各国中央銀行が出資者です｡
各国の出資額は欧州共同体内におけるGDPと人口に応じて欧州連合加盟国それぞれの分担額が定められています｡

昨年の12月21日に行われた資金供給に関するご質問と推察します｡

500を超す金融機関が期間3年の資金を総額4890億ﾕｰﾛ借り入れた

ECB､過去最大の資金供給で信頼回復なるか

回答#1の､欧州中央銀行に対する各国中央銀行の出資金を考えてみると､

欧州中央銀行の資金は50億ﾕｰﾛに上り､各国中央銀行は欧州中央銀行の唯一の出資者である｡各国の出資額は欧州共同体内における国内総生産(GDP)と人口に応じて欧州連合加盟国それぞれの分担額が定められているが､この基準では現在のところ40億ﾕｰﾛあまりしか出資されないことになる｡

欧州中央銀行制度 - Wikipedia

ですので､これが直ちに4890億ﾕｰﾛの原資になるとは考えにくいと思われます｡
(ちなみに､Wikipedia 英語版の European Central Bank - Organization にある2011年のﾃﾞｰﾀでも､53億ﾕｰﾛほどです)

Financial Times の Q&A: The ECB’s three-year loans によれば､

So where does the money for the loans come from?

The ECB creates it by crediting the banks’ cash accounts, enlarging what is known as the monetary base in the process.

各銀行が各国中央銀行に保有している現金ｱｶｳﾝﾄを担保として､融資を行ったようです｡
つまり､信用貸しではなく､預金担保のﾛｰﾝのようなものだと考えられます｡

ﾕｰﾛ紙幣の発行は欧州中央銀行の専権事項ですから､やろうと思えば4890億ﾕｰﾛの現金を用意する事もできるでしょうが､

4890億ﾕｰﾛの資金のかなりの部分は､銀行がECBから借り入れていた短期資金の借り換えで､新規調達はたったの1900億ﾕｰﾛ程度だった｡

ECB､過去最大の資金供給で信頼回復なるか

とあるように､実際に現金が移動したｹｰｽは少ないでしょう｡
欧州中央銀行のﾊﾞﾗﾝｽｼｰﾄで貸し出し量が大幅に増加した､というだけに過ぎないのです｡

以上､お役に立てることを祈りつつ｡