私ならまず、法律上の政治団体に該当しない「政策研究グループ」を設立します。これなら極端な話、自分一人からでも始められます。必要なのはグループの名称と主たる事務所、そしてそれを刷り込んだ名刺だけ。それを持って、志のありそうな人とサシで面談して仲間を作る。まずはそこからです。
仲間が出来たら、主要政策の柱を討議します。それが決まったら「政策研究グループ」を「政治団体設立のための準備委員会」に移行。会則案を決め、それに基づく設立大会を開催して、
- 名称、目的、主たる事務所の所在地、主としてその活動を行う区域、組織原則等を盛り込んだ正式な会則
- 代表者、会計責任者及び会計責任者が欠けた場合にその職務を行うべき者、その他の役員
などを決議。プレスリリースも出して、これで晴れて新政治団体立ち上げです。この後一週間以内に政治資金規正法に基づく届け出を行います(これを行わないと団体として金銭を扱うことが出来ません)。
この段階では、まだ議員やその候補者などを擁する必要はありません。そんなことより会員集めです。庶民のための政治を目指すなら、まず庶民が集まる支部作り。活発な支部を多数確保して、様々な地域イベントをやってもらいましょう。そうした中でさらに仲間を増やしていく。その中で必ず、既成政党のしがらみを持たない地方議員が活動に加わってきます。というか、そういう広がりを目指すのです。
こうして仲間になった地方議員の選挙を何回か経験していくうちに、国会へも打って出られる実力、知名度、資金力、集票力がついてきます。この段階で、政治団体は法律上の「政党」へと進化していくことになるでしょう。何人かの地方議員と共に、元からの仲間と、いざ国政へ!!です。
大切なのは、国会という「上から」活動を始めていくのではなく、政治家ではない庶民の集まりから「積み上げていく」ことです。国会なんて所詮は数の力。たまたまブームで当選したような議員を数人出したところで何も出来ません。しかし、確実に有権者という「数」を掴み、それを固定票として当選していく議員は、一人でも大きな力を発揮します。バックに付いている固定した支持者の数が物を言うのです。そういう、大政党でもびびるような庶民の結束を先に作り出す。そういう活動が出来れば、職業政治家の椅子取りゲームみたいな今の政治を変えられます。本当に庶民目線の政治が実現できるでしょう。
このような順序でやっていく限り、「党名」は最初からは決められません。まずは「庶民による庶民のための政治を目指す研究会」とでもしておき、それを発展改組していきながら、その都度、各段階で民主的な討議を経ながら、新たな名称を決定していくのがいいでしょう。名称一つ決めるにも、トップダウンでは「庶民の政治」にはなりません。
なお、政治団体や政党の設立についての法的手続きは、会社やその他の法人の設立手続きと同様に、行政書士が面倒を見てくれます。政治資金規正法上の政治団体になると日常的な記帳も必要になってきますが、これはなかなか面倒で大変な作業になりますので、その面でも行政書士に頼る必要が出てくるかもしれません。URLは、そういう業務をやりますと言っている行政書士事務所の一例です。ご参考にどうぞ。
http://www.eve-law.com/p/blog-page_15.html