昔、農業改革以前は「田分け=愚か者」といわれたり、地方によっては次男以下は田が持てず結婚もできないという扱いもされていました、それは共産主義でいうコルホーズだの、国の歯止めがある状態とはまた違う種類の不公平があった気もしてますけど。
現在は労働力の集約をしようといっても、人力とか農地はそんなにいらないわけです、3ちゃん農業といわれて久しく、トラクターがあれば田は耕せるし農薬をつかえば雑草はなくなる。温室で新品種の果樹を育てれば万べんなく広い土地に種をまいて育てるのに比べて手はかかるがその分単価も高い。トラクターや温室、新品種苗の購入資金融資は農協が担ってきました。
でも逆にいうと農協にそっぽをむかれるようなことをしようとすると個人の力ではどうしようもなくなってました。たとえば有機農法は近隣にあわせて農薬をまくことをしません、結果的に害虫・病原菌をまき散らす可能性があるので他人の同種作物に囲まれた畑では導入できない。つまはじきで、うちの近くではやってくれるな、一から新規農地を開拓しろといじめ?られました。そういう意味では農協が共産主義政府だったのかもしれません。
そのように統率力の強い農協があっても外国産農産物の入ってくるTPPには備えが万全でないということが政府には読めています。
じゃあ農家もこれから資本主義化しようよということでしょうね。
土地をよく知りつつ新しい農業をする農業大学出身の人なら水耕栽培の大規模工場を建てるにあたって銀行から融資を受けられたり、R&Dで知的財産を確保するようになるのでは(今でもいろんなしばりを抜けてやりとげてる工場はありますが、株式で投資を集めたりしてもっと大きいのが作れるようになる)。有力な農業系経営者(=指導者)のあらわれるチャンスかもしれません、日本にはまだデルモンテとかああいう農業系企業が少ないです(キノコ養殖会社とか、かなり攻め込んでるとこはありますけど)が、これからはもっと効率化していこうってなるとおもいます。
今の農家さん(一部とおもいたいですが)の農協への依存っぷりは、精神的にも経済的にもホントにものすごくて、それって実はいわゆる社畜ににてるんですよね。