ドイツの国公立の大学や大学院の学費は、
以前からもドイツ国民(EU国内)の学生には無料です。
最近始まった制度ではありません。
そのため、ドイツには修士号や博士号等を持つ人が多いです。
しかし、日本のようなEU国外からの留学生には、有料です。
(ただし、国民であっても、私立などの任意で行く
プライベートスクールや塾などは元々有料です。)
また、外国人には国の保険制度も使わせませんので、
留学用のビザをもらうために有料のプライベート保険の
自己負担での加入が必要となります。
そのため、外国人が押し寄せても不都合ではありません。
ちなみにEUでは、フランスやイタリアでも、
国公立の大学までの学費は国民には基本的に無料です。
(フランスは安価な登録料のみ、入学時に一回だけかかります。)
こうした例は先進国では珍しくなく、OECD加盟30カ国では、
高校の授業料が無料なのは26カ国にのぼり、
大学も無料なのは、北欧3カ国と14カ国と言われています。
大学の授業料を徴収している16カ国でも、内大半の13カ国は
給付制奨学金があり、国が国民の教育を大切にしています。
そのため、ドイツの学費無料は珍しくなく、
あえてドイツで学ぶ必要がなければ、
自由に移動できるEU民でも、特にドイツには押し寄せません。
ちなみにドイツのお隣のオランダでは、
大学の学費が無料どころか生まれ育った国民が
18歳になると、将来の大学の奨学金などに使える
お金がもらえるので、国内の大学に行く人は学費に充て、
また外国への留学費に、そうでない人も事業を始める資金や
見聞を広める旅に出る資金や貯金、生活費の足しなどに
使うそうです。オランダに行くと、英語を含めて
3~4カ国語を話す若者たちが多いです。
先進国は、教育を大切にしています。
大切にしていない国は、教育関係ではある意味、
後進国とも呼べるのではないかとさえ感じます。
北欧や西EUの先進国では珍しいことではないですよ。