コミックマーケットは名前のとおり「コミック表現物をひっさげての出展」がメインですし客層もそれを期待しています。
逆に、ご例示のような分野では、考えた結果の出力も長文であることが多く、これはオンラインブログ、特にはてなブログが得意とする分野です。
読書猿Classic: between / beyond readers
アイデア大全――創造力とブレイクスルーを生み出す42のツール
上のブロガーさんが出した商業出版物ですが、こちらが近年の出版物のなかではかなりよくお求めに合うのではないでしょうか。
ほかに、ちきりんさん、とぴ主閲子さん、ハゲックスのハゲ子さん、白熊(熊代了)さんなどもはてなを使うアルファブロガーさんでそのブログ記事をもとにした本も出版していらっしゃいます。
また、思索の結果を日々オンライン出力している「アルファ(ベータ?オメガ?)ブロガーさん」たちのうち、あまり商業出版になじまない(まだスカウトがこない)人なども紙出力した自ブログをひっさげてコミケに出ることはしばしばあり、三日目での出展が多いようです。
ジャンルコードでは600か900でしょう。
http://www.comiket.co.jp/info-c/C91/C91genre.html
しかし、評論サークルにご例示の二冊(+アイデア大全)のような高度に完成した表現物を求めるのは効率が悪いです。日本では思索物を同人誌にしても食っていくことはできないので、やはり同人誌の表現の質はプロの思索家に勝ることは(経済的・時間的理由で)難しい。ご例示の商業本はどちらも知的職業(大学教授、新聞記者など)の副業的創作物であるということもよくかんがえてください。同様に内田樹、土屋賢二、小田嶋隆など(いずれも最初は文系研究職・記者でした)も今の副業か本業なのかは別として、面白い本を出版されています。(敬称略)
それでもサークルから思索的な表現物を得たいというのなら、細かいアドバイスもしておきましょう。
時期的に混乱しやすいのですが、春のシティ(通称春コミ)にはコミックマーケット(通称コミケ、夏コミ、冬コミ)のような文章系(思索・評論)の出展は全くありません。コミケ自体も混雑するためブース移動や著者とゆっくり話すことは困難です。本気で長文や評論系の出展者を求めるなら文フリやコミティアといったイベントで探すのも視野にいれたほうがよいです。