ソメイヨシノにも実が付くことがあると知って、花が終わった後にソメイヨシノの実を探して歩いています。いくつか見つけて蒔いてみているのですが、まだ発芽には至っていません。
ソメイヨシノには根強い実を付けない説もあります。この説には大きく分けて二つがあるようです。
一つは種間雑種だからという説。種間雑種は一般に不妊不稔であり、ロバとウマの雑種であるラバが子をもうけないのと同じで、野生種のオオシマザクラとエドヒガン系栽培種であるコマツオトメの雑種であるソメイヨシノも実を結ばない、という主張です。しかしロバ亜属のロバとウマ属のウマに比べたら、同じサクラ属のオオシマザクラとコマツオトメはずっと近い種類ですから、雑種ではあっても、不妊不稔の特徴を持つ種間雑種とまで言い切っていいのかという疑問が残ります。
もう一つは自家不和合性説です。自家不和合性というのは、同一かよく似た遺伝子型を持つ花粉がやってきても受精に至らない性質のことで、少なくない種類の被子植物が、これによって遺伝的な多様性を保っています。バラ科にも自家不和合性を持つ植物が多いので、この説はかなり納得できます。
※先日のいわしにあったわかりやすい生物多様性の解説
http://d.hatena.ne.jp/ie-ha-te-na/20100408#SapriS02
でも実際には、ソメイヨシノの花の後に、あれはサクランボに違いないという物を見かけることがありますよね。そうです。たしかに実はなるんです。
ここで賢明な皆さんは、「自家不和合性説を採用するならば、ソメイヨシノの実を蒔いて生えてくるのは必ずソメイヨシノ以外との雑種になるはず、だってソメイヨシノは全て接木や挿し木で増やされてきたんだから」ということに気付かれると思います。
その通りなんです。だからこそ、私は実生のソメイヨシノを育ててみたいんです。いわばミステリープランターのソメイヨシノ版ですね。どんなサクラになるかわからないところがドキドキするわけです。一般に接ぎ木のサクラは早くに花を付けますが、実生は花を付けるまでに10年20年かかることが珍しくありません。未婚の私が高校生の子を持つ親になっているかもしれないころに初めて結果がわかるという、すごく壮大なミステリープランター。それをぜひやってみたいと思っているんです。
でも、ソメイヨシノの実から作出されたと言われている新しいサクラの品種は色々あるようですが、私がやってもなかなか発芽してくれません。もしかすると種間雑種だから説もある程度当たっていて、ソメイヨシノの実は発芽しにくいのかもしれません。
物の本によると、サクラの種子は風通しの良いところ、あるいはいったん地中に保存して、1月から2月ごろに蒔くとされていますが、まだ成功していません。今年も散る桜を見ながら、実を付けてくれよ、そして私に夢をわけておくれと、心の中で木に語りかけながら歩きます。
ソメイヨシノにも実が付くことがあると知って、花が終わった後にソメイヨシノの実を探して歩いています。いくつか見つけて蒔いてみているのですが、まだ発芽には至っていません。
ソメイヨシノには根強い実を付けない説もあります。この説には大きく分けて二つがあるようです。
一つは種間雑種だからという説。種間雑種は一般に不妊不稔であり、ロバとウマの雑種であるラバが子をもうけないのと同じで、野生種のオオシマザクラとエドヒガン系栽培種であるコマツオトメの雑種であるソメイヨシノも実を結ばない、という主張です。しかしロバ亜属のロバとウマ属のウマに比べたら、同じサクラ属のオオシマザクラとコマツオトメはずっと近い種類ですから、雑種ではあっても、不妊不稔の特徴を持つ種間雑種とまで言い切っていいのかという疑問が残ります。
もう一つは自家不和合性説です。自家不和合性というのは、同一かよく似た遺伝子型を持つ花粉がやってきても受精に至らない性質のことで、少なくない種類の被子植物が、これによって遺伝的な多様性を保っています。バラ科にも自家不和合性を持つ植物が多いので、この説はかなり納得できます。
※先日のいわしにあったわかりやすい生物多様性の解説
http://d.hatena.ne.jp/ie-ha-te-na/20100408#SapriS02
でも実際には、ソメイヨシノの花の後に、あれはサクランボに違いないという物を見かけることがありますよね。そうです。たしかに実はなるんです。
ここで賢明な皆さんは、「自家不和合性説を採用するならば、ソメイヨシノの実を蒔いて生えてくるのは必ずソメイヨシノ以外との雑種になるはず、だってソメイヨシノは全て接木や挿し木で増やされてきたんだから」ということに気付かれると思います。
その通りなんです。だからこそ、私は実生のソメイヨシノを育ててみたいんです。いわばミステリープランターのソメイヨシノ版ですね。どんなサクラになるかわからないところがドキドキするわけです。一般に接ぎ木のサクラは早くに花を付けますが、実生は花を付けるまでに10年20年かかることが珍しくありません。未婚の私が高校生の子を持つ親になっているかもしれないころに初めて結果がわかるという、すごく壮大なミステリープランター。それをぜひやってみたいと思っているんです。
でも、ソメイヨシノの実から作出されたと言われている新しいサクラの品種は色々あるようですが、私がやってもなかなか発芽してくれません。もしかすると種間雑種だから説もある程度当たっていて、ソメイヨシノの実は発芽しにくいのかもしれません。
物の本によると、サクラの種子は風通しの良いところ、あるいはいったん地中に保存して、1月から2月ごろに蒔くとされていますが、まだ成功していません。今年も散る桜を見ながら、実を付けてくれよ、そして私に夢をわけておくれと、心の中で木に語りかけながら歩きます。