あらたまった席を設ける場合はまた違ってきますが、リビングに招くような親しい人へのおもてなしには、音楽を上手に活用すると、とても楽しくなってくると思います。
今までにもBGMの鳴らし方にはいくつかのテクニックが紹介されていましたが、私がやってみて一番良かったのは、やはり天井にスピーカーを埋め込んでしまうことでした。音の流れてくる方向がはっきりわかってしまうと、どうしても注意がそちらに引き寄せられてしまいます。
人間の聴覚は意外に敏感で、視覚と同程度かそれ以上に注意を引き付けますから、くつろぎのスペースに「日常の煩雑なモノが何も見えない空間」作りが大切、というのと同じように、BGMにも音の方向感を強調しない心遣いが大切なんだと思います。
http://d.hatena.ne.jp/ie-ha-te-na/20100222#Michelin
私の場合は自室に2個の天井スピーカーを配置しました。使ったスピーカーはシングルコーンのフルレンジ、つまり1枚のコーンで全ての音域をカバーする最もシンプルなスピーカーです。ここにツイーター(高音を担当するユニット)などが付加された物を使用すると、高い周波数は指向性が鋭くなりますから、音の方向感が強調されたり、座っている位置によって音質が変化したりして、せっかくの天井スピーカーの意味が薄れてしまいそうだと考えました。
これをステレオでもモノラルでも鳴らせるように配線しました。ステレオ/モノラルの切替は、パワーアンプの直前で行います。具体的には、プレーヤーからの左右それぞれの出力とパワーアンプの間に47kΩ程度の抵抗を挟み、それぞれの抵抗の出力側をつなぐスイッチを取り付けます。スイッチが入ると付加した抵抗器がミキシング回路となって、左右の音が混合されてパワーアンプに入っていきます。プレーヤーの出力に直流電流が重畳している場合は、念のため抵抗と直列にコンデンサを挿入してカットします。こういう付加回路を挿入すると、抵抗による高音域の減衰やコンデンサによる位相の変化などが発生して音質が若干低下しますが、高音域は元々派手に鳴らさないのが前提ですし、位相の変化もモノラルなら問題になりません。
さすがにリビングの天井に埋め込みはちょっと無理そうなので、こんなのを作ってみようかと思っています。まるでペンダント照明と見間違えてしまいそうな吊り下げ型のスピーカーです。商業施設の天井などにさりげなく付いているのを見ることがありますね。
http://www.toa.co.jp/products/prosound/speakers/speakers_bgm/pe-...
適当な筐体になる物を見つけて、内側にパテを厚塗りして筐体の振動を止め、内部に吸音材を詰め込んでスピーカーを取り付ければOKかなと考えています。
考え方はこちらのヒョウタンスピーカーそのものですから、おもてなし用スピーカー作りのためにヒョウタンを育ててみるのもいいかなぁと考えています。ただおもてなしのためだけに、それも必ずしも必須ではない音楽でのおもてなしのためだけにヒョウタンを育ててしまう。これってすごく贅沢なことだと思いませんか。
http://q.hatena.ne.jp/1187153394/109699/#i109699
配線だけはどうしても天井裏を通すことになり、天井裏の構造によっては配線ダクトの通り方をよく確かめる必要がありますが、このへんはホームシアターの天井スピーカーの取り付けと同じことですから、やってできないことはありませんね。
あと必要なのは、「君が好きって言ってたから」と言える音楽を用意することだけですね。これは音楽に限らず、とても大切なことだと思います。飲み物でもお菓子でも料理でも、「あ、これは」と思ってもらえるリサーチです。おもてなしはまず心ですから、物の準備や使い方以前に、どういう心遣いがあるかで、ホスピタリティの質が決まってくると思うんです。
http://allabout.co.jp/family/singlelife/closeup/CU20060905A/inde...
こちらにも「君が好きって言ってたから」の心遣いで好感度をアップさせるテクニックが述べられています。しかし飲み物にも料理にも何もかもに「君が好きって言ってたから」とアピールしまくっていては押しつけがましくなりすぎますね。
そこで「君が好きって言ってたから」は音楽だけに限定するんです。もちろんあらゆる要素に「君が好きって言ってたから」を大切にしながら準備することは当然ですが、言葉で触れるのは音楽についてだけ。それも、
「君が好きって言ってたから“わざわざ買って(借りて)きたんだ”」
ではなく、
「君が好きって言ってたから“僕も聞きたくなっちゃってさ”」
が大切です。これなら相手のことを思う気持ちが嫌味なく自然に伝えられますし、他のあらゆる心遣いもさりげなく伝わります。
私がおもてなしについて音楽にこだわる意味は、ここなんです。なんだかとても月並みな話になってしまって、何の新鮮さもない書き込みになってしまったかもしれませんが、ただ一点だけ、音楽についてなら「君が好きって言ってたから」が自然に表せるということ。そこに注目していただければ、少しは皆さんの新しいおもてなし空間作りのお役に立つかもしれません。
あらたまった席を設ける場合はまた違ってきますが、リビングに招くような親しい人へのおもてなしには、音楽を上手に活用すると、とても楽しくなってくると思います。
今までにもBGMの鳴らし方にはいくつかのテクニックが紹介されていましたが、私がやってみて一番良かったのは、やはり天井にスピーカーを埋め込んでしまうことでした。音の流れてくる方向がはっきりわかってしまうと、どうしても注意がそちらに引き寄せられてしまいます。
人間の聴覚は意外に敏感で、視覚と同程度かそれ以上に注意を引き付けますから、くつろぎのスペースに「日常の煩雑なモノが何も見えない空間」作りが大切、というのと同じように、BGMにも音の方向感を強調しない心遣いが大切なんだと思います。
http://d.hatena.ne.jp/ie-ha-te-na/20100222#Michelin
私の場合は自室に2個の天井スピーカーを配置しました。使ったスピーカーはシングルコーンのフルレンジ、つまり1枚のコーンで全ての音域をカバーする最もシンプルなスピーカーです。ここにツイーター(高音を担当するユニット)などが付加された物を使用すると、高い周波数は指向性が鋭くなりますから、音の方向感が強調されたり、座っている位置によって音質が変化したりして、せっかくの天井スピーカーの意味が薄れてしまいそうだと考えました。
これをステレオでもモノラルでも鳴らせるように配線しました。ステレオ/モノラルの切替は、パワーアンプの直前で行います。具体的には、プレーヤーからの左右それぞれの出力とパワーアンプの間に47kΩ程度の抵抗を挟み、それぞれの抵抗の出力側をつなぐスイッチを取り付けます。スイッチが入ると付加した抵抗器がミキシング回路となって、左右の音が混合されてパワーアンプに入っていきます。プレーヤーの出力に直流電流が重畳している場合は、念のため抵抗と直列にコンデンサを挿入してカットします。こういう付加回路を挿入すると、抵抗による高音域の減衰やコンデンサによる位相の変化などが発生して音質が若干低下しますが、高音域は元々派手に鳴らさないのが前提ですし、位相の変化もモノラルなら問題になりません。
さすがにリビングの天井に埋め込みはちょっと無理そうなので、こんなのを作ってみようかと思っています。まるでペンダント照明と見間違えてしまいそうな吊り下げ型のスピーカーです。商業施設の天井などにさりげなく付いているのを見ることがありますね。
http://www.toa.co.jp/products/prosound/speakers/speakers_bgm/pe-...
適当な筐体になる物を見つけて、内側にパテを厚塗りして筐体の振動を止め、内部に吸音材を詰め込んでスピーカーを取り付ければOKかなと考えています。
考え方はこちらのヒョウタンスピーカーそのものですから、おもてなし用スピーカー作りのためにヒョウタンを育ててみるのもいいかなぁと考えています。ただおもてなしのためだけに、それも必ずしも必須ではない音楽でのおもてなしのためだけにヒョウタンを育ててしまう。これってすごく贅沢なことだと思いませんか。
http://q.hatena.ne.jp/1187153394/109699/#i109699
配線だけはどうしても天井裏を通すことになり、天井裏の構造によっては配線ダクトの通り方をよく確かめる必要がありますが、このへんはホームシアターの天井スピーカーの取り付けと同じことですから、やってできないことはありませんね。
あと必要なのは、「君が好きって言ってたから」と言える音楽を用意することだけですね。これは音楽に限らず、とても大切なことだと思います。飲み物でもお菓子でも料理でも、「あ、これは」と思ってもらえるリサーチです。おもてなしはまず心ですから、物の準備や使い方以前に、どういう心遣いがあるかで、ホスピタリティの質が決まってくると思うんです。
http://allabout.co.jp/family/singlelife/closeup/CU20060905A/inde...
こちらにも「君が好きって言ってたから」の心遣いで好感度をアップさせるテクニックが述べられています。しかし飲み物にも料理にも何もかもに「君が好きって言ってたから」とアピールしまくっていては押しつけがましくなりすぎますね。
そこで「君が好きって言ってたから」は音楽だけに限定するんです。もちろんあらゆる要素に「君が好きって言ってたから」を大切にしながら準備することは当然ですが、言葉で触れるのは音楽についてだけ。それも、
「君が好きって言ってたから“わざわざ買って(借りて)きたんだ”」
ではなく、
「君が好きって言ってたから“僕も聞きたくなっちゃってさ”」
が大切です。これなら相手のことを思う気持ちが嫌味なく自然に伝えられますし、他のあらゆる心遣いもさりげなく伝わります。
私がおもてなしについて音楽にこだわる意味は、ここなんです。なんだかとても月並みな話になってしまって、何の新鮮さもない書き込みになってしまったかもしれませんが、ただ一点だけ、音楽についてなら「君が好きって言ってたから」が自然に表せるということ。そこに注目していただければ、少しは皆さんの新しいおもてなし空間作りのお役に立つかもしれません。