財務会計基準機構会員でないと困ることは特にないと思います。直接的なメリットは、会計基準類の入手とセミナーへの無料参加くらいですから、会費に価するメリットであるかは疑問と言わざるを得ません。
会計士の端くれとして、「怪しい組織」との形容には思わず笑ってしまいましたが、なるほど、そう見えるのかもしれません。もともと財務会計基準機構は、それまでお役所が作成していた会計基準を作る第三者的主体として、米国のFASB: Financial Accounting Standards Boardをモデルに、官・民・会計士などが協力し設立されたものです。会計基準は資本市場を支える重要なインフラの一つであり、FASBと同様、その設定に係るコストは受益者により負担されるべきものとして、会費が重要な収入源となっています。というわけで、日本の悪しき慣習、というよりは米国流の民間の独立精神にならった組織です。事業仕分けでぞろぞろ出てきた財団法人なんかに比べれば、それほど「怪しく」はないと思います。
上場企業は等しく資本市場からメリットを受けているのだからコストも負担してください、という理念に賛同できるのであれば、加入されるということでよろしいと思います。監査法人は、会員を増やすことが期待されている立場ですから、ご質問にあるような受け答えになってしまうでしょうね。
IFRSの全面導入となれば、日本独自の基準を作成することはなくなるわけですから、同機構の役割も自ずと変わってくるのでしょう。
はてなの性質上、この質問に率直に答えられる人はおそらく居ないでしょうね。その前提で多少お答えしておきます。そもそも、IFRSはヨーロッパが押し付けているシステムで、最初はあまりやる気が無かった英国、中国なども参加してきてますので、もはや米国や日本も参加する見込みとなっているほど強力な状況ですね。金融危機とか見ていると、IFRSの原則になりつつある時価会計がどうなのよ?という話とかありますけど、そんな事は無視されて、とにかくIFRSの会計基準は5年後には既に世界共通になっている事と思います。
こういった状況では、上場企業は、やはりIFRSに詳しい人を置いて、こうした基準に対応していく必要はあると思います。そういった認識はあっても、トップの方がそこまでIFRSに詳しくないので、重視していない会社も多いんですね。この機構についても、加入して情報が少しでも入るのであれば、加入していて損は無い程度に考えても良いと思います。現状では、差し迫って必要はないかもしれませんが、5年後を見ると、既にIFRSの基準が日本で適用される見込みは高いというか、確定的でもありますので。
お答えになりましたでしょうか。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E8%B2%A1%E5%8B%9...
がんばって下さい。