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次の行列の逆行列をクラメールの方法で求めよ。
(1)
(a 0 b)
(0 a 0)
(b 0 a)
(2)
(a 0 0)
(b a b)
(0 0 a)
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という問題でして・・・行列の勉強は今年始めたばかりなので、まだ普通の(一般的な)逆行列の求め方との違いもよく把握していないのですが・・・よろしくお願いします(>_<)
1.転置行列
転置行列とは、行と列を入れ替えた行列で、行列の右上肩になどとして表します。例えば
となります。
2.余因子
i行j列を取り去った行列の行列式にを乗じたものを(i,j)-余因子といいます。例えば
における(1,2)-余因子は、i行が(a,b,c)、j列が
ですから
となります。
3.一般の3行3列の逆行列
いま行列Aの(i,j)-余因子をと記すとします。例えばAが一般の3行3列の行列
とすると、Aの逆行列は
とかける、というのがクラメールの方法です。おまけとしてもう少し続けると
となります。
(前回の回答では(-1)の指数が2つずつ少ないですが、どのみち同じです。)
4.前回の回答への質問に関して
|a 0| |0 a| と、 |0 b| |a 0| と、 |0 a| |b 0| と、 |a 0| |0 a| は、単に左上、右上、左下、右下から、2行2列取っただけですよね?
想像を働かせるに恐らく、言うなれば"右下"、右上、左下、"左上"ということになります。
|a b| |b a| などは、いったい何がどうなったのかよくわかりませんでして
行列のうち中央の十字部分を消し去って、残った四隅をとってきています。
どうして、bを転置させると、dなのでしょうか?
行と列を入れ替えた場所だからです。
2行2列の行列式のところは、該当する位置を転置させたところの行と列を消し去ったものです。例えば
のbの位置には、まずbを転置させてd、そしてdと同じ行と列のa d g とd e f を無視した
がきます。
…で計算ミスってないと思うけれども…。間違えていたらすいません。
返信遅くなってすいません!
ありがとうございます<m(__)m>
でもちょっとわからないですね・・・「該当する位置を転置させたところの行と列を消し去ったもの」が、
|b c|
|h i|
になるのはわかるのですが、
|a 0|
|0 a|
と、
|0 b|
|a 0|
と、
|0 a|
|b 0|
と、
|a 0|
|0 a|
は、単に左上、右上、左下、右下から、2行2列取っただけですよね?
しかし他の5つは、imo758さんがおっしゃる「該当する位置を転置させたところの行と列を消し去る」という過程を経ているようで・・・。
|0 b|
|0 a|
などは、最初に、imo758さんが例示してくださった操作をすれば、確かにこれになります。
しかし、
|a b|
|b a|
などは、いったい何がどうなったのかよくわかりませんでして・・・そもそも、最初の例において「bを転置させてd」というのは、なぜなのでしょうか?
どうして、bを転置させると、dなのでしょうか?
他のa、c、e、f、g、h、iではない理由を、もしよろしければ、再度ご回答いただけないでしょうか?
よろしくお願いします(>_<)
■基本事項
●4.4 逆行列の公式・クラメールの公式
http://pal.las.osaka-sandai.ac.jp/~ichihara/Teaching/04S/LinearA...
●Rule of Sarrus
http://en.wikipedia.org/wiki/Rule_of_Sarrus
●1-5 行列其の弐
>(図1-5.1)
http://homepage2.nifty.com/skimp-studio/htm/crawl/1_5_matrix2.ht...
上記URLの公式を用いて逆行列を求めてみます。
(1)求める逆行列A^-1を次のようにおくと、 (p u x) (q v y) (r w z) (a 0 b)(p u x) (1 0 0) (0 a 0)(q v y)=(0 1 0) (b 0 a)(r w z) (0 0 1) ∴ (a 0 b)(p) (1) (0 a 0)(q)=(0) ・・・① (b 0 a)(r) (0) (a 0 b)(u) (0) (0 a 0)(v)=(1) ・・・② (b 0 a)(w) (0) (a 0 b)(x) (0) (0 a 0)(y)=(0) ・・・③ (b 0 a)(z) (1) ①②③をクラメールの公式で解いて、元の行列の行列式を|A|、上記1番目のURLの公式のAj,BをAjと略記すると、 p=|Ap|/|A|, u=|Au|/|A|, x=|Ax|/|A| q=|Aq|/|A|, v=|Av|/|A|, y=|Ay|/|A| r=|Ar|/|A|, w=|Aw|/|A|, z=|Az|/|A| よって、求める逆行列A^-1は、 1 (|Ap| |Au| |Ax|) A^-1=---- (|Aq| |Av| |Ay|) |A| (|Ar| |Aw| |Az|) |a 0 b| |A|=|0 a 0|=a^3-ab^2 |b 0 a| |1 0 b| |0 0 b| |0 0 b| |Ap|=|0 a 0|=a^2 |Au|=|1 a 0|=0 |Ax|=|0 a 0|=-ab |0 0 a| |0 0 a| |1 0 a| |a 1 b| |a 0 b| |a 0 b| |Aq|=|0 0 0|=0 |Av|=|0 1 0|=a^2-b^2 |Ay|=|0 0 0|=0 |b 0 a| |b 0 a| |b 1 a| |a 0 1| |a 0 0| |a 0 0| |Aq|=|0 a 0|=-ab |Aw|=|0 a 1|=0 |Az|=|0 a 0|=a^2 |b 0 0| |b 0 0| |b 0 1| したがって、求める逆行列A^-1は、 1 (a^2 0 -ab) A^-1=---------- ( 0 a^2-b^2 0 ) a^3-ab^2 (-ab 0 a^2) (2)同様にして、 |a 0 0| |A|=|b a b|=a^3 |0 0 a| |1 0 0| |0 0 0| |0 0 0| |Ap|=|0 a b|=a^2 |Au|=|1 a b|=0 |Ax|=|0 a b|=0 |0 0 a| |0 0 a| |1 0 a| |a 1 0| |a 0 0| |a 0 0| |Aq|=|b 0 b|=-ab |Av|=|b 1 b|=a^2 |Ay|=|b 0 b|=-ab |0 0 a| |0 0 a| |0 1 a| |a 0 1| |a 0 0| |a 0 0| |Aq|=|b a 0|=0 |Aw|=|b a 1|=0 |Az|=|b a 0|=a^2 |0 0 0| |0 0 0| |0 0 1| したがって、求める逆行列A^-1は、a=0だと逆行列が存在しないので、a≠0で、 1 (a^2 0 0 ) 1 ( a 0 0) A^-1 = ----- (-ab a^2 -ab) = ----- (-b a -b) a^3 ( 0 0 a^2) a^2 ( 0 0 a)
ちなみに、Wolframで答え合わせすると、
(1)
http://www.wolframalpha.com/input/?i=inverse%5B%7B%7Ba%2C0%2Cb%7...
(2)
http://www.wolframalpha.com/input/?i=inverse%5B%7B%7Ba%2C0%2C0%7...
たくさんの参考リンクありがとうございます!
クラメールの公式は、3つ目の参考リンクが詳しいようで。
でもすいません、クラメールの公式を使う手前、「①②③をクラメールの公式で解いて・・・」より前の段階で、頭を抱えてしまいまして。。。
最初に確認したいのですが、
(a 0 b)(p u x) (1 0 0)
(0 a 0)(q v y)=(0 1 0)
(b 0 a)(r w z) (0 0 1)
は、「逆行列の公式」
http://www.geisya.or.jp/~mwm48961/kou2/matrix_inverce.html
における、分母の△(上記リンクにおける)を、両辺に掛けたのでしょうか?
また、
(1 0 0)
(0 1 0)
(0 0 1)
は、どこから出てきたのでしょうか?
さらに、
(a 0 b)(p) (1)
(0 a 0)(q)=(0) ・・・①
(b 0 a)(r) (0)
と、3行3列の元の行列と、それの逆行列の1列目との積が、
(1)
(0)
(0)
となる根拠は、どこにあるのでしょうか?
3つも質問してすいません、しかもすごく初歩的な質問のような気もするのですが、もしよろしければ、再度ご回答たいただければ幸いです(>_<)
いみわからん???????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????
コメント欄だと画面が乱れてしまうので回答欄にて失礼します。
(a 0 b)(p u x) (1 0 0) (0 a 0)(q v y)=(0 1 0) (b 0 a)(r w z) (0 0 1)
これは、AA^-1=Eで、元の行列と逆行列をかけると単位行列になることを表しています。定義的なものです。
したがって、
(1 0 0)=E(単位行列) (0 1 0) (0 0 1)
①②③についてですが、一般的に、行列の積の結果は次の通りです。ただ分割しただけです。
(a b c)(p u x) (ap+bq+cr au+bv+cw ax+by+cz) (d e f)(q v y)=(dp+eq+fr du+ev+fw dx+ey+fz) (g h i)(r w z) (gp+hq+ir gu+hv+iw gx+hy+iz) (a b c)(p) (ap+bq+cr) (d e f)(q)=(dp+eq+fr) (g h i)(r) (gp+hq+ir) (a b c)(u) (au+bv+cw) (d e f)(v)=(du+ev+fw) (g h i)(w) (gu+hv+iw) (a b c)(x) (ax+by+cz) (d e f)(y)=(dx+ey+fz) (g h i)(z) (gx+hy+iz)
※参考URL
●正方行列 ←2ページ目上「逆行列」参照
http://docs.google.com/viewer?a=v&q=cache:6ldGIz3kXTEJ:www22.atw...
理解できました!
ありがとうございます(^_^;)
そして、クラメールの公式をいざ使うのですね。①ですと、
(a b c)(p) (ap+bq+cr)
(d e f)(q)=(dp+eq+fr)
(g h i)(r) (gp+hq+ir)
ですので、
ap+bq+cr=1
dp+eq+fr=0
gp+hq+ir=0
という、「3個の方程式からなる連立1次方程式」を考えればよいそうで。
rsc96074さんのご解答と3番目のリンクを参考にすると。
ここでクラメールの公式を使って、
p=|Ap|/|A|
q=|Aq|/|A|
r=|Ar|/|A|
ですね。これらは、3番目のリンクにおける、
x0=(1/D)(A00C0+A10C1+A20C2)
x1=(1/D)(A01C0+A11C1+A21C2) (式1-5.7)
x2=(1/D)(A02C0+A12C1+A22C2)
に、対応しているのでしょうか?
さらに逆行列の公式を使って、
1 (|Ap| |Au| |Ax|)
A^-1=---- (|Aq| |Av| |Ay|)
|A| (|Ar| |Aw| |Az|)
ですよね。
すいません、また質問してしまいました・・・
p=|Ap|/|A|
q=|Aq|/|A|
r=|Ar|/|A|
が、「式1-5.7」に相当しているのかどうか、もしよろしければお答いただければ嬉しいです・・・たびたびすいません(>_<)
1.転置行列
転置行列とは、行と列を入れ替えた行列で、行列の右上肩になどとして表します。例えば
となります。
2.余因子
i行j列を取り去った行列の行列式にを乗じたものを(i,j)-余因子といいます。例えば
における(1,2)-余因子は、i行が(a,b,c)、j列が
ですから
となります。
3.一般の3行3列の逆行列
いま行列Aの(i,j)-余因子をと記すとします。例えばAが一般の3行3列の行列
とすると、Aの逆行列は
とかける、というのがクラメールの方法です。おまけとしてもう少し続けると
となります。
(前回の回答では(-1)の指数が2つずつ少ないですが、どのみち同じです。)
4.前回の回答への質問に関して
|a 0| |0 a| と、 |0 b| |a 0| と、 |0 a| |b 0| と、 |a 0| |0 a| は、単に左上、右上、左下、右下から、2行2列取っただけですよね?
想像を働かせるに恐らく、言うなれば"右下"、右上、左下、"左上"ということになります。
|a b| |b a| などは、いったい何がどうなったのかよくわかりませんでして
行列のうち中央の十字部分を消し去って、残った四隅をとってきています。
どうして、bを転置させると、dなのでしょうか?
行と列を入れ替えた場所だからです。
なるほどです、「転値行列」なんてあるんですね、はじめて知りました!
「余因子」も勉強になります、(1,2)だから、1行目と2列目が取り去られてしまうのですね(@_@;)
また、クラメールの公式の中には余因子が含まれているのですね~ちゃんと意識してなかったです(>_<)
私の疑問も解消されました。
余因子を取得する過程で、おのずと、
|a b|
|b a|
が出てくるのですね。
ありがとうございます、クラメールの公式について、以前よりも理解できたような気がします(^_^;)
なるほどです、「転値行列」なんてあるんですね、はじめて知りました!
「余因子」も勉強になります、(1,2)だから、1行目と2列目が取り去られてしまうのですね(@_@;)
また、クラメールの公式の中には余因子が含まれているのですね~ちゃんと意識してなかったです(>_<)
私の疑問も解消されました。
余因子を取得する過程で、おのずと、
|a b|
|b a|
が出てくるのですね。
ありがとうございます、クラメールの公式について、以前よりも理解できたような気がします(^_^;)