専攻は電気工学です。現在素材系子会社にてガス装置の精製設備の品質管理部門にいますが
お金を貯めて技術士補を取得後、電子制御・組み込み関係の大学院に入りなおして
組み込み制御関係の仕事に就こうと思っています。
特にドローンに興味があります。
この手の職種に就きたいと考える場合に必要な知識をまとめているところなのですが
はてな界隈のみなさまの手も借りることができればと思い、質問に至りました。
マイコン制御関係の職種で現在求められる知見や知識、技術と
今後の業界トレンドについて、知っていることをぜひ教えてください。
電気工学を専攻しているということであれば、古典制御理論・現代制御理論の理解は問題ないということでしょうか。
マイコン制御という表現をされているということは、ソフトウェアを志向しているということだと思いますが、制御理論は必須です。
回路でやるかソフトウェアでやるかの違いはあっても、振動と遅れとの戦いですので。
運動系の制御では、いまだに C / C++ が主流です。
中間コードを挟むような言語も使われてはいますが、運動系の制御ではカリカリにチューニングすることが求められる場面が多いです。
基本的な最適化はコンパイラがやってくれますが、コンパイラが最適化しやすいコードを書くという意味では最適化の手法についての理解は必要ですし、局所的な最適化では不十分なケースも多々あります。
インラインアセンブラを書く機会もあると思いますので、そちら方面の知識もあるに越したことはありません。
興味があるというドローンですが、この数年はハード屋さんが頑張るフェーズだと思います。
実用化に向けては大型化する方向に向かいますが、重量が増えると安定する半面、飛行持続時間は短くなります。
屋外で使うものですからパーツの耐久性も求められる。
制御という意味ではヘリコプターの方が難しいのです。
回転軸が違うものを協調して制御するよりは、同じ回転軸を持つ多数のローターを制御する方がプログラムは単純になります。
同じものとはいえ、プロペラやモーターは物理的には特性が少しずつ違うので出力ゲインの調整は必要ですが、プログラムとしてはパラメータ化して後は単純なフィードバック制御です。
ドローンと言えば画像処理がついて回ります。
ニュースで取り上げられるのは上空からの撮影という場面が多いですが、実用化の中には自律制御という課題があります。
端的に言えば、障害物を認識して自分で判断して回避行動をするというようなことです。
一昔前に比べると画像認識も格段の進歩を遂げていますが、計算処理が多いとバッテリーを食いますし CPU をいくつも積むと自重にも影響が出ます。
電気工学の分野とはちょっと違った分野ですが、ソフト屋さんに求められるのはこちらの領域だと思います。
制御が不安定な上に高速回転するプロペラのおかげで「必ずいつかは落ちる」。
事故当時に福島へ派遣された米軍のドローンも落ちた。
良く整備された機体ですら普通に跳ばして15分程度で下ろさなければバッテリーとかアンプの温度とか、色々と危ないそうです。
暑くても雨が降っても良く落ちる。
現在の最新の機体では飛ばす度にオーバーホールした方が無難。