ホワイトカラー・エグゼンプション(自律的労働時間制度)が成立しても人間らしく生きていけると思いますか?


(参考)
日経BP社「残業代11.6兆円が消失する?!」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20061130/114693/
厚生労働省:今後の労働時間制度に関する研究会第5回資料
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/06/s0624-5b.html

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働いている人に賃金を支払うのはあたりまえ ラージアイ・イレブン2006/12/02 13:20:51ポイント1pt

働いている人に賃金を支払うのはあたりまえです。刑務所にいる強盗殺人犯ですら労役には賃金が支払われます。働いても賃金を支払わないのは、犯罪者以下の奴隷だけでしょう。年収400万円以上のサラリーマンは午後五時から奴隷になれ。そんな制度がつくられたら、日本でも将来、「奴隷解放宣言」が必要になるかもしれません。

自律的労働時間制度(ホワイトカラー・エグゼンプション)に私は反対です。♪パニックパニックパニックみんながあわててる~、のでクレヨン晋ちゃん、しっかりしてくださいよ、と言いたい気分ですね。

 

実は、小泉内閣以降、すでにサラリーマンの年収は労働法の改悪や増税や行政サービスの縮小などで、サラリーマンの年収は8年連続で下落しています。所得税と住民税の定率減税は半減。老年者控除と配偶者控除も全廃。2006年9月8日、「再来年の通常国会には、消費税増税を盛り込んだ法案が出るのか」と問われて「結果として、そういう事になると思う」と安倍晋三氏が本音をもらしました。翌日になって「消費税の議論から逃げる心算はないが、消費税に逃げ込む心算もない、と私は考える」に発言がかわりましたが、本音は「参院選後に増税」でしょう。

少子化対策を所管している政府の試算によると、二人を成人まで育てるために、平均して3100万円が必要だそうです。自律的労働時間制度によってサラリーマン一人当たり年間114万円、20年間で2280万円が失われます。この試算には現在存在するサービス残業は含まれていないので実際にはそれよりもさらに多くの残業代が消えていることになります。つまり年収400万円以上のサラリーマンは、子育てに使っているお金がほぼまるまる無くなってしまう計算になります。こんな状態で子どもを産み育てたいという動機が国民に増えようはずがありません。

サラリーマンの家計だけではありません。地方自治体や国家の財政も悪化し、小泉純一郎内閣の5年間で250兆円も借金が増加しました。誰がそれを返済するのかといえば、私たちや、私たちの子どもがそれを負担していかなければなりません。

政府は、採算の見込めない新規路線を更に2000キロも建設することを小泉内閣のもとで決定しました。高速道路も採算の無い道路を作り続けています。イタリアの高速道路はローマ-ミラノの通行料金が約3千円。ほぼ同距離の東京-神戸(11,300円)の約4分の1の金額です。こうやって公共サービスは悪化し、家計の負担はさらに増えていきます。

正規の従業員として働く人は300万人減少し、他方、パートや派遣などの待遇で働く人は200万人以上増え、貯蓄のない世帯は過去最大、生活保護も100万世帯を超えています。一方、法人税は減税減税のオンパレードで、内部留保の多さも手伝って勝ち組大企業の黒字はバブル期並み。

政府は、少子高齢化対策年金財政建て直しを視野に入れて「未来に向けた新しい日本の『カントリー・アイデンティティー』」「子育てフレンドリーな社会をつくる」などと言っているわけですが(苦笑)、自律的労働時間制度(ホワイトカラー・エグゼンプション)はまったく逆の結果をもたらすことになるでしょう。

少子化は加速し、年金財政や公的保険、自治体財政、その他ありとあらゆる財政の前提条件が破綻し、公的サービスは次々と連鎖破産していくこと。。。世界に誇る日本の「国民皆保険」体制の崩壊と、外資系の保険会社や製薬会社が巨大な独占利益をむさぼる格差社会の到来です。

事実、自律的労働時間制度のあるアメリカでは、人口の15%、4000万人以上が医療健康保険に加入出来ずにいます。掛け金の高さが原因で、年金生活者の3分の1は処方箋に基づく薬代すら適用外の契約状況です。病気で猛烈な痛みが絶え間なく襲っても投薬できず、文字通りの意味で死ぬまで耐え続けなければなりません。そういう「汚れた国」に日本は向かっています。

そんな国になった時、「人間らしく生きていける」かは、誰の目にも明らかではないでしょうか。

すべては、そういう政策を選択した政党に、国民が選挙でYESと言い続けてきた結果です。郵政3事業を民営化すれば外交も福祉も治安も解決する。手品じゃあるまいし、そんなはずもないのに、昨夏の総選挙で一国の首相が現総理といっしょに叫び続け、選挙に行った多数の国民がそれを支持しました。それを「衆愚政治」と呼ぶ人もいます。

生活が困窮した自衛官や警察官が、民意を体現し国民の幸せのために、持っている武器を「国内の敵」に対して使い「美しい国を汚した売国者」「美しくない人間」を実力で排除すればいい、救済された国民はその英雄的行動を支持するだろう、などということを書くと内乱教唆罪・陰謀罪になってしまうかもしれないので私は書きませんが、生活が困窮し、絶望だけを見続けている人は、心の中でそういう気持ちになることで「人間らしさ」をとりもどそうとするのかもしれません。

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