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「飲酒によってエチルアルコールを摂取すると、摂取した量に応じ脳の麻痺(抑制)が起こり、酒酔いとなる。」(ウィキペディア)と書いてありますが、脳内の分子レベルの細胞生理現象として、どの細胞がどのように麻痺するのか、を説明しているHPをご紹介ください。


●質問者: ShinRai
●カテゴリ:医療・健康 科学・統計資料
○ 状態 :終了
└ 回答数 : 2/2件

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1 ● mikayuchon
●50ポイント

これは?
http://www.selfdoctor.net/nurse/2001_01/nurse01.html
見てみて下さい^^


ShinRaiさんのコメント
とてもわかりやすいHPをありがとうございました。 どうして大脳皮質から先に酔っ払うのでしょう。 アルコールは、アルコールとしてそのままで脳をまひさせるのでしょうか。 それとも、麻薬に化学成分を変えるのでしょうか。 アルコールはどういう経路で脳内に入るのでしょうか。 脳動脈? 毛細血管? 脳脊髄液? 少しわかってくると、疑問がより細かくなります。

2 ● なぽりん
●50ポイント ベストアンサー

「脳内の分子レベルの細胞生理現象として、どの細胞がどのように麻痺するのか、を説明しているHPをご紹介ください。」
とのことですが、本当に説明すると大学の講義半年分くらいになりますから、ご質問にあわせて私が簡単に説明します(それでも長いですが)。HPをお望みのようですが、すでにごらんになっているwikipediaに勝るものはないとおもいますし、それで疑問が解消されなかったようですので。

エタノールは、CH3CH2OHという非常に小さい分子です。一般的向精神薬(麻薬)の最大でも5分の一くらいの分子量です。アルコール飲料のアルコールとはエタノールを指しますが、ほかの種類のアルコールも多数あり、エタノール以外は飲用に適しません。

No.1の回答のリンク先では酔いをもたらすものを「麻薬だ」とひとまとめに説明しているようですが、それはたとえ話で、科学的に正しい説明ではありません。
脳に影響をもたらすものはほかにも、有機溶剤(シンナー、化学物質でいうとトルエン、キシレン)などがあります。むかしは不良がシンナーを吸引して歯が解けたり深刻な脳障害をおこしていましたし、エタノールによくにたものでメタノールCH3OHというものもアルコール飲料とほぼおなじような酔いをもたらします(ただし副作用でのちに目の血管に障害をもたらします)。

これらは、分子がすごく小さいために、脳血管の入り口にある関門を平気で通り抜けます。脳はもともとウィルスなどから保護されるために関門をもっているのですが、小さい分子はこれらを通り抜けてしまいます。麻薬も分子が小さいものが選ばれます(脳関門のとおりぬけやすさ、合成のしやすさのために)シンナーや有機溶剤は、ものをとかすためにやはり分子が小さくできています。

通常の脳には、人体で天然に分泌される脳内神経伝達物質がたくさん働いています。たとえば、アドレナリンが分泌されると体が興奮します。アドレナリンは麻薬などよりさらに少し大きい分子くらいのです。
アドレナリンがきたときのために神経には鍵穴のようなものがたくさん用意されているのですが、関門を潜り抜けた「小さい」分子の物質はそこに偶然ぶつかって、短い間ですがかぎとなるアドレナリンなどと同じような働きをおよぼします。神経そのものも誤作動しますし、その神経が支配しているもの(筋肉など)も誤作動します。これが「生理現象」です。
ですが、小さすぎてあわない鍵ですからすぐに抜けます。抜けて、関門をひとめぐりして、肝臓などでアセトアルデヒドになってもどってきても、アセトアルデヒドも小さいので、またどんどん鍵穴にぶつかり、神経が刺激されてまたアルコールとは違う「二日酔い」「悪酔い」の「生理現象」を起こします。
アドレナリンは鍵穴にしっかりはまり、用が済んだら抜けて回収されて再利用されます。麻薬はもっとしっかりはまってしばらく抜けなくなる人工の合い鍵のようなもので、これをつかうと、もともと脳内に存在していた物質(正常な鍵)と鍵穴のバランスをくずし、長期的に影響をおよぼします(具体的には、鍵穴が埋まりっぱなしなので、自前の正しい鍵が余りはじめ、最終的に鍵を作れなくなったりします)。

よって、どの細胞が「酔う」のかといわれると、メインは脳神経細胞です(しかし細かく言えば、肝臓などからだにある神経細胞も血液の中にある「ちいさな鍵」に影響をうけています。)。酔いという生理現象の原因は全身の筋肉に命令をくだす脳神経細胞が誤作動を起こしている(抑制も亢進もいろいろまじりあって起こってきます)ことです。また、気分や思考をつかさどる大脳皮質ばかりではなく、記憶や、体の呼吸、体温などに常に無意識下で指令を出している脳の部分も影響を受けますから、呼吸、動悸なども変調します。急性アルコール中毒で重症になるというのは、実際に脳の呼吸をつかさどる部分にまでエチルアルコール(=エタノール)やアセトアルデヒドがどんどんとどいているからです。
うまれつき肝臓でアセトアルデヒドをすばやく分解できない人は、血液中にアセトアルデヒドが残り、長く二日酔いに苦しみます。ほんのすこしでも効くのに(麻薬をがぶ飲みする人はいませんよね)、お酒はおいしいなどといって多量に飲んでしまう。そうすると吸収されて血液中に多量にとけこんだアルコールやアルデヒドは、脳関門にも止められず脳を苦しめますし、体内のごみ処理場である肝臓はパンクしそうになっているため、いつまでも分解されず、ぐるぐる血管の中をまわりつづけるのです。

脳神経細胞の鍵穴に誤作動をおこさせるものが「麻薬」という意味ならば、アルコールも有機溶剤も向精神薬も全部「麻薬」と呼べるでしょう。たとえ話ならそれでよいのですが、医学では通常そういう言い方はしません。作用の違いがあるから、細かく区別されています。アルコールの酔いと麻薬の酔いは人体への影響も、手当てのしかたも異なります。麻薬のなかでも種類が違えば正反対の作用のものさえあります。ただ「酔っていない」神経から比べれば「酔っている」神経が異常な状態であることは共通しています。
http://q.hatena.ne.jp/answer ダミー


ShinRaiさんのコメント
やさしい言葉でわかりやすいご回答をありがとうございました。 1 大脳皮質の細胞には、アドレナリンと抗原抗体反応をするための準備(鍵穴)がある。 2 エタノールは、小さな分子であり、血液脳関門を通り抜けて、脳脊髄液中に侵入し、大脳皮質の細胞の鍵穴に、一時的に入って刺激を与える。(脳脊髄液は脳内を循環しますから、他の基底核や視床下部などの器官にも同様に働きかける?) 3 しかし、アドレナリンではないので、鍵穴に嵌ることないまま、クモ膜から静脈中に出て、肝臓で処理されることになっている。 4 飲みすぎると肝臓が処理しきれず、何度も血液脳関門を通過して、大脳皮質や古皮質や小脳などがだんだん麻痺する。 ということになりますか。

なぽりんさんのコメント
1.抗原抗体反応というのは、違います。それは神経細胞ではなく、免疫細胞の表面でおこるもので、しかももっと鍵も鍵穴も巨大でややこしいです。ここで話している反応は神経伝達反応というべきものです。 2.脳脊髄液にもアルコールはにじみでるでしょうが、それは血液の流れにくらべたらずっと遅いです。細胞はどの細胞であっても血管により栄養(とアルコールのようなまざりもの)をうけとっています。(視床下部?はそれでいいとおもいます) 3。くも膜と静脈のほうは私はよくわかりませんが、肝臓で処理されることになっています。 4.そうです。2で刺激を受けている=すでに変調は起こっていますが、アルコールの量が多いと、血液中にアルコールやアルデヒドが多量にあってひっきりなしに神経に誤作用をおこさせるわけです。 参考文献 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%83%BC 「シンナーはアルコールと同様、「脂溶性」で関門を突破するため中枢神経を麻痺させる」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%80%A5%E6%80%A7%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E4%B8%AD%E6%AF%92 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%82%AA%E9%85%94%E3%81%84 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E4%BC%9D%E9%81%94%E7%89%A9%E8%B3%AA http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%A8%E8%BA%AB%E9%BA%BB%E9%85%94

ShinRaiさんのコメント
ありがとうございました。大変参考になりました
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