「英語の名詞+な」で形容動詞化している例って、
- エレガンスな(装い)<どうせ言うなら「エレガントな」では?とツッコミが入る
- ラグジュアリーな(ひととき)<「贅沢な」でよいのでは?とツッコミが入る
- フレンドシップな(関係)<どうせなら「フレンドリーな」では?とツッコミが入る
- セレブな(女性)<「新語」扱い
- スノッブな(ホテル)<同上
- アートな(気分)<一昔かそれ以上前の流行語
のほかにももっと何かあったはずなのに、思い出せなくて隔靴掻痒の気分です。助けてください。
※【名詞】限定です。形容詞は今回は含みません(クレバーな、ムーディーな、などは除外です)。
※【英語】限定です。フランス語などは含みません(グルメな、などは除外です)。
なるほど、そういう意味だったのですね。理解しました。余計なツッコミ入れてすみません。
やっと1つ思い出しました。私が思い出せなかったものの1つは
「バイオレンスな」です。
テレビでジャン・クロード・ヴァンダムの映画の宣伝とかで使っているのを聞いて、
かなりの違和感があったんですが、
これを「バイオレントな」とするとちょっと意味が違ってしまうのかも。
(「バイオレンスな」って、「迫力のアクション満載!」って雰囲気ですよね。
「バイオレントな」だと、単に「暴力的な」という雰囲気が。)
まだほかにも思い出せていないようなので、引き続きよろしくお願いします。
日本語の「名詞+な」の形容動詞は、「名詞+だ」の連体形だと思うのですが、そこらへんから「名詞なら何でもあり」になってきたのではないか、と密かに思っています(=裏づけはありません)。しかし「キャバリエな人」とか「ベンツな人」っていう表現はおもしろいですね。「いかにもキャバリエを選びそうな人」とか、「いかにもキャバリエが似合う人」とか、意味の範囲が広いですね。
> そういえば宮沢賢治が「黄色な」という形容詞を使うんですよ。
そういえば私も大正か昭和初期の文章で見たことがあります。興味深いですよね。
青空文庫検索の「青検」さんで見てみました。
http://aoken.ta2o.net/s/%E9%BB%84%E8%89%B2%E3%81%AA/1.html
コナン・ドイルのTHE YELLOW FACEのタイトルが「黄色な顔」(三上於莵吉訳、1930年)、
伊藤野枝の「転機」に、「広い眼界がただもう一面に黄色なその窪地と空だけでいっぱいになっている」(初出1918年)、
佐藤紅緑の「ああ玉杯に花うけて」に、「わやかな春の朝日が森をはなれて黄金の光の雨を緑の麦畑に、黄色な菜畑に、げんげさくくれないの田に降らす」(初出1927年)
などなど、たくさんの用例があります。
確かに、「黄色だ」を形容動詞として活用させると「黄色な」になるんですよね。
high societyって英語でも形容詞化されているものだと思い込んでいたら、そうではなかったということを発見して驚いています。ご回答ありがとうございました。
http://dictionary.reference.com/browse/high%20society
http://dictionary.cambridge.org/define.asp?key=75405&dict=CA...
ハイフンでつないでhigh-societyとして形容詞として使う用例を見て「形容詞化されている」と思い込んでいたのかもしれません。
「英語」のことではなく、「日本語」に外来語として入ってきたときにドイツ語経由だったもの、という意味です(国語辞典参照:→「エネルギー」、「エネルギッシュ」)。「パン」がポルトガル語由来だったり、「コップ」や「ピンセット」がオランダ語由来だったり、というようなものです。
ドイツ語由来のカタカナ語には、「アメーバ」(英語では「アミーバ」というような音になる)とか「テーマ」(英語では「シーム」というような音)とか「ワッペン」とか、いろいろあります。「ヒエラルヒー」(ドイツ語読み)と「ヒエラルキー」(英語読み)の両方が使われている事例もあります。
医業における「ドイツ語もどき」やオランダ語由来のカタカナ語については下記をご参照のほど。
所ジョージ作のCMソングに「キャバリエな人」ってのがありますね。
検索すると「ベンツな人」や「ポルシェな人」を使っている人もいる。
地名+な も使っている人が多く、
「ニューヨークな人」とか「アメリかな人」とかなんでもありみたいですねえ。
日本の地名も「東京な人」という具合に形容詞化して使ってる人が少なくないです。
そういえば宮沢賢治が「黄色な」という形容詞を使うんですよ。
黄色なランプがどうのこうの、とか。
「黄」「緑」は使用頻度が高いにもかかわらず「い」を付けて形容詞にできないので
なんとなくおさまりの悪い日本語ですが、
そういうのを賢治は(その時代の人みんな?)「外国語名詞+な」と同じに扱ってるんでしょうか。
英語よくわかんないんですが、それ言いはじめると
実は○○語源なんて英語はたくさんありそうな気がするんですよねえ。
純粋な英語なんてどのくらいのこるんでしょう(^^;
ハイソサエティな
「ハイソな」は既に載っていましたが、http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%83%8F%E3%82%A...
なんか古い感じがするからでしょうね。
叶姉妹の姉が「メンズを連れて行く」と言ってたように、「男性たち」という意味でよく使われてる。
menは既にmanの複数系なので
men's nonno みたいに「男性たちの」が普通と思うんですが。
そういえば「~シンパな」って言いますね。
英語の sympathizer/sympathiser という語の元になっているsympathyが形容詞化するとsympatheticになるのですが、
「シンパセティックな」は(使われてなくはないですが)ちょっとインテリっぽいというか、
「うちのワイフが」と言うのが常態の大学の先生が使いそうな雰囲気がありますね。
一方で「シンパな」はもっと一般的なように思えます。
antiという英語はおもしろいですねぇ。辞書によって品詞がいろいろあります。(ハイフンつけて接頭辞として用いられる場合のほか、単独で形容詞の用法も。)
http://dictionary.reference.com/browse/anti
下記はThe American Heritage Dictionary (4th ed) の用例です。
adj.
Opposed: "Douglas MacArthur had a coterie of worshipers, balanced off by an equal number ... who were vehemently anti" (Joseph C. Harsch).
> じゃあ「メイドな」は?……すごくあった
Googleの「メイドな」=「約 91,400 件」。これは多い。
メイドカフェ関係者のブログで使われている例が多いみたいですが、それにしても多い。(笑)
ブームになって用例がどっと増えているのかもしれませんね。
「ドールな」も「メイドな」もそうですが、
「リンクな」の実例(「相互リンクな」、「自動リンクな」など)を見てみると、
「な」って何だろう、とますます不思議に思えてきます。
「名詞+な」の「な」は《断定》の「だ」なのですが、
「な」さえつければ無限に「形容詞(の機能をはたす語)」ができるように思えてきますね。
それも、自分だけで言っているのではなく一定の範囲で共通して使われていて、
その範囲がだんだんと広がっていく場合がある(例:「メイドな」)。
そういえば、DIYの店の広告で「カントリーな」を見たことがあります。
意味は「カントリー趣味の」で、音楽のcountryとちょっとつながっているのですが、
『大草原の小さな家』のような、19世紀アメリカの雰囲気のあるもののことです。
これもジャンルといえばジャンル。。。かな?
http://www.google.com/search?hl=ja&q=%22%E3%82%AB%E3%83%B3%E...
なるほど!というものをたくさんありがとうございます。
そういえば、「メタルな」は音楽の「heavy metal系の」の意味で、
(この「~系の」という表現も難しいんですけどね。英語圏出身ではない英語話者から質問されて説明に苦労したことがあります)
「メタリックな」は「金属の」かな?と思いましたが、
http://www.rakuten.co.jp/e-goods/132307/267428/
を見ると「金属の」灰皿を「メタルな灰皿」と呼んでいますね。
この灰皿はheavy metalな感じが・・・あんまりしないですよね。
melancholyは英語でも形容詞化していますが、英語での名詞と形容詞の境目が曖昧な例ですね。
aggressiveは英語の形容詞です。
「エネルギッシュな」はドイツ語由来(energisch)で、
「英語」だと思って使うと通じない語の代表例ですね。
「エネルギーな」は「省エネルギーな」といった事例しか思いつかないんですが、
もし「エネルギーな」で「エネルギッシュな」の意味を表す事例があればおもしろいです。
「エナジーな」は、簡単に思いつくので、音楽について言う「ハイエナジーな」がありますが。
なお、「エネルギー」というカタカナ語も英語ではなくドイツ語由来です。
(綴りは英独ほとんど同じでenergy, Energieのはずですが。)
「マイナーな」は物について、「人にあまり知られていない」とか「売れ線ではない」といった意味で、
「マイノリティな」は人について、「少数派の」といった意味、という感じがします。
細かいことはちゃんと調べてみないとわかりませんが。。。
非常に興味深い例をありがとうございます。
対義語で「マジョリティな」と「メジャーな」でも同じことが言えそうな気がします。
そういえば「ニュースな」って言いますね。。。って検索したら一番上に出てきたのが毎日インタラクティヴの「ニュースな言葉」でした。
http://www.google.com/search?hl=ja&q=%22%E3%83%8B%E3%83%A5%E...
英語ではこれを表現しようとしたらas in the newsとかon the newsといった句になるような気がします。
何か形容詞で1語で言えるものがないかどうか、考えてみますね。
「エッジな」のような、明確な意味というよりも、雰囲気を表すことを目的とした
表現というか言い回しでカタカナ語(外来語)が用いられる例は多いですよね。
「エッジな」は「ちょっとトンがった感じの」という意味合いで用いられていると思うのですが
(ただしGoogle検索結果で上のほうにある「ストレート・エッジな選曲」は音楽のジャンル名+な)
そういえば、英語のedgeは名詞で、形容詞はedgyですね。
http://dictionary.reference.com/browse/edge
http://dictionary.reference.com/browse/edgy
しかしedgyで「エッジな」の意味とまったく同じかというとそうでもない。
おもしろいです。
http://www.google.com/search?hl=ja&q=%22%E3%82%B9%E3%83%88%E...
橋本治さんの書籍タイトルのほか、
「ストレスな状況」、「ストレスな毎日」といった用例がありました。
意味は「ストレスのたまる」ですから、英語ならstressfullですね、確かに。
確かに言いますし、よく見ます。<「ストリートな」
ご回答ありがとうございます!
「乙女チック」、「漫画チック」は、「日本語の名詞+英語の形容詞語尾」ですね。
これ以外にも造語で「なんとかチック」という言い方は自分でもときどき使いますが
(「~チック」で「~っぽい」の意味)、そういえば故ハシリュウ氏が総理のころ、
「油ギッシュ」という表現が出てきたことも思い出しました。
「ロマン」ですが、これはいろいろとねじくれた例ですが、
「ロマンな」という言い方が存在するんですね。
ややおどけた事例であるにせよ、初めて知りました。
http://www.google.com/search?hl=ja&q=%22%E3%83%AD%E3%83%9E%E...
複合語で「大正ロマンな(着物)」は「自分でも使ったことがある」と断言できますが、
「ロマンなワンピース」(=「ロマンチックな雰囲気のワンピース」)は使ったことないです。
山川学而さんの「英語と日本語のふしぎな関係」はおもしろいですよね。
ご回答ありがとうございました。
これは昔は「とても経済です」というような言い回しで使われていたようです(的がない)。
http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%B7%D0%BA%D1&kind=jn&mode=0&kwassist=0
これでも用例の(4)に生きてますね。
「経済な」と反対の「不経済な」は、今も「的」は入れませんよね。不思議です。
そういえば漱石の小説かエッセイで「経済だ」(=経済的だ)というのがあったな、と思って、「青空文庫」を検索できる「青検」さんで見てみました。
「経済だ」だとうまくいかなかったので、「経済で」で検索:
http://aoken.ta2o.net/s/%E7%B5%8C%E6%B8%88%E3%81%A7/1.html
海野十三が「燃料消費の上にも経済である」と書いています(1941年)。
中里介山が「いいものは却って経済であると云う理法はたいていの場合に通用する」(1938年?)。
夏目漱石が「それほど大仕掛の手数を厭う位なら、ついでに文芸院を建てる手数をも厭った方が経済であると考える」(明治44年?)。
ほかにもいくつか例がありました。
明治~大正の英和辞書でeconomyを確認できるとおもしろそうですが、今は参照できなくて残念です。