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●質問者: libros
●カテゴリ:ネタ・ジョーク
○ 状態 :終了
└ 回答数 : 6/6件

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4 ● miharaseihyou
●20ポイント

桃太郎「偵察の結果を聞こう。」
犬「何から聞きたい?」
桃太郎「鬼のアーマーは?」
犬「タイプ X-03 後期型。」
桃太郎「機数は?」
犬「後期型が3機、前期型の強化タイプが10機。」
桃太郎「アーマーのディフェンスは?」
犬「硬度1600と500の結晶を常時動かすタイプ。
隙間は有機化合物だがミクロン単位で、実体を侵入させるにはエネルギー平衡を崩してからでないと不可能だ。
反応速度は秒速数ミリだが、一気に加速させることも可能。
高機動時の移動速度はマッハを超える。
エネルギー兵器こそ失っているようだが、あのアーマーだけでも強力な攻撃兵器だ。」

さる「相手が悪いぜ。」
きじ「賞金は魅力的だが、あんたの剣で貫ける相手なのか?」
桃太郎「・・・」


librosさんのコメント
お次はぐっと近代的なのが来ましたね。メタルギアソリッドぽい感じ<span style="font-size:x-small;">(うろうろな知識で書いております。言わんとするところをお察しください)</span>。緊張感がたまりません! 鬼の外側は装甲ですか。中身はどんなのだろう。猿雉の戦闘能力も興味があります。 設定が複雑になって文章が長くなっても質問者は断然ウェルカムなのですが、お忙しいでしょうか。回答欄に書き足してくださっても構いません。念のため回答欄を増やしておきます(どんだけ働かせるつもりなのか)。 末尾の桃太郎の台詞は「・・・」よりも、キメキメの格好いいのを聞きたいところです。<span style="font-weight:bold;font-size:large;">ぜひ!</span>

5 ● a-kuma3
●45ポイント

「ふっ……、異形のものと蔑まれてきた我らが、鬼退治とはな」

ばっさりと書き直すと、規約に引っかかる可能性があるので、前の回答は残しつつ(という、お約束 :-)





東の空の朝焼けが、そろそろ消えようとしている。海はいたって穏やかだ。正面に見える入り江は、切り立った崖に囲まれてはいるが、ところどころに生えている木をつたっていけば、登るのはそれほど難しくはなさそうだ。

「このまま入り江に入り申す」
「意外と、あっさり上陸できそうね」

イヌはゆっくりと櫓をこぎながら、油断なく入り江の全体を確認する。

「なんでえ、闇にまぎれて上陸しようなんてビビり過ぎだったんじゃねえ? 波は穏やかだし、化け物が待ち構えていたわけでもねえ。見張りが立っている様子もねえし、罠が仕掛けられてる風でもねえ」
「奴ら、何を考えてるのか、よく分からないじゃない。油断はしないに越したこと、ないわよ」キジも答えながら、目は陸の方を油断なく探っている。

「何にも考えてないだけなんじゃねえの。図体がでかいのはおつむの中身がスカスカってのは、よくある話じゃあねえか。案外、楽勝なんじゃねえの。ぱぱっと済ませて、あったかいものでもゆっくりと食いたいねえ」
「普段にも増して、ようしゃべる口でござる。口を動かしておらぬと震えが来るか、サル?」
「うるせえ、てめえこそただでさえ不愛想なのが、海に漕ぎ出してからこっち、むっつりと黙り込みやがって。辛気臭えったらありゃしねえ。そうやって噛みついてくるのも、ブルっちゃってるからじゃあないの? え、何とか言えよ、イヌ」
「……、むざむざと殺されにやって来た気は、毛頭ござらんが、果たして拙者の剣が通じるかどうかは、やってみないと……、正直、分からぬ」
「奴らパワーはありそうだものね。わたしなんかで役に立つのかしら」とは言うキジだが、口に出した言葉にはそぐわない、ギラギラとした光を目に湛えている。

「さあ、着いたわよ」

真っ先に小舟を飛び降りたキジは、崖に駆け寄ると、生えている木々の枝を飛び移りながら、あっという間にてっぺんの向こう側に消えてしまう。

「さあ、おれたちも上陸しようぜ」

サルも負けじと反対側の崖をするするとよじ登って行く。いつの間にかモモタロウは、大きな剣を抱えたまま浅瀬の岩の上に腰を下ろしている。

「さて、辺りの状況はあのふたりに任せるとして、これからいかがいたそう。このまま、正面から切り込んでいくのが得策とは思えぬが……」
「なぜ来た、イヌ。まさか、キビダンゴの礼ではあるまい?」
「笑止」

ふいにイヌは腰を落とすと抜き打ちの一撃を放つ。

「行き場を失っていた、この剣の居場所をおぬしにもらったのだ。いや居場所を見つけたのは拙者の方かもしれぬ。あくまでもキビダンゴは、おぬしに気を使わせないための体裁でござる。あの意地汚いのと一緒にしないでもらいたい」
「聞こえてるぜ」

上からサルの声が聞こえてきたかと思うと、イヌの背後にざっと降り立つサル。

「けっ、やけに饒舌になってると思やあ、他人の悪口かい」

サルに背を向けたまま、ぐぐっとイヌの剣気が膨れ上がったかと思った刹那、サルが大きく飛びずさる。

「おおっと、短気なお侍さんは怖いねえ。食い意地がはっただけのサルかどうか確かめてみるかい? てめえには、恩も義理もないんだ。怪我したって文句は言うなよ」
「止めなさいよ、ふたりとも」

全く気配を感じさせずに背後から聞こえてきたキジの声に本気で驚いたサルは、転がるように飛びのく。

「くっ、怖いねえ、まったく」

キジに毒気を抜かれたサルが砂の上に胡坐をかく。イヌも抜き身を鞘に納め、緊張を解く。

「三里ほど向うに、あのでかいのがうろついてるのが見えた。多分、その辺りが奴らの根城だと…… おや笑っているのかい、モモタロウ?」
「くっ……、異形の者と蔑まれてきた我らが、鬼退治とはな」
「違えねえ」
「まったくね」
「左様でござるな」

そうだ。鬼が現れる前から、彼らの居場所は町にも村にもなかったのだ。鬼が現れて以来、手のひらを反すように鬼の討伐を頼んできた村人たちを、彼らはどう思っているのだろうか。いや、元々、ニンゲンのことなど彼らには関わりのないことか。

「さあ、行こうか」

長大な剣を携えたまま岩から立ち上がったモモタロウ。瞳の奥に赤い光をたたえながら見せた笑顔の口の端から見えたのは乱杭歯ではなかったか。


これから、異形の者たちの殺戮のときが始まる。


a-kuma3さんのコメント
妄想は膨らませているよ、アピール。 間に合えば、書き直します。

librosさんのコメント
26日午後までお待ちしてます。わくわく!

a-kuma3さんのコメント
モモタロウというと、「THE MOMOTAROH」(にわのまこと)と、「月光条例」(藤田和日郎)を思い出します。 どっちも、かっこ良かった。

librosさんのコメント
完成度の高い作品をありがとうございます。待ってて良かった! 言葉づかいの違いで登場人物を書き分けてるあたり、さすがだと思います。 (キジが雌だってのに、かなり驚いてます。隠密行動するなら雌のほうが目立たなくて適性だなっとあらためて気づいたり) 私的に「このシリアスな状況下でなんとか黍団子を盛り込めないものか」とずっと考えていたので、それが入っていてとてもびっくりしました。 『異形の者と蔑まれてきた我らが、鬼退治とはな』という台詞が素晴らしくかっこいいです。

a-kuma3さんのコメント
>> 「きびだんごひとつ私にくださいな」とは言わないよね、きっと。 << これ、挑戦状だと思いました。 そのまま使いたかったんですけど、力不足で。 楽しんでいただけたようで、幸いです。

librosさんのコメント
意表をつかれるのが大好きなもので、存分に楽しませていただきました。 全自動推敲マシンも文句のつけようがない完成度の高さです(^^) モモタロウ一行が命を賭して戦う動機は何なのか、とても興味があります。

a-kuma3さんのコメント
目深に巻いた黒くて太いヘアバンド(?)を外すと、生え際には小さな角が。 「モモタロウ、おまえ……」 ってな感じのを、妄想してました。 読み返してみると、モモタロウの描写が少ないなあ。 書いてる本人の妄想の中には、ずっといるんですけど、文字に落ちてない <tt>orz</tt> id:miharaseihyou さんの「人工的に遺伝子を強化された人間だ」ってのを読んで、遺伝子をいじられた失敗作が、鬼たちだったり、桃太郎一行だったり、というのも妄想中……

librosさんのコメント
角まで生えてるんなら、鬼の仲間になっちゃえばいいじゃんモモタロウ。 あえて茨の道を歩むとは漢ですのう。 異形の4人組は、鬼退治して宝を持ち帰っても、村には快く受け入れてもらえなさそう。 宝だけ置いて去っていく予感がひしひしとします。

a-kuma3さんのコメント
缶詰めになってたビルの自動販売機には、彼が居ました。 [f:id:a-kuma3:20140328213130j:image:w160] 煙草場の近くにある自販機の前を通る度に、妄想がちょっとずつ、大きくなっていった気がします <tt>:-)</tt> >> 宝だけ置いて去っていく予感がひしひしとします。 << んと…… >> ずたぼろになった姿で、宝物を村に届けに来たモモタロウ。 「ちぇっ、もったいねえなあ。何も、全部、置いていくことはねえだろうよ……」 「おおっ、鬼を退治されたか」 昔のことを覚えてないかのように、一行を迎える村人たち。 立ち去ろうとする一行を引き留める村長。 「せめて、その傷の手当くらいはさせてくだされ」 村をあげての宴が終わり、はしゃぎ過ぎたサルは隣の部屋で大いびき。 村長の娘に、傷の手当てを受けるモモタロウ。 「この度は、本当にありがとうございました。私たちがしたことは、何といってお詫びをしていいやら……」 「済んだことは良い。何も、この村のためだけに命を懸けたわけではないのだ。あなたも休みなさい」 「いえ、せめて傷の手当だけは、させてください」 さすがに疲れが出たのか、うとうととし始めたモモタロウ。 頭の傷を手当てしようと、ヘアバンドに手をかけた村長の娘…… 「ひいっ!」 気がついたモモタロウの前には、村長の娘の怯えきった眼。 ゆっくりと立ち上がるモモタロウに、後ずさりする娘。 「皆には、言わない方が良いな」 口もきけずに何度もうなずく娘の前で、にやりと笑った口の端から見えたのは、鬼を思わせる乱杭歯だ。 まだ夜が明けきらぬうちに、村を後にするモモタロウ。 「何も変わっちゃあいないさ……」 << ってな感じでしょうか。 酔っぱらってます。 なんか、バンパイアハンターDっぽい <tt>(^^;</tt>

librosさんのコメント
第一稿を拝読したときから「なんか菊池秀行っぽいなあ」と思ってました(^^ 後日譚ありがとうございます。モモタロウがクールで格好いい! >> 鬼を滅ぼし宝を持ち帰った一行を、村人たちは総出で歓待。…と見せかけて彼らが寝入ったころを見計らって小屋ごと焼打ちに。村長は苦渋の表情だ。 「あのような異形の者どもは、いつ我らに牙を向けるか知れたものではない。災いの芽は早めに摘むに限る」 しかしモモタロウ一行はとうに村を抜け出していた。 村を見下ろす丘から、燃え上がる小屋を眺める一行。イヌが忌々しそうに言う。 「ちぇっ。このまま尻尾巻いて逃げるのかよ。派手にひと暴れしていこうぜ」 「好きにさせておけ。所詮住む世界が違うのだ」 モモタロウは中天高く輝く月を仰ぎ、不敵な笑みを浮かべる。 「さあ出発だ。我らの世界を探しに行こう」 << なーんつって。

6 ● miharaseihyou
●45ポイント

桃太郎「D・・、エネルギー平衡を崩せば貫けるのか?」
犬「あんた、何考えてるんだ。向こうの反応速度は普通じゃないぞ。」
桃太郎「貫けるんだな?・・それが可能ならばやれる。」
さる「攻撃を同期させるんだな?平衡を崩してから貫く。」
きじ「一瞬でもタイミングが狂えば全滅だぞ。」
桃太郎「いったん街に戻る。資材を調達する。・・・みな・・ついてきてくれ。」


いぬ「いいだろう。あんたの能力は承知している。」
さる「退治できれば俺たちは大金持ちだな。」
きじ「俺はあんたについていく。借りがあるからな。」



明るい光の中、澄んだ声が響く。
「桃太郎、先に行くよ。」
その声が夢の中の自分の声だと気付く間もなくあさりは目覚めた。
目の前には簡易テントの土色の生地。

地獄のような戦場から脱出してのち、心休まる日は一日たりとも無い。
戦場での日々が続いている。
だのに、夢の中は幼い頃の日々。
自分が何者なのか知らなかった頃の幸せな記憶。

あさりは人工的に遺伝子を強化された人間だ。
人工子宮で発生し、隔離された環境で注意深く育てられた。
桃太郎とは同期で、同じ教育施設で育った。
遊びの中で戦闘を教えられ、常に厳しく育てられた。
飢餓や精神的な欲望に対する耐性訓練もあった。

孤独の中で迷ったとき、彼女はなぜかいつも桃太郎のことが気になった。
「あいつはどうしているかな?」って。
そして、そう考えることで何とか精神を崩壊させなかった。
訓練は常に厳しかった。



中略


桃太郎「先に一機、斥候の機体を拿捕する。手順は分かっていると思う。タイミングは任せる。私の方は確実に仕留めてみせる。」
いぬ「それから?」
桃太郎「応援が駆けつける前に拿捕した機体から死体を出して、・・そこに さる おまえが乗り込め。できるだけ派手に動いてもらう。」
さる「俺は道化かよ。精々派手に暴れてやるさ!」
桃太郎「携帯ミサイルはいぬが使う。弾数は限られる。効果的に頼む。」
いぬ「分かっている。あんたこそ仕留め損なうなよ。」
桃太郎「キジは上空から援護と牽制だ。最初の煙幕と牽制のレーザー、そして戦況報告を頼む。」
きじ「滞空できるのは30分が限度だ。無理すると15分でもやばい。さっさとけり付けないと逃げるからな。」
桃太郎「5分で終わらせる。いくぞ!」


桃太郎「あさり、何で・・」
あさり「死にたくない・・けど・・ああ・・さいごに会えて良か・・・・」


春の光の中、島のサクラが咲き誇っていました。
それは幸せ薄い女の命の花のようにも見えたのでした。


f:id:miharaseihyou:20130331172214j:image


librosさんのコメント
熱っっつい力作ありがとうございます!たいへん嬉しいです! 桃太郎はもちろん仲間たちもめちゃかっこいい。お供ではなく「同志」ですね。 桃太郎が生身のヒトから生まれていないという設定が、なにげにオリジナル桃太郎に通じる気がして面白いです。あさりちゃんとはいったい何があって何してどーなったんだうわぁそこ省略かうっきゃー、と脳内でのたうちまわりながら拝読しました。 ラストの桜の写真が目に沁みます。

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