして、とても幸せな気分になりました。
風邪をひいたときに、おかゆをつくってくれましたね。
ごはんにお湯を注ぎ、梅干しを入れただけのものでしたが、温かくてとてもおいしかったです。
いつも何度も噛んで食べなくてはならないご飯が、おかゆにすればさらさらとのどを通っていく。
そのことがうれしくて、かならずおかわりしていた記憶があります。
うちのおにぎりは、いつも俵型でした。懐かしいですね。
いまは、おにぎりといえば、コンビニのおにぎりで、
ビニールで仕切られてはいっている海苔がパリパリの状態で食べられますが、
母のつくってくれるおにぎりは、アルミホイルでくるまれていて、
海苔は水をすってしまっていましたが、それが私は大好きでした。
子どものころによく、母がラーメンをつくってくれました。
土曜日や日曜日のお昼には、ラーメンをつくってくれたことが多かった気がします。
にんじんやキャベツ、もやしなど、野菜がたっぷりはいっていて、ヘルシーでとてもおいしかったです。
ソーセージもいくつかはいっていて、これもうれしかったですね。
子どものころに、母がよくホットケーキをつくってくれました。
焼きたてが食べられるのが、なんといってもうれしかったですね。
通常の大きさをいくつかつくってくれたあとに、
あまりで、すごく小さなホットケーキをつくってくれたのを覚えています。
すぐに焼きあがって、ちいさくてとてもかわいかったです。
小学生のころ、よく母がチャーハンをつくってくれました。
土曜日の昼食といえば、なぜかチャーハンかラーメンだったような気がします。
味つけも濃くなくて、自分の舌にちょうどあっていました。
わかめが入っていたりして、とてもヘルシーでおいしかったです。
子どものころに、よくたこ焼きを母がつくってくれましたね。
目のまえで焼いてくれて、あつあつのまま食べることができます。最高ですね。
ソース、青のり、かつおぶしも好きなだけかけることができるのも、
イエでたこ焼きをするときの醍醐味ですよね。
チーズを入れることもあって、これもとてもおいしかったです。
子どものころ、母がよくつくってくれましたね。
うちのコロッケは、平たい小判型ではなくて、俵型でした。
おにぎりも俵型だったので、母がそのほうがこしらえやすかったのでしょう。
母につくってもらったコロッケは、揚げたてだったこともあって、
ふんわりとしていて、最高においしかったですね。
「コロッケがいい!」
実家にいた頃、母親に「今日何が食べたい?」なんて聞かれると
弟と一緒に「コロッケー!」「コロッケがいい!」なんてリクエストしたことを想い出しました。
あまりにもしょっちゅうコロッケをリクエストしたもので、大半は却下されちゃいましたが、コロッケはよく食卓にあがりました。
そうそうコロッケをリクエストした日には、作るのを手伝わされましたw
今思えば、子どもの頃コロッケも大好物だったけど、そうやって母親と一緒に台所に立つことが嬉しかったんですね。
じゃがいもを皮付きのまま丸ごと蒸し器で蒸すと、30分ほどかかります。
でも蒸すとゆでるよりもジャガイモの甘みや風味が増すそうです。
母親がコロッケを途中まで一人で作り、衣をつける種ができると私達を呼びます。
種ができるまで台所の近くを邪魔にならないようにウロウロしつつ母親の料理姿をじっと眺めるのがスキでした。
大きくなってからは挽肉や玉葱を炒めたりするのも手伝いましたが、基本の味付けはずっと母親が決めていました。
母親の作るコロッケは普通の材料のコロッケ。
豚挽肉と玉ねぎをちょっと贅沢に使って塩こしょうで炒め、蒸したじゃがいもに混ぜ、衣をつけて揚げたもの。
しかし隠し味に大事な香辛料がナツメグです。
挽肉独特の臭みが取れて、しかもスパイシーで美味しそうな香りが立つのです。
コロッケの形は真ん中をすこしへこませた小判型。
でもカレーを入れたカレー味のコロッケだけは球形でした。
コロッケの種に小麦粉、卵、パン粉をつけるのを弟と二人で手伝っていましたが、
揚げる前のタネだけで食べても美味しいので、二人とも手伝うついでにこっそりつまみ食いもしていました♪
揚げたてのパリッとした衣にをかじるとジャガイモの、ほんのりとした甘味と肉の旨味が口の中いっぱいに広がる、
あの母特製のコロッケは、どんなお店で食べるコロッケよりも美味しい味です。
作ってくれたことの感謝し、美味しいと言いながら笑顔で食べる、その美味しいって喜ぶ顔が見たいという想い。
食べ物の想い出は、一生の想い出です。
実家を出て一人で料理をし始めた頃の事。
母親の料理を教えてもらったレシピを見ながらコロッケを作ったのですが、どうも同じ味が出せませんでした。
母や弟に食べさせても「美味しい!」って言ってもらえるのに、わたしにはどうしても母親の味と違う気がしていました・・・。
そして、久しぶりに実家でご飯を食べた時に何が違ったのか分かりました。
「食卓の上の景色のバランス」です。
母親の作るテーブルの上は料理はもちろん器、カラトリーやコップ、ランチョンマットまでが、なんとも
美味しそうな雰囲気を演出しているんです。テーブル上に美味しさが広がって見えました。
実家を出るまでは当たり前に見えていた「食卓の景色のバランス」がこんなに大事だったと気がつきました。
それからは料理だけでなく、テーブルの上のバランス・食事の雰囲気作りにも気をつかうようになりました。
我が家で頬っぺを片手で押さえて美味し♪って、言ってくれる娘の笑顔、そして夫の笑顔。
ずっとその笑顔を見たいから、私は料理を作るしお菓子も作っちゃいます♪
三つ子の魂百までというように、いつか娘も私の味を覚えてくれるはず。
我が家に受け継がれる母の味、家の味を大切にしていきたいです。
もちろん我が家のコロッケにも隠し味、入れてます。
母が体調を崩して伏せっていたころ、父が作ってくれた料理です。材料はその時々で変わりますが、基本は高菜漬けのみじん切り。熱した中華鍋に高菜を入れて豪快に炒め、ご飯を入れてさらに炒めつつ、高菜の漬け汁と醤油を鍋肌から回しかけて、さらに炒めて出来上がり。チャーハンというと卵が付き物ですが、高菜以外の具が入らない時には卵も入らないのが父の流儀で、この場合はあくまで高菜の風味だけで仕上げます。
ここに冷蔵庫の中身の具合に合わせて、豚肉、小エビ、ナルトの細切りなどが加わります。この時は卵も入る普通のチャーハン風。高菜とじゃこの組み合わせもおいしいです。この時はお皿に盛った後、切りごまが振り掛けられます。「すまんなぁ、こんな物しか作れないけど、まぁ食ってくれ」という言葉とともに出てきますが、私は毎日これでもいいと思うくらい、父の高菜チャーハンが好きでした。しかも、同じ高菜チャーハンでも合わせる具によって違った味わいになるので、食べていて飽きません。
イエにいても寝ていることが多かった母は、チャーハンのような油を使った料理は苦手でしたが、高菜の漬け物は大好きで、これがあるとご飯が進むと言っていました。ですから、スーパーで買ってくる出来合いの漬け物ですが、そのころのわが家には欠かせない一品でした。
当時は食事作りなどほとんどしない私でしたが、チャーハンくらいなら見よう見まねで作れますから、自分のため、あるいは父のために、これは時々作りました。豚肉を入れる時はまず最初に肉を炒め、よく香りを出してから高菜を入れるのがコツです。肉から出た脂が多すぎる時は、適宜取り除いてから高菜を入れます。そんな工夫も、自分なりにしていました。
高菜はアブラナ科ですから、同じ仲間のダイコンやカブの葉でもいけるかと塩漬けを作り、それでやってみたこともありました。ダイコンやカブの葉は少々固いですが、細かく刻んでよく炒めると、これもなかなかおいしいチャーハンになりました。漬けてしばらくすると乳酸発酵が始まるようで、炒めるといい味が出るんです。そうそう。カラシ菜でもやりました。この方がずっと高菜に近い種類だからと漬けてみたら、これがうまいうまい。なお、ダイコンやカブの葉にしてもカラシ菜にしても、新鮮なパリパリの状態で漬けるより、しばらく天日干ししてから漬けた方がおいしく漬け上がるようでした。
やがて母の元気が戻ってきて、私も高菜のチャーハン食べてみようかなと言われた時はうれしかったですね。よっしゃと腕まくりで私が作ろうかとも思いましたが、ここはやっぱり父にお任せすることにしました。出来上がったのは、切りごまの香りも香ばしい高菜とじゃこのチャーハンです。おいしいわぁと食べる母を見て、父のうれしそうだったこと。これは忘れられない思い出です。
それから母は少しずつ健康を取り戻して、キッチンは再び母の場所になりました。でも今も高菜チャーハン作りは父か私の役目です。男が作るキャンプ料理みたいなチャーハンも、なかなか捨てた物ではありません。
まだ小学生だったころ。「今夜はドリアよ」という母の言葉に、わくわくして夕食を待っていました。ところがキッチンから聞こえてきたのは、「あちゃー、チーズ切らしてたの忘れてた」という声。今から買いに行くの大変だから今夜は別のものでいい?という母に、夕食を心待ちにしていた私は、猛然と駄々をこね始めました。
「やだやだやだやだ、ドリアでなきゃやだ」
「でもチーズがないと焼けないのよ」
「じゃ焼かなくていい」
「ええー?ライスの上にホワイトソース掛けるだけになっちゃうよ」
「それでもいい」
そんなの美味しいかなぁと渋る母に、さらに駄々こね攻撃。ついに母は根負けして、焼かない中途半端なドリア作りを始めてくれたのでした。ごはんはチキンライスです。
「これ卵で巻いたら美味しいオムライスになるんだけどなぁ」
「やだ、ドリア!」
もう私も引っ込みが付かなくなっていました。母のオムライスはそれは美味しく、ファミレスで食べるよりイエの方がずっといいと思えるくらいの出来映えです。そのオムライスを蹴ってまでチーズなしドリアにこだわってしまったことを後悔しましたが、もう仕方がありません。
父が帰ってくると、母はバツが悪そうに苦笑しながら、ことの成り行きを説明していました。父も苦笑しながら、じゃあ俺も同じ物頼むよと言って椅子に座りました。二人とも、ごめんなさい、私が変な意地を張ったばかりに。でも男の子、いったん口に出したら引っ込められない時もあるんです。って、そんなプライドを賭けるような話じゃありませんが…。
しばらくして出てきたのは、みごとにチキンライスの上にソースが乗っているだけのしろものでした。母も同じメニューです。中途半端な作りかけドリアを前に、みんな揃って「いただきまーす」。
でも一口食べて、父が「うまい!」と言いました。どれどれ、私も一口。お、ホワイトソースがスパイシーで大人の味です。そこに子供も大好きなチキンライスの風味が混ざり合って、これは今までにない美味しさではありませんか。ドリアとは違う、新しいメニューの誕生です。
さっそく父がこの新メニューに名前を付けました。
「これを『イオニアごはん』と名付けよう!」
何それと聞くと、音楽用語でドリアといったら昔のヨーロッパで用いられていた旋法の名前の一つなんだとのこと。グレゴリオ聖歌などの独特なメロディの一部がこれにあたるのだそうです。
「そうした旧世代の旋法に新たに加わっていったのがエオリアやイオニアと呼ばれる新時代の旋法だったんだ」
そもそも旋法の意味がよくわかりませんが、音楽好きの父らしい発想です。
「そのイオニア旋法っていうのが、現代の長調、メジャースケールの元になっていったんだよ」
ようするに、ドリアの後に続く新しいものがエオリアやイオニア。この料理は食べると明るいメジャースケールのように人を笑顔にさせるから、イオニアの名を与えようと。そういうことのようでした。ほとんどわけわかりませんが、とにかくこの呼び名とともに、焼かないドリアはわが家に定着していきました。
その後、わが家のイオニアごはんには、様々なバリエーションも生まれていきました。ライスをチリソースで辛口にして、まろやかな味に仕上げたホワイトソースをかけるバージョン。ライスを香草でさわやかに仕上げて、そのさわやかさを損なわない粘度のゆるいソースをかけて食べるバージョン。他にも色々あります。ソースが主役級に躍り出ることで様々な工夫が可能になったこの「イオニアごはん」はもう、わが家の定番料理の一つ。今でも時々「あんたが駄々こねたお陰で生まれたのよねぇ、これ」なんて言われますが、そんな思い出も含めて、これがわが家の幸せの中心にある料理のひとつです。
これぞ我が家の思い出の料理と言えば餃子!!です。
自分が子供の頃、家で皮から餃子を作りました。
皮からつくる餃子は手間はかかりますが、味はびっくりするほど美味いんです。
しかし家族4人分でも100個以上も作るので半日仕事になります。
おふくろが小麦粉をこね、団子にしたものを麺棒で薄く延ばして餃子の皮を作る。
自分が豚ひき肉を炒めて
親父が白菜と葱をみじん切りにして餡に混ぜる。
それから家族全員で皮に餡を包み込んで形を作ってフライパンに餃子を敷き詰めて焼く。
という流れ作業でボウル一杯の具と生地から皿に山盛りの餃子を作りました。
そんなに頻繁には作れないこともあり、年に数回のごちそうでした。
いつも一人20個以上はペロリと食べたものです。
実家を出てから餃子は、美味しい中華料理屋へ食べに行くか、実家で食べるか、或いは市販の餃子を焼く程度でした。
野菜たっぷりの餃子が大好きで、先月なんだか餃子が食べたくなり、家族に突然だけど皮から手作りの餃子作ってみない?と
聞いてみたら、「それも楽しそう~♪」とみんな大賛成。
娘はよくわかってなさそうですが、ノリで賛成してくれましたw
材料はいただきものの白菜と、残りは生協で買って餃子作りをいざ開始!!
餃子の皮(約40個分)
・強力粉 180g
・薄力粉 180g
・熱湯 180㏄
・塩 少々
・ごま油 少々
餃子の具
・豚ひき肉 300g
・キャベツと白菜、塩もみして刻んで水分を絞った状態で肉と同重量
・白ネギ 1本
・中華スープ1個
・お湯 250cc
・片栗粉 少々
餃子の具調味料
・おろし生姜 小さじ2
・塩コショウ 小さじ1
・しょうゆ 大さじ2
・オイスターソース 大さじ2
・ごま油 大さじ1
①器に熱湯250ccを入れ中華スープを溶かし電子レンジで60秒ほど温める。
②ねぎ、白菜、キャベツを塩で揉んで刻んで水気を絞ります。フードプロセッサーでがあればそれでも可。
(妻と交代で切りました。多い分はサラダに)
③ボウルにひき肉と刻んだ材料を入れ、冷ました中華スープ、その他の調味料を加え粘り気が出るまでよ~く混ぜて
冷蔵庫で1時間程寝かせる。
息子が手伝いたがりましたが、今回は妻が担当
④皮の材料(粉と塩少々)をボウルに入れざっと混ぜる。
粉の中央をくぼませ湯を少しずつ注ぎながらひとまとめになるまで手で混ぜる。
水分を加減しながら入れて耳たぶくらいの堅さになる様に調節し、ごま油を混ぜてよくこねたら冷蔵庫で30分程寝かす。
(こねるのは力のある自分が担当)
☆薄力粉と強力粉を混ぜる理由は、強力粉の中にいっぱい含まれている蛋白質(グルテン)の力が、おいしさに影響するそうです。
⑤30分ほどしたら皮の生地を冷蔵庫から取り出し、4等分します。
⑥4等分した生地を麺棒で2ミリ程の薄さにのばし直径8センチ位のコップで円形にくり抜いていきます。
ここでようやく待ちかねた息子に協力してもらいます。
クッキーの型抜きと同じ要領ですが、コップは抜き型よりも抜く時に力がいるようです。
(丸く抜いた皮を皿に重ねる際に、その都度粉をまぶすと生地同士がくっつかない)残った生地はまとめてから団子状にして
麺棒で伸ばして丸くします。(これは案外難しいので妻が担当)
⑦みんなで皮にスプーンで具を載せ、半分に折って縁をギュッと押さえて形を整えます。
具の載せすぎに注意!うまく包むにはちょっと少なめくらいがちょうどいい。
でき上がった形で、誰が作ったか一目瞭然。しかし形は違えど味は同じです。
⑧あらかじめ高温に熱しておいたホットプレートに餃子を並べます。
(やけどに注意!並べるのは大人がすること)
餃子が1/3ほどつかる程度の水を入れ蓋をし、高温(200~230度)で蒸し焼きにします。
⑨パチパチと焼ける音がしてきたら蓋をあけ、全体にごま油を回ししかけます。
こんがり焦げ目がついたら皿に取り出します。
餃子を焼く時には、ホットプレートが大活躍!!高熱から保温まで温度コントロールでき、簡単で安全に美味しく餃子を焼けます。
テーブルの上にホットプレートを設置すれば、焼きながら夕食を始められて会話も弾みます。
あつあつご飯と餃子に、あとは玉子スープに残り野菜で作ったサラダがあればみんな満足。
焼きたての餃子は皮がサックリと香ばしく中身はジューシーでご飯が進むことw
焼けたが早いか、すぐに皿に取り皆で饗します。
包み疲れて、みんな空腹なので親鳥のエサを待つひな鳥のごとく一斉に箸をのばして食べます。
このレシピはニンニクが入ってないので、匂いを気にせず食べれます。
次は大人用はにんにく、ニラたっぷり入れてで作ってみてもいいかも。
子供と一緒に家族みんなで作れば、ただの夕食も何ヶ月後かにも話題に上ってくるようないい思い出になり、子供の心の栄養にもきっとなります。
準備は大変ですが、作り出したら思ったより楽しかったです。
費用も既製品よりずっと安いし、なんといっても自分で皮から作った餃子は2割り増し美味く感じます。
家で作り続けていけば、いずれこの餃子が我が家のソウルフードになるのかなと思いました。