すでに何度も質問されている内容だと思いますが、改めて。
アマゾン・マーケットプレイスで購入するとき、多くの場合、現在は250円(以前は340円)の送料手数料が取られることはご存じかと思います。つまり、1円本でも251円を支払っているわけです。
一方、出品者側はアマゾンから以下の手数料を引かれます。
1. 基本成約料100円(※プロマーチャントは月額固定なので安くできます)
2. 販売手数料(出品価格の15%、エレクトロニクスは出品価格の10%)
3. カテゴリー成約料(本は現時点で60円、CD/DVDは140円)
つまり、個人で小規模に出品した1円本の場合、160円が手数料として引かれて91円がアマゾンから出品者に支払われます。
もしクロネコメール便80円+梱包はあり合わせのもので発送できるなら、11円の利益が出る計算です。
とりあえず在庫をはきたいというような場合であれば、利益が薄くてもメリットがあります。
また、プロマーチャント契約をするなら、1か月4900円かかりますが「基本成約料100円」がかからなくなります。つまり、月に50点以上売り上げがある場合は、そちらの方がお得になります。先ほどの計算で、たとえば月100冊売り上げる人であれば、手数料として引かれるのはプロマーチャント契約料÷100=49円+販売手数料(1×0.15=0円)+カテゴリー成約料60円=109円となり、アマゾンからの振り込みは142円となります。メール便80円で発送し、梱包資材で10円かかると見積もっても、約50円の利益です。これを100冊売れば、一円本だけでも5000円の利益ということになります。
(ちなみに、私も友人が捨てるという本をもらってきて売った経験がありますが、瞬間風速的には個人出品でも月60冊以上売れたこともあり、数か月間はプロマーチャント契約を行ないました)
これとは別にアマゾン・フルフィルメント(FBA)というものがあります。これは中古本をアマゾンの倉庫に送っておけば発送はアマゾンがやってくれるというものです。保管手数料や発送手数料が商品の体積に応じてかかりますが、文庫本などの場合は小さいので非常に安くなる計算です。こちらは商品ページでAmazonが販売者じゃないのに「Amazon.co.jp 配送センターより発送されます」と書かれている商品です。これは250円の送料はかかりませんので利益は小さくなりますが、通常の商品であれば送料分安く感じられるので有利に販売できる仕組みです。
一方、大量に発送する場合、運送会社と契約することで送料を安くすることもあります。大手出品者は一円出品でもかなりの利益を上げられる仕組みが整っていますが、個人でもうまくやれば一円出品で赤字にしないことが可能です。
ただし、マーケットプレイスについては、商品一点ごとの利益・不利益よりも、出品者の総体としての計算が重要です。とにかく発送点数を増やせば、プロマーチャント契約では一点当たりの利益がそれだけ増えることになります。また、利益の見込める商品をFBAで用意するなら、ついでにかさばらない一円商品をFBAに送っておくことで、顧客は送料込み251円ではなく1円で購入できるわけですから、在庫処分としては非常によい方法といえます。
一円出品にはこのようにいろいろな意味があるということです。
Amazon.co.jp - マーケットプレイス出品