スプーン曲げが超能力かどうかは、キッチュ松尾氏やメンタリストDaigo氏が明かしているのでそちらを。
それでも疑問のある方は、レッド・ライトをご覧ください。
では、まずは非実在の方へ。
超能力と言ったら、この作品を読んでから語ってほしい。
ファイアスターター スティーヴンキング
稀代のストーリーテラー、キングの真骨頂です。この分厚い文庫本に、睡眠時間を吸い取られました。
政府機関に追われる超能力者とその娘(チャーリー)。チャーリーの超能力を隠して逃避する親子だが、組織の包囲は狭まる。
そして、チャーリーの能力の発展とその身体への影響。
チャーリーの操る念力放火(バイロキネシス)の破壊力と、その描写に酔いしれます。
そして、超能力を持って生まれたことに対する苦悩。
必読ですよ。
対する日本のキング、宮部みゆきから
クロスファイア
ファイアスターターへのオマージュにあふれているこの作品。随所にファイアスターターの小道具と、情景描写が織り交ぜられています。キングファンが、キングの作品のスピンオフ作品を書いたというところ。放火シーンはいい感じです。そして、超能力を持つゆえの苦悩も描かれています。
持つゆえの苦悩であれば、
龍は眠る
だったら、超能力なんていらない。という描き方が多い宮部ですが、この作品は微妙。泣けます。
人体実験の結果としての、超能力兵器。その究極はこの人かな
AKIRA
大友の持てる物を全部投げ込んだのだと思うこの作品は、アニメにもなって、世界的ムーヴメントになったと思う。
普通の少年(かなぁ?)の金田が走り回る世界は、超絶的なパワーを持つ超能力少年アキラによって破壊される。
一人の超能力者が破壊する規模としては、最大級ではないかと思う。
その、大友の最高傑作、漫画の到達点がこれ
童夢
超能力を描いた漫画は数知れず。念力の及ぶ様子は様々。だが、この「ズンッ」と凹む壁は、実体験を通り越して肌に届く。耳の奥に伝わる。パンッとはじける人体は、眼の中に血しぶきが飛び込む。残虐な表現を、乾いた筆が描き出す。
動画でも不可、実写化はもとより不可能、CGでもコマ間に潜むものをあぶりだせない。漫画という表現と、超能力という架空の存在を、これほど存在感を持って眼前に示す才能というのは、日本が誇ってもよいのではないだろうか。
このマンガを見ずして、マンガを語るなかれ。
さて、超能力を描くなら、映画をおいてほかにない。
キャリー
圧巻は、後半30分。いまだに色褪せない、超常能力の発現シーン。シシースペイセクの眼力と、その効果の演出。ブライアン・デ・パーマの演出とカット割りが光る。
エンディングのショッカーが話題でしたが、超能力ものとしてぬきんでた作品です。
超能力を描くということは、現実にない物を具現化すること。映像化には、誰も見たこともない物を具体的に示さなくてはならない。
それでも、簡単に想像の付く能力はかなりある。
1 テレポーテーション(瞬間移動)
これは簡単。映像効果としては初歩ですね。しかも、小説だと陳腐。それが故、小説にはあまり登場しない。どちらかと言えば、装置として登場することの方が多い。スタートレックでは、
よく故障しましたがねぇ。この場合は、転送という。
2 プレゴニクション(予知)
預言者と予言者は違うのですよ。それは置いておいて、災いを予言するのは長老の役目。予兆をうっかり口に出すのは、子供の役目。普通の人はあまり使わない。富士山大噴火なんて予知したら大変。ましてや、恐怖の大王が空から落ちてくるなんて。(って書いてないだろ、かの人は)
未来の自分からの情報を得るという予知の場合、ある一定期間以上遠い時間を予知できなくなるというジレンマがありますね。その時刻を特定できるという矛盾が生じるのですが。
3 クレイヤボンス(透視)
男性はどうしても欲しい能力らしいです。私には、なぜだか見当が付きませんが。
千里眼も含めると、サバンナに住むマサイ族も超能力者かもしれません。数キロ先を歩く人がわかるんですから。
4 テレキネシス
思い出すのも避けたいんだけど、東丈の超能力は、日本のSFの中では際立っていた(過去形)。
幻魔大戦も、最初はアクションエンタメで、それなりだったのになぁ。新興宗教みたいになって、東が超能力道へ歩み始めてからなんだかわからなくなった。アニメも、せっかくの大友デザインが全然生かされていないし。
5 テレパシー 読み取る能力、送り込む能力、読まれちゃう能力(サトラレ)。いろいろあるけど、これが好き。
三分間の宇宙―世界のSF作家からのおくりもの100 (1981年)
海外ショートショートの傑作集の「三分間の宇宙」に収まっている”テレパスのためのSF”
ほんの一行もないんだけど、好きなんです。
書いちゃいますが、
「うぅん、もう、わかってるくせに。」
です。好きだなぁ。
6 壁抜け
ミュージカルにもなるくらい「壁抜け男」、ポピュラーな能力らしいです。
とまあ、一般的なものを挙げてますが、時に超能力は別の呼称で呼ばれたり、特殊な能力を編み出したり。
・ジョウント ブルージョウントをしてしまうというのは、極限状況なのだなぁ。
・シャイニング キングの原作とキューブリックの映画。クラークと同様にキューブリックは原作者に挑戦状を突きつける。映像美と演技で、多少映画に軍配。
ニコルソンのあの表情は、得難いものだと思う。だけど、ニコルソンは超能力者じゃない。
小説は、ホテルの不気味さが伝わってくる構成。だけど、ただ一文を書きたかったんだと思う。「よくも」から始まるセリフ、これを読んだときは、鳥肌が。
シャイニングは、具体的な能力に乏しいから、超能力と言いにくい面もある。人よりも感性に優れているだけなのかもしれない。
・フォース
May The Force Be With You.であまりにも有名。理力と訳してましたね、当初。鋭敏な感覚と、多少の念力という感じでしょうか。銀河皇帝のフォースはダークサイドのパワーがあふれていて、火花が散っていましたが。基本、感じるんだの世界です。
・真空切り
赤胴鈴之助のこの技、どう見ても超能力。え?赤胴鈴之助ってだれって?チョコザイな小僧のことだよ。
・うーやーたー ミラクルボイス。
少年ジェットが、悪人を捕まえるのに使う技。叫ぶだけで、嵐のごとくに風が吹き、悪人を一網打尽。なんの裏付けもなくても、全然問題なかったころの話。
・シックスセンス
超能力って基本身に着けたいけど、これは遠慮しておく。でも、映画の出来は良かった。オカルトではないという、不思議な映画。
・ほうれん草の力 缶詰のほうれん草を食べると、とたんに力持ちってのは超能力ではないだろうか。でも、缶詰を素手で握りつぶして開けてるんだよねポパイって。十分力持ちだと思うんだけど。
・マジックベルト マジックベルトを締めて立つと、超人的な力がっ。という、冒険少年シンドバット。これも、ベルトの力を借りた超能力。バンバンバンバーンという銅鑼の音が、その効果を高めてました。
・変身能力 変身するヒーローたちを超能力者としてくくっていいものかどうか。ベルトなどの装置、異世界の住人の力、改造した肉体等を外すと、結構減りますか。変身忍者嵐(ライオン丸よりデザインが好きですね)は超能力かな。
怪傑ライオン丸も。
変身(とは言えないか、着替えるっての)する前の方が強いという、変なヒーロー”快傑ズバット”。彼はなんでも日本一。これもある種の超能力者かも。
「ズバット参上ズバット解決。人呼んでさすらいのヒーロー快傑ズバァーット」
・ファンタスティックフォー 実写化もされましたが、アニメが好きだったなぁ。
超能力を得るきっかけとして、よくあるのが、宇宙で謎の電波的なものを浴びる、ですね。なぜ個人差があるのかよくわかりませんが。映画のヒロインは美人だったのでOK。
・脳内プログラムによる、重ね合わせの収束。量子力学を現実世界へ投影すると、超絶的な超能力になる。
グレッグイーガンのイメージの奔流がすごい。
さて、つらつらとまとまりもなく懐古趣味を書いていますが、私が欲しい超能力は、訓練で手に入るらしい。
その能力を駆使している人は、ドリトル先生。ポリネシアに習ったのだから、本質は誰でも手に入る能力。
そして、本当に手に入れてしまった人がいる。
コンラート・ローレンツ博士
その著書ソロモンの指輪は傑作です。
ソロモン王の指輪こそ、動物と会話できる装置。それを得たローレンツ博士と、様々な動物たちとの交流を描いています。
さて、筒井
筒井の超能力は、基本否定系。
「底流」 テレパスがエリートとして扱われ、非エスパーは出世街道から外れる。
その外された非エスパーのおっさんの、心の罵詈雑言がすごい。明らかにテレパスがいるシーンでは、この手があるのだ、という筒井からのメッセージ。表情は平静でも、心の中は罵詈雑言で120%充填されていて、エリートのメリットである「聞かなくてもわかる」が全く役に立たない。この心の声の表現は、これ以降は模倣と言わねばなるまい。
筒井康隆*超能力=家族八景 という方程式は、好みの分かれる筒井ファンの間でも、共通の回答だと思う。火田七瀬のテレパシーと、訪れた家庭の情景は、非常に印象深いものだからである。
テレパスであることを前面に押し出さない。心象表現以外の部分は、落ち着いた小説になっている。登場する人物たちも、特殊なわけではない普通の人たち。
でも、七瀬が垣間見る心のひだから、何かが崩壊していく。七瀬がきっかけだったり、そうではなかったり。彼女が掛け金を外し、覗き見る普通の人たちの心は、普通ではないことが多い。でも、それって、どこか自分の心の隅に生まれている思いと似ている気がする。そんな考えがよぎったことがある。
火田七瀬というテレパシーを使うお手伝いさんは、たんなる舞台装置。たとえば双眼鏡のような。その遠眼鏡でみた光景が、この小説の主人公。極端なように見えて、どこか自分に重なる部分がある。隣に七瀬がいたら、自分の心もこう読まれてしまうのだ。
浮ついた文章が多かった筒井が、きわめて落ち着いた筆で描く家族。これは必読。
この後の「七瀬ふたたび」は、まあいいんだけど、「エディプスの恋人」はちょっとだめ。七瀬が超美人になってしまっては、舞台装置にならないじゃないですか。
失礼いたしました。
私は今、超人的で特殊な能力を使ったある人物を思い浮かべています。
その人物の名前を最初に挙げたかた先着1名様に、ボーナスポイントを加点します。
まあ、たいした額ではないので回答のついでに当たればラッキー♪くらいのおつもりで。
テレパスって、受信した内容が「すべて正しい」ってなぜ確信が持てるのだろう。
受信失敗して、東京タワーを思い浮かべている人の心象を、スカイツリーって受け取ることはないのだろうか。それを、確認する方法がほとんどないのに、ほぼ全員が、読み取った結果を100%確信している。
謎です。(って、前提が変ですが)
メール通知設定していないカテゴリーだから、前の質問のコメントから手繰ってやって来たんだけど、出遅れてしまった。
受信したものの実物を知らなくて、正確に伝えられないこともあるでしょうね。
エッフェル塔を受信したのに通天閣って言っちゃったり。
ネプチューン名倉潤を受信したのにタイ人って言い切っちゃったり。
見えたものを描いて説明しようとして、絵がド下手だったら目も当てられない。
■miharaseihyouさん
カテゴリを変えたため、ご不自由をおかけしたようですみません。
コメント欄に「次行くよ!」と書いておけば、お知らせが飛んで伝わるものと思い込んでました。
とはいえ、全然出遅れてません。早いほうです。
面白そうな書籍やマンガをいろいろ紹介してくださってありがとうございます。
最も核心にせまってるのは、No.1なぽりん@グレン再放さんのコメント
> ボーナスは超能力という言い方ではないような気がしてまいりました。
です。
わざとわかりにくい人物を選んだのではなく、私の中では超能力といえば
自然に思い浮かぶ名前です(でもそれは一般的な連想じゃないと思う)。
よくよく考えると年少のかたには難しすぎるかもしれません。
「そんなの知らないよ!」とか、怒らないでくださいね。
> まさか、ユリ・ゲラーとか?じゃあないでしょうね?
いいえ。ユリ・ゲラーではありません。
(質問文の画像からその名前に至ったのだとしたら凄い!と思いますが、違いますよね…)
個人的には、ユリ・ゲラーは超能力者ではなく、素敵なエンターティナーだと思います。
おや?天井裏で音がする。あ、お前誰だどこからはいっ
しょこしょこ症候、懐かしいですね。あのヒトって何か能力ありましたっけ。
たけじんさんがこんなに超能力者を紹介してくださったのに、まだかすりもしませんorz
#『三分間の宇宙』でもかすらないってどゆこと!?
まあ、人物当てはオマケですから(しくしく)
それはそうとガンダム祭、始まりませんね。置いてかれないようちょっぴり予習したのに…。
ストーリーは相変わらずの子供がいきなり乗るパターンだし、基本的にアイドルものですから変化に乏しい。
新作のガンダムの視聴率も下がり続けている。
個人的には「ポケットの中の戦争」あたりのサイドストーリーの方が秀作だと思います。
センサを経由した”車両感覚”の拡大というところでいいかな?とも思う。
大して有名ではないのだがラムなんとかさんというおじさんが人助けのために壁を抜けるはなし。
となると、もしかして「ふしぎな鍵ばあさん」も超能力者?
あの辺りになると超能力と超科学と魔術の境目が曖昧になる。
共通しているのは夢を実現する力かな?
定義からは、魔法使いも超能力なのに。
「・・・・」
「み」
「・・・・・・・・・・・」
「あの、水野さんが極めて難しい顔してるんで、掛け合いになりませんよう。」
「…」
「ダメだぁ。水野さん新しい仕事に慣れるまで口きいてくれなさそう。帰りますね」
「・・・・・」
忙しいぞっ
ベストアンサーは「このなかからどうやって選べというの!?」と悩みまくりました。
で結局、たけじんさんに。
どのキャラが、というより、これだけいろいろ紹介できるたけじんさんその人がある種の超能力者と思われます。
ポイント配分は、基準を設けて綿密に採点しましたが、結局ほぼ均等割りになりました。
内容が寂しすぎる回答だけ、低くなってます。あしからず。
人物当ては、私のヒントも良くなくて、正解者がありませんでした。最も核心にせまったなぽりんさんにほんのちょっぴり加点してます。
あまりに正答から程遠いので、ここでは答をばらさず、いつか《20の扉・私は誰でしょう》でも開催しようかと思案中です。
さて、ほぼ3週半にわたって続いてきました《春のSFカーニバル》は本質問をもって、いったん散開いたします。おサイフ空っぽになっちゃいましたし。
所有ポイントかつかつで有料質問するものじゃないな、と深く反省してます。
皆様たいへん丁寧に回答してくださったのに、一桁配分なんて申し訳ないこと極まりないです。
コツコツ稼いで、そのうち又ぱーーっと使いに来ますので、お目に留まりましたら懲りずに回答してくださいませ。
回答・コメントをくださったみなさま、ありがとうございます。篤くお礼申し上げます。
たけじんさんには《引き出し王(超能力部門)》の称号も、謹んで進呈いたします。
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AC%E3%83%A0%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%AE%E8%B6%85%E8%83%BD%E5%8A%9B-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E5%B0%91%E5%B9%B4%E6%96%87%E5%BA%AB-1040-%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%83%87%E3%83%BB%E3%83%9F%E3%83%92%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%82%B9/dp/4001110407/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1366639822&sr=1-1&keywords=%E3%83%AC%E3%83%A0%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%AE%E8%B6%85%E8%83%BD%E5%8A%9B
http://blog.goo.ne.jp/issatsu/e/e5a2e98bd6f53ad1d4ee1fa1ab4eeecf にあらすじがのっていました。
この薬が、乾燥ミミズとか入っててうえーってなるんですよ^^;
ああなつかしかった。
謎は超能力じゃなくて「ハンドパワー」と呼ぶあのお方かなあとおもってたのですが、だれかもう出してましたよね?
質問見て最初に浮かんだのは御船千鶴子かな。
驚きもものき20世紀とかって番組で紹介されたのがあまりに怖くて眠れなかったっけ。
> 壁抜けを言うなら「アリス」が元祖だって。
鏡の国のことでしょうか。最初に壁抜けしたのは誰なのか、俄然興味がわいてきました。
■なぽりん@グレン再放さん
ああ「レムラインさんの超能力」!私もタイトルが思い出せなくてモヤモヤしてました。懐かしい!
謎は《フィクションの登場人物で、ブルドーザーが通ったあとにも関わらず作家名すら登場してない》
となるとずいぶん絞り込めるのでは。そうでもないのかな?
■たけじんさん
魅力的な魔女・魔法使いはぜひ質問してみたいです。
子供たちからハリーポッター関係が殺到しそう?
■SALINGERさん
知識の筋肉自慢、嫌いじゃないです。こんなとこにも筋肉つくんだ!と驚いたり。
御船千鶴子は誰かが挙げるのではと思ってました。真偽はともあれ、超能力者の悲哀を感じます。
http://q.hatena.ne.jp/1369035301
よろしければお立ち寄りください。冷やかしコメント歓迎です。