det|A(x1,x2,...,xn)|≠0
の解の存在可能性について、何か参考になる定理などがあれば教えて下さい。
ここで、det|x|は正方行列xの行列式、A(x)は変数xを要素に含む正方行列を表すとします。
また、上の方程式で左辺が恒等的に0となるものは除かれているものとします。
例によって、これをネタにした文芸回答も可です。
Aの余因子行列をadjAとすると(adjA)A=A(adjA)=|A|Iだから,Aの逆行列が存在するための必要十分条件は|A|≠0で,Aは非特異行列ということを意味しているのでしょうか。もう40年近く前の大学1年生のときに文系数学Iでやったことをぼんやりと思い出しました。
なんとなく自己解決しました。
仮に、式として零でない多変数多項式が0以外の値をとる事がないとします。これは独立変数がどんな値であっても0になる事を表します。
ここで、一つの変数xに着目して一変数の方程式を考えてみます(つまり、残りの変数は係数として扱います)。すると、任意の値がこの方程式の解という事になります。体の位数がnなら、解がn個あるという意味です。
ところが、有限体の性質から、x^n=xとなりますので、この方程式の次数は高々(n-1)次、したがって代数方程式の基本定理より、解は(n-1)個しか存在しません。
これは、方程式を成立させないようなxが少なくとも一つは存在する事を意味します。よって、どんな値でも方程式の解となるという仮定に矛盾します。
以上から、式として零とならない有限体上の多変数不等方程式には必ず解が存在する事になると思うのですが、どうでしょう。