愛知県の東南部に小坂井町というところがあり、そこに遠い親戚が住んでいます。
町内には東海道本線も名鉄名古屋本線も通っていて比較的行きやすいので、時々遊びに行っています。
ここに伝わる伝統の祭りが「風まつり」。
春の風物詩です。
行われる神社は菟足神社(うたりじんじゃ)という神社で、延喜式の式内社になっている由緒ある神社です。
ここに穂の国の国造として任を受けた菟上足尼命がやって来た時、海上は大荒れに荒れていたのだそうです。
にもかかわらず何ごともなかったように無事上陸されたので、そこから菟上足尼命は風に強い神様だという信仰がおこったそうです。
また後世、お神輿の寄進があって江戸から運ばれてきた時、風波の難所遠州灘を楽々渡って無事到着したので、さらに風に強い神様だとの評判が高くなったと言われています。
そこで風をつかさどる神社の春のお祭りが「風まつり」
誰呼ぶとなく、自然にこの呼び方が定着したと言うことです。
この風まつりの特徴はまず花火。
三河地方は鉄砲の火薬製造所として保護されてきた歴史から、今でも花火製造が盛んで三河煙火として知られていますが、
その三河煙火の真髄が「風まつり」であますところなく披露されます。
神社での神事が終わると、神聖な火によって点火される花火が打ち上げられます。
それを合図に山車が出ます。
小坂井と宿という二つの地区から山車が出て、木遣りなどの歌に合わせて引かれていきます。
山車の上では稚児獅子舞が披露されて、お祭り気分が盛り上がっていきます。
また同時に祭りを担う若衆によって、どんどん花火も打ち上げられていきます。
皆さんこの日のために、冬の寒いうちから準備を重ねてお祭りを迎えるそうです。
そして神社の南に設えられたすごい仕掛け花火。
この仕掛け花火は毎年グレードアップしていくそうです。すごいですよ。
さらに手筒花火。
点火された大きな花火の筒を、若衆の皆さんが抱えて持つんです。
花火からはすごい火の粉が噴き出します。煙もすごい!
そして最後には耳をつんざく大轟音。
この町ではこれができてはじめて一人前の男と言われたそうです。
お、男に生まれなくて良かった…。
花火のフィナーレは大筒花火です。
山車を出していた二つの地域からそれぞれ奉納される大筒花火は、花火の常識を超えた巨大花火。
長さ2mはあろうかという大筒が木の台に縛りつけられ、そこに若衆が点火します。
境内いっぱいに火の粉が吹き荒れ、観客の目の前にも飛び散ってきます。
ひぇぇぇ、ですが、花火と共に生きてきた三河の人には、こんなの何でもないようです。
みんな、うわぁと歓声を上げながら見入っています。
この華麗にしてダイナミックな大筒花火で、宵まつりは終わります。
風まつり二日目は獅子舞です。初日に山車を出したりしていたのとはまた違う坂地という地区から若衆ず出て、不思議な動作の踊りを繰り広げます。
注連縄をかみ切る「注連切り」というのがハイライトですが、なぜ注連縄を噛み切るのか、その由来が気になります。
きっと何かの神話や昔話に基づいているんでしょうね。
さらに拝殿の方では平井という地区の若衆によって笹踊りが始まります。
年行司が二人先頭に立ち、大太鼓が一人、小太鼓二人の三人組が踊りながら境内を三周。
よそでは見たことがないような独特の踊りです。
緋色の装束に太鼓の音色がすばらしい。
突然境内が騒然とします。
笹踊り三人衆に続いて本殿に突入しようとする元気一杯の男の人たちが現れて、もみ合いになるのです。
これは最初の方で書いた穂の国の国造がやって来た時の海の荒れ方を表すもので、
最後に静かに騒ぎが収まると、やはり風の神様はすごい!ということになるのです。
このほか、平井山車という小型の山車もあります。
これは子どもたちが山車引きの主役。
子どもたちの元気な歓声が上がります。
とこんなふうに、宵祭りと本祭りの二日にわたって行われる盛大なお祭りが、愛知県小坂井町の風まつりです。
だいたい毎年4月の前半に行われているようです。
これが終わると、三河に本格的な春がやってきます。
愛知県の東南部に小坂井町というところがあり、そこに遠い親戚が住んでいます。
町内には東海道本線も名鉄名古屋本線も通っていて比較的行きやすいので、時々遊びに行っています。
ここに伝わる伝統の祭りが「風まつり」。
春の風物詩です。
行われる神社は菟足神社(うたりじんじゃ)という神社で、延喜式の式内社になっている由緒ある神社です。
ここに穂の国の国造として任を受けた菟上足尼命がやって来た時、海上は大荒れに荒れていたのだそうです。
にもかかわらず何ごともなかったように無事上陸されたので、そこから菟上足尼命は風に強い神様だという信仰がおこったそうです。
また後世、お神輿の寄進があって江戸から運ばれてきた時、風波の難所遠州灘を楽々渡って無事到着したので、さらに風に強い神様だとの評判が高くなったと言われています。
そこで風をつかさどる神社の春のお祭りが「風まつり」
誰呼ぶとなく、自然にこの呼び方が定着したと言うことです。
この風まつりの特徴はまず花火。
三河地方は鉄砲の火薬製造所として保護されてきた歴史から、今でも花火製造が盛んで三河煙火として知られていますが、
その三河煙火の真髄が「風まつり」であますところなく披露されます。
神社での神事が終わると、神聖な火によって点火される花火が打ち上げられます。
それを合図に山車が出ます。
小坂井と宿という二つの地区から山車が出て、木遣りなどの歌に合わせて引かれていきます。
山車の上では稚児獅子舞が披露されて、お祭り気分が盛り上がっていきます。
また同時に祭りを担う若衆によって、どんどん花火も打ち上げられていきます。
皆さんこの日のために、冬の寒いうちから準備を重ねてお祭りを迎えるそうです。
そして神社の南に設えられたすごい仕掛け花火。
この仕掛け花火は毎年グレードアップしていくそうです。すごいですよ。
さらに手筒花火。
点火された大きな花火の筒を、若衆の皆さんが抱えて持つんです。
花火からはすごい火の粉が噴き出します。煙もすごい!
そして最後には耳をつんざく大轟音。
この町ではこれができてはじめて一人前の男と言われたそうです。
お、男に生まれなくて良かった…。
花火のフィナーレは大筒花火です。
山車を出していた二つの地域からそれぞれ奉納される大筒花火は、花火の常識を超えた巨大花火。
長さ2mはあろうかという大筒が木の台に縛りつけられ、そこに若衆が点火します。
境内いっぱいに火の粉が吹き荒れ、観客の目の前にも飛び散ってきます。
ひぇぇぇ、ですが、花火と共に生きてきた三河の人には、こんなの何でもないようです。
みんな、うわぁと歓声を上げながら見入っています。
この華麗にしてダイナミックな大筒花火で、宵まつりは終わります。
風まつり二日目は獅子舞です。初日に山車を出したりしていたのとはまた違う坂地という地区から若衆ず出て、不思議な動作の踊りを繰り広げます。
注連縄をかみ切る「注連切り」というのがハイライトですが、なぜ注連縄を噛み切るのか、その由来が気になります。
きっと何かの神話や昔話に基づいているんでしょうね。
さらに拝殿の方では平井という地区の若衆によって笹踊りが始まります。
年行司が二人先頭に立ち、大太鼓が一人、小太鼓二人の三人組が踊りながら境内を三周。
よそでは見たことがないような独特の踊りです。
緋色の装束に太鼓の音色がすばらしい。
突然境内が騒然とします。
笹踊り三人衆に続いて本殿に突入しようとする元気一杯の男の人たちが現れて、もみ合いになるのです。
これは最初の方で書いた穂の国の国造がやって来た時の海の荒れ方を表すもので、
最後に静かに騒ぎが収まると、やはり風の神様はすごい!ということになるのです。
このほか、平井山車という小型の山車もあります。
これは子どもたちが山車引きの主役。
子どもたちの元気な歓声が上がります。
とこんなふうに、宵祭りと本祭りの二日にわたって行われる盛大なお祭りが、愛知県小坂井町の風まつりです。
だいたい毎年4月の前半に行われているようです。
これが終わると、三河に本格的な春がやってきます。