1977年に発表された、さだまさし「つゆのあとさき」の歌詞は以下です。
http://goo.gl/gaktKO
歌詞からは3月の卒業シーズンがイメージされるのですが、歌詞の最後で
「つゆのあとさきの トパーズ色の風は
遠ざかる 君のあとを かけぬける」と、
突然、梅雨の前後になります。なぜでしょうか?
同じ疑問は、他の質問掲示板にもありました。
http://goo.gl/92Mbxs
「さだまさしのミス」説や、「梅雨とは菜種梅雨のことだ」説、「タイトルは永井荷風の小説からもらったもので、さだまさしは『檸檬』など、他にも小説からタイトルをもらうことがあり、歌詞に強い関連はない」説もあるようです。
「この歌詞には合理的な説明がつく」という仮定の下で、自分なりの答えも用意いたしました。皆様の解釈と合致するか、自分以上の回答があるか、たいへん興味があります。
回答は1/2(金) 21:00-21:59にお願いします。こちらの想定する答えは22:00以降に発表します。
よろしくお願いいたします。
すみません、
http://q.hatena.ne.jp/1419522502
で同じ質問をしていたのですが、締切が長すぎて、うっかり自動キャンセルされてしまいました。
まったく同じ質問を新たに立てました、回答はこちらに!!
♥「新年早々、またわからない歌詞なのぉ?」
♠「いや俺、ちゃんと自分で考えたんだよ。けどわかんないんだって。だからちょっと、ヒントもらおうと思って!」
♥「本気でむずいの? 私が一瞬で読めたらどうする? 誕プレ買ってくれる?」
♠「おけ! 今回のはヤバいから。コレだよよろしく!」
♥「さだまさし? 読んだことないけど貸して~。『つゆのあとさき』っていうのね。えっとね…」
♠「おう!」
♥「読めたよ!!」
♠「嘘つけ! ホントかよ」
♥「ホントだって。これ別にむずくないじゃん! 話を聞こうか、何が疑問点だったの?」
♠「わかりました。ご説明しましょう!」
♥「なんで偉そうなの…」
[論点整理編]
一人歩きを始める 今日は君の卒業式
♠「歌詞の1行目を引用したよ。この部分だけ見ると、この歌詞の舞台は卒業のシーズンだって思うじゃん? つまりふつうは?」
♥「3月だと思うわね」
♠「でしょ? ところが…」
梅雨のあとさきの トパーズ色の風は
♠「4連なんだけど、この部分だけ見ると、梅雨の時期が舞台になってる感じするよ」
♥「つまり、ふつうは6月か7月だって言いたいのね」
♠「それな。さっきは3月だったのに、今度は初夏になったじゃん? おかしくね? 歌詞の中で、そう何度も何度も時間が切り替わることないよね?」
♥「そうねぇ、気持ちはわからなくもないけど…。現にid:lionfan2さんのお悩みは、そういうことだろうと拝察するのですし」
♠「だろ! この苦境をどう乗り切るわけ?」
♥「あのね、私はこの歌詞の舞台、初夏だと思うの」
♠「3月説を捨てるんだな。でもなんで?」
♥「だって、曲のタイトルが『つゆのあとさき』だから。
タイトルに「つゆ」と書いてあるのなら、ふつうは梅雨の時期の曲だよ」
♠「でもさ、おかしくね? 俺の話聞いてた?」
♥「あのね、タイトルにはそれだけ強い力があーるーの。
1連を卒業の3月だと思うのは、今回は違うと思うよ。この曲は、卒業式だと思うといろいろと変なの。ご説明しましょう!」
♠「聞く!」
[回答考え編]
一人歩きを始める 今日は君の卒業式
♥「1連を再度引用したよ。よく見ると、この部分はただの卒業式ではないよね。『今日は君の卒業式』と書いてあるよね」
♠「それが?」
♥「わざわざ『君の』と書くのは、なんか少し怪しい感じがするよ。書かなくていいことは、普通はわざわざ書かないから」
♠「そうかな…」
僕の扉を開けて すこしだけ泪をちらして
♥「次。『僕の扉』というのも変だよ。卒業といったらふつうは学校を出ることになると思うけど、学校にはふつう「僕の扉」と言えるようなものはないからね」
♠「異議アリ!この曲の主人公が無生物だったらイケる! 主人公=体育館、とか!」
♥「それだと他の部分と整合性がとれないじゃん。だって直後に『僕の掌に』とか出てくるんだよ体育館の掌とかおかしいでしょ」
♠「あ、じゃあ、主人公が校長先生とかだったら?」
♥「そ、それは、道ならぬ恋すぎる…。だいたいそれだと二人の関係が親しすぎて、不自然でしょ。生徒が校長先生の掌に指でなんか書くのかよ! なんだその微エロ謎シチュエーション…」
♠「言われてみれば…」
さよならと僕が書いた 卒業証書を抱いて
♥「この部分が一番おかしいよね?卒業証書を『さよならと僕が書いた』なんて形容するの変じゃない?」
♠「いやでも主人公が校長先生だったら…」
♥「そう思いたい人は勝手にやっててください~」
折からの風に少し 心のかわりに髪揺らして
♠「ほ、ほら、この部分は別に変じゃない! ふつうの卒業式に見える!」
♥「卒業式として変じゃない部分をいくら取り出しても、それが卒業式である証拠にはならないよ?」
♠「うぐ…」
♥「しかも、卒業式はふつう体育館でやるけど、体育館は屋内だから『折からの風』は吹かないよ?」
♠「うぐぐ…」
♠「じゃ、この曲はなにを歌った曲だっていうの?」
♥「知りたい?」
♠「もちろん」
♥「結婚よ」
♠「け、結婚??」
♥「今回の主人公はお父さんで、「君」は娘さん。この曲は結婚の前日とかに、娘さんを送り出すお父さんを描いた曲だと思うの。もう一度1連から見直してみる?」
[結婚編]
一人歩きを始める 今日は君の卒業式
♥「結婚式を翌日に控えた娘が、父親と一緒に最後の日を過ごしている感じを想像して」
♠「ああ、だから明日から『一人歩きを始める』って表現になるのか」
♥「実際には旦那さんとふたり歩きだけどね。お父さんには関係ないのね」
僕の扉を開けて すこしだけ泪をちらして
♥「さっきわからなかった「僕の扉」も、これならわかるね」
♠「お父さんといっしょに住んでいた家の扉を開ける感じか。実家を出て自立する感じが出るね」
♥「えへへ~」
さよならと僕が書いた 卒業証書を抱いて
♥「たぶん、家を出るにあたって、卒業式に見立てたお遊びをしたんだと思うんだよね。結婚式当日に、花嫁から家族に感謝の手紙を読み上げる定番があるでしょ? それの逆をやったんだと思うの」
♠「『さよなら』としか書かないの冷たいね。お父さんの照れ隠しかな」
折からの風に少し 心のかわりに髪揺らして
♥「あと、結婚式って花嫁は髪を伸ばすことが多いじゃん? 風に髪が揺れるのは髪が長い証だし、髪が長いのはオトナの証かもしれないよね」
♠「なるほどさすが女子目線…」
♠「だいたいわかった! 結婚式だと思うと確かにいい感じだ」
♥「どう? このときの『君』のシチュエーションはわかったでしょ?」
♠「結婚式が間近なんだよね?」
♥「そ。でもね、この歌詞は多分これだけじゃないの」
♠「どういうこと?」
♥「このときの、主人公のほうのシチュエーションは、どうだと思う?」
♠「どうって…? 娘がいなくなって、さびしいんじゃない?」
♥「それだけ?」
♠「ほかにあるの?」
[病床編]
♥「私、主人公、つまりお父さんさ、病床にいると思うんだけど、どうかな?」
♠「え…えっ?」
僕の扉を開けて すこしだけ泪をちらして
♥「1連の2行め。なんか思うことない?」
♠「あ、「僕の扉」って…もしかして、個室? 入院病棟の?」
♥「そうそう。『すこしだけ泪をちらして』の理由もわかった?」
♠「あ、娘さんは、お見舞いに来たのか。
♥「そう。お父さんは、体調が悪くて、結婚式に参加できないのよ」
♠「その説、ほかにも根拠ある?」
♥「いっぱいあるよ~。娘に結婚してもらいたいとき、親はなんて言う? ほらよく言うじゃない、娘の◯◯姿が見たい、って」
♠「花嫁姿?」
♥「せいかい~! でも、この歌詞を見て。花嫁姿、出てくる?」
♠「出てこないね」
♥「そうなの! 衣服のことってこの歌詞の中では1ヶ所しか出てこないのよね」
君に確かなことは もう制服はいらない
♥「ここの部分。主人公の混濁する意識が映ってる感じするよね」
♠「そうかも」
♥「お父さんは、花嫁姿を見ることができないって知っているのよ。あと、それに近い表現でいったら」
僕の掌に指で 君が書いた記念写真
♥「この部分もあるけど、やっぱりなんか変。だってここでは、写真は撮影するんじゃなくて、掌に指で描くのよ」
♠「病床にいる惨めな老人を写すしかなくなってしまうから?」
♥「そうね。それか、お父さんは病気の影響で目がよく見えなくなってしまって、手で触れ合う以外に空間を伝えることができないか、どちらかね」
♠「なる」
♥「だいたいわかった?」
♠「そうだね。なんか、すごく納得いった!」
♥「じゃ、もうタイトルも謎じゃないよね? どうして結婚式が『つゆ』なんだと思う?」
♠「あ! ジューンブライド!!」
♥「正解! よくできました☆」
♥「さて」
♠「ぎく…」
♥「明日は1月3日ねぇ。私の誕生日は、いつだったかな…?」
♠「も、もうすぐだったよね…」
♥「そうよ! あ、じゃ、私に歌詞読みグッズ買って! えっとね、書見台と、メモ帳と、類語辞書と…」
♠「ま、待て! このほとばしる女子力のなさ…!!」
「一人歩きを始める」「卒業式」「卒業証書」といった歌詞からは、確かに3月の卒業シーズンがイメージされるかもしれません。また、「花びらの中」というのも、桜の花を連想するかもしれません。
ただ、この「一人歩きを始める」「卒業式」「卒業証書」というのは、比喩です。歌詞をよく読むと、「一人歩きを始める」「卒業式」というのは、「僕の扉を開けて」とあることから、「僕」から卒業して一人立ちをするということを表現しています。「卒業証書」というのも、学校でもらう卒業証書ではなく、「さよならと僕が書いた」ものです。
従って、季節は3月の卒業シーズンである必然性はありません。「梅雨のあとさき」と書かれている以上、季節は梅雨の前後の時期。特に学校の卒業とは関係なく、単純に男女の別れを歌った歌だと思います。
xnissy様、最初の回答、ありがとうございます。
この歌詞の「卒業式」は現実の卒業式ではない説、了解です!!
明けましておめでとうございます。
色気のない解釈ですが、説明はつけられます。
「君」が卒業するのは学校ではなく職業訓練。公式には卒業ではなく修了かもしれないが、通称としてはおかしくない。それで3月でなくてもおかしくはないし、化粧にも不自然さはない。制服というのは作業服的な意味合いが強いもの。本来であれば修了後も作業服として仕事で着用するものだが、「君」は何らかの理由で全く別な道を歩むことになったものの、とにかく修了だけはしておくことにしたので、卒業と呼んだ方が実態にそぐうし、制服は要らなくなる。
もっと色気のない解釈を進めるなら、「君」は実在の人物で実は男だが、「君」が誰なのかを特定されるのを防ぐために、あたかも女のような描写をした。
しかし、おそらくさだまさしの意図はそうではないでしょうね。昔は現実の恋愛に歌が必要でしたが、今は必要なくなったため、架空の恋愛の歌が歌われるようになり、これも架空でしょう。それで、プライバシー尊重上のぼかしは必要ないものの、露骨な表現を避けるために隠喩だらけにしたために意味不明になってしまったが、さだまさし自身が作詞・作曲して自分で歌ったため、誰にも指摘されずに公開されてしまったものと思います。
みやど様、いつも回答、ありがとうございます。
たしかに散文的で色気のない解釈ですが、合理的ですね。
大歓迎です。後半の説も、たいへん斬新でした!
1 語り部があげた卒業証書 → 学校の卒業ではないことを示す。
2 卒業に含まれる意味 → 別れ
3 つゆのあとさき → つゆは彼女の涙、あとさきは、その涙の前後を指す。つまり、別れの前後の心境の変化を示す。
4 トパーズ色の風 → 別れたのちの彼女は、宝石とも見まごう風に背中を押されるように、自由になったのだ。
5 花びら → 僕が彼女から受けた印象が、ただ美しい花だっただけ。
全ては、季節とは別に存在し、男女の別れを示しているに過ぎない。
「他に好きな人がいるの」
そんなことはわかっていた。
「ごめんなさい。これからひとりになっちゃうね」
この美しい瞳に浮かぶものは、悲しみの涙なのだろうか。
「いや、君が幸せなら、僕はそれでいい」
「ありがと。あなたも、幸せになってね」
最後に君が振った手の爪は、見たこともない鮮やかな色になっていた。
君は、僕を卒業して、別の世界へ新しいパートナーと進んでいくのだろう。
出会ったときの百合のような君も、バラのような今の君も、素敵な女性なのは間違いない。
もうさっきの涙は乾いてしまっているのだろう。
僕のわきを抜けていく風が、君の背中を押すときには。
幸せになれよ。
takejin様、いつも回答有り難うございます。
takejin様も 歌詞の「卒業式」は現実の卒業式ではない 説ですね。了解です!!
実は自分の答えもその説に基づいています。
♥「新年早々、またわからない歌詞なのぉ?」
♠「いや俺、ちゃんと自分で考えたんだよ。けどわかんないんだって。だからちょっと、ヒントもらおうと思って!」
♥「本気でむずいの? 私が一瞬で読めたらどうする? 誕プレ買ってくれる?」
♠「おけ! 今回のはヤバいから。コレだよよろしく!」
♥「さだまさし? 読んだことないけど貸して~。『つゆのあとさき』っていうのね。えっとね…」
♠「おう!」
♥「読めたよ!!」
♠「嘘つけ! ホントかよ」
♥「ホントだって。これ別にむずくないじゃん! 話を聞こうか、何が疑問点だったの?」
♠「わかりました。ご説明しましょう!」
♥「なんで偉そうなの…」
[論点整理編]
一人歩きを始める 今日は君の卒業式
♠「歌詞の1行目を引用したよ。この部分だけ見ると、この歌詞の舞台は卒業のシーズンだって思うじゃん? つまりふつうは?」
♥「3月だと思うわね」
♠「でしょ? ところが…」
梅雨のあとさきの トパーズ色の風は
♠「4連なんだけど、この部分だけ見ると、梅雨の時期が舞台になってる感じするよ」
♥「つまり、ふつうは6月か7月だって言いたいのね」
♠「それな。さっきは3月だったのに、今度は初夏になったじゃん? おかしくね? 歌詞の中で、そう何度も何度も時間が切り替わることないよね?」
♥「そうねぇ、気持ちはわからなくもないけど…。現にid:lionfan2さんのお悩みは、そういうことだろうと拝察するのですし」
♠「だろ! この苦境をどう乗り切るわけ?」
♥「あのね、私はこの歌詞の舞台、初夏だと思うの」
♠「3月説を捨てるんだな。でもなんで?」
♥「だって、曲のタイトルが『つゆのあとさき』だから。
タイトルに「つゆ」と書いてあるのなら、ふつうは梅雨の時期の曲だよ」
♠「でもさ、おかしくね? 俺の話聞いてた?」
♥「あのね、タイトルにはそれだけ強い力があーるーの。
1連を卒業の3月だと思うのは、今回は違うと思うよ。この曲は、卒業式だと思うといろいろと変なの。ご説明しましょう!」
♠「聞く!」
[回答考え編]
一人歩きを始める 今日は君の卒業式
♥「1連を再度引用したよ。よく見ると、この部分はただの卒業式ではないよね。『今日は君の卒業式』と書いてあるよね」
♠「それが?」
♥「わざわざ『君の』と書くのは、なんか少し怪しい感じがするよ。書かなくていいことは、普通はわざわざ書かないから」
♠「そうかな…」
僕の扉を開けて すこしだけ泪をちらして
♥「次。『僕の扉』というのも変だよ。卒業といったらふつうは学校を出ることになると思うけど、学校にはふつう「僕の扉」と言えるようなものはないからね」
♠「異議アリ!この曲の主人公が無生物だったらイケる! 主人公=体育館、とか!」
♥「それだと他の部分と整合性がとれないじゃん。だって直後に『僕の掌に』とか出てくるんだよ体育館の掌とかおかしいでしょ」
♠「あ、じゃあ、主人公が校長先生とかだったら?」
♥「そ、それは、道ならぬ恋すぎる…。だいたいそれだと二人の関係が親しすぎて、不自然でしょ。生徒が校長先生の掌に指でなんか書くのかよ! なんだその微エロ謎シチュエーション…」
♠「言われてみれば…」
さよならと僕が書いた 卒業証書を抱いて
♥「この部分が一番おかしいよね?卒業証書を『さよならと僕が書いた』なんて形容するの変じゃない?」
♠「いやでも主人公が校長先生だったら…」
♥「そう思いたい人は勝手にやっててください~」
折からの風に少し 心のかわりに髪揺らして
♠「ほ、ほら、この部分は別に変じゃない! ふつうの卒業式に見える!」
♥「卒業式として変じゃない部分をいくら取り出しても、それが卒業式である証拠にはならないよ?」
♠「うぐ…」
♥「しかも、卒業式はふつう体育館でやるけど、体育館は屋内だから『折からの風』は吹かないよ?」
♠「うぐぐ…」
♠「じゃ、この曲はなにを歌った曲だっていうの?」
♥「知りたい?」
♠「もちろん」
♥「結婚よ」
♠「け、結婚??」
♥「今回の主人公はお父さんで、「君」は娘さん。この曲は結婚の前日とかに、娘さんを送り出すお父さんを描いた曲だと思うの。もう一度1連から見直してみる?」
[結婚編]
一人歩きを始める 今日は君の卒業式
♥「結婚式を翌日に控えた娘が、父親と一緒に最後の日を過ごしている感じを想像して」
♠「ああ、だから明日から『一人歩きを始める』って表現になるのか」
♥「実際には旦那さんとふたり歩きだけどね。お父さんには関係ないのね」
僕の扉を開けて すこしだけ泪をちらして
♥「さっきわからなかった「僕の扉」も、これならわかるね」
♠「お父さんといっしょに住んでいた家の扉を開ける感じか。実家を出て自立する感じが出るね」
♥「えへへ~」
さよならと僕が書いた 卒業証書を抱いて
♥「たぶん、家を出るにあたって、卒業式に見立てたお遊びをしたんだと思うんだよね。結婚式当日に、花嫁から家族に感謝の手紙を読み上げる定番があるでしょ? それの逆をやったんだと思うの」
♠「『さよなら』としか書かないの冷たいね。お父さんの照れ隠しかな」
折からの風に少し 心のかわりに髪揺らして
♥「あと、結婚式って花嫁は髪を伸ばすことが多いじゃん? 風に髪が揺れるのは髪が長い証だし、髪が長いのはオトナの証かもしれないよね」
♠「なるほどさすが女子目線…」
♠「だいたいわかった! 結婚式だと思うと確かにいい感じだ」
♥「どう? このときの『君』のシチュエーションはわかったでしょ?」
♠「結婚式が間近なんだよね?」
♥「そ。でもね、この歌詞は多分これだけじゃないの」
♠「どういうこと?」
♥「このときの、主人公のほうのシチュエーションは、どうだと思う?」
♠「どうって…? 娘がいなくなって、さびしいんじゃない?」
♥「それだけ?」
♠「ほかにあるの?」
[病床編]
♥「私、主人公、つまりお父さんさ、病床にいると思うんだけど、どうかな?」
♠「え…えっ?」
僕の扉を開けて すこしだけ泪をちらして
♥「1連の2行め。なんか思うことない?」
♠「あ、「僕の扉」って…もしかして、個室? 入院病棟の?」
♥「そうそう。『すこしだけ泪をちらして』の理由もわかった?」
♠「あ、娘さんは、お見舞いに来たのか。
♥「そう。お父さんは、体調が悪くて、結婚式に参加できないのよ」
♠「その説、ほかにも根拠ある?」
♥「いっぱいあるよ~。娘に結婚してもらいたいとき、親はなんて言う? ほらよく言うじゃない、娘の◯◯姿が見たい、って」
♠「花嫁姿?」
♥「せいかい~! でも、この歌詞を見て。花嫁姿、出てくる?」
♠「出てこないね」
♥「そうなの! 衣服のことってこの歌詞の中では1ヶ所しか出てこないのよね」
君に確かなことは もう制服はいらない
♥「ここの部分。主人公の混濁する意識が映ってる感じするよね」
♠「そうかも」
♥「お父さんは、花嫁姿を見ることができないって知っているのよ。あと、それに近い表現でいったら」
僕の掌に指で 君が書いた記念写真
♥「この部分もあるけど、やっぱりなんか変。だってここでは、写真は撮影するんじゃなくて、掌に指で描くのよ」
♠「病床にいる惨めな老人を写すしかなくなってしまうから?」
♥「そうね。それか、お父さんは病気の影響で目がよく見えなくなってしまって、手で触れ合う以外に空間を伝えることができないか、どちらかね」
♠「なる」
♥「だいたいわかった?」
♠「そうだね。なんか、すごく納得いった!」
♥「じゃ、もうタイトルも謎じゃないよね? どうして結婚式が『つゆ』なんだと思う?」
♠「あ! ジューンブライド!!」
♥「正解! よくできました☆」
♥「さて」
♠「ぎく…」
♥「明日は1月3日ねぇ。私の誕生日は、いつだったかな…?」
♠「も、もうすぐだったよね…」
♥「そうよ! あ、じゃ、私に歌詞読みグッズ買って! えっとね、書見台と、メモ帳と、類語辞書と…」
♠「ま、待て! このほとばしる女子力のなさ…!!」
hacosato様、いつも斬新な回答ありがとうございます。本当に楽しいです!!
さて、hacosato様説は、今のところ自分の想定回答にいちばん近いです・・・そしてぜんぜん違います。
それは自分の回答を読んでいただければと思います。
1月9日の誕生日、素晴らしいですね!! ハッピーバースデーの言葉をお送りいたします。
またプレゼントとして「初代・歌詞読み名人」の称号を授けます。
ご自分のサイト「5日と20日は歌詞と遊ぼう。」
http://hacosato.hatenablog.com/ で名乗ってOKです。おめでとうございます!!
hacosato様、いつも斬新な回答ありがとうございます。本当に楽しいです!!
2015/01/02 22:01:11さて、hacosato様説は、今のところ自分の想定回答にいちばん近いです・・・そしてぜんぜん違います。
それは自分の回答を読んでいただければと思います。
1月9日の誕生日、素晴らしいですね!! ハッピーバースデーの言葉をお送りいたします。
またプレゼントとして「初代・歌詞読み名人」の称号を授けます。
ご自分のサイト「5日と20日は歌詞と遊ぼう。」
http://hacosato.hatenablog.com/ で名乗ってOKです。おめでとうございます!!