日本人なら誰でも知っているプロスポーツ選手(仮にA氏とします)が
「被差別部落出身だった」と報じた雑誌(仮にB誌とします)がありました。
1.A氏が本当に被差別部落出身であった場合、A氏はB誌を名誉毀損で告訴できますか?
2.A氏が本当は被差別部落出身でなかった場合(B誌の誤報)には、
A氏はB誌を名誉毀損で告訴できますか?
この問題が難しいのは、仮に「2.」の場合、
「被差別部落出身でないのに、あたかも被差別部落出身であるかのような
報道がされたことが名誉毀損になる」と認定されるのなら、それは即ち
「被差別部落出身であることは不名誉なことだ」という事実認定が
されることと同義になり、日本国憲法と同和行政を否定することに
なるのです。
(そういう判決そのものが被差別部落出身者への差別行為になる)
※この話は実話ですが、投稿趣旨は
「一般論としての名誉毀損の概念を問うたもの」ですので、
「具体的な「A氏」や「B誌」の実名投稿」は差し控えて下さい。
表向きに差別は存在しないことにはなっていますが、質問者の方は裏で存在している差別をどう扱うかという点を問題とされていると考えられます。
また、元々存在する名誉が傷つけられたかどうかが問題なので「人間の名誉はその人ひとりが築き上げていく」では論点がずれていると思います。回答として「ど~でもいいですよ」というのはあんまりだと思います。
家門についてくだくだと考えることが「ど~でもいいですよ」ということです。正直に申し上げて、この質問にはかなり腹を立てています。
表向き・裏向きなんて、本当にどうでもいい話です。ある人を評価するにあたって、その人の出自がどのようなものかが条件にあがるということ自体が、ナンセンスなんじゃないですか。
http://kumanichi.com/news/kyodo/index.cfm?id=20060328000514&...
例えば、このような重大犯罪(麻薬)を犯した犯人の生育歴に問題があったとするならば、この社長自身が麻薬所持をしなかったとしても、倫理的に責任があるといえるでしょう。もし家門に優劣・名誉不名誉があるとすれば、そのような自分に直接の原因があるわけでない不名誉を何故、背負わされる必要があるのですか?
しかも、日本の部落が形成されるにあたって、多くが何の責任も無く理由も無く突然被差別部落として対象となった地域も多かったという歴史的不条理をふまえて、発言されておられるのでしょうか。
世の中には多くの差別が転がっています。例えば車を運転する人は女性ドライバーを見つけると「やばっ、女性ドライバーだ、気をつけなきゃ」といいます。何に?男性ドライバーにだって運転技術の未熟な人は多いし、恐ろしい運転マナーの方も沢山おられます。なのに何故?男女差別だけでなく、いろいろな差別が転がっています。
何の差別も受けてこなかった人は他人の痛みがわからないのです。わからないのはまだいい、わかろうともしない態度には非常に腹が立ちます。今回のこの問題の根底には、「だって社会には差別があって当たり前」という恐ろしい差別意識が感じられます。
そんなに「家門の名誉」というものが何か知りたければ、また表向き・裏向きの二つの顔を持つことが人間社会として正しい姿だと主張されたいのなら、ここで問題となっている被差別部落の方々に「差別って何ですか?」と直接堂々と聞いてみたら良いではないですか。部落解放同盟はWebページも持っていますよ。
それとも、被差別部落出身の方と限定して質問してみてはいかがですか?もしあなた方が、裏向きの差別がまだあると本気で信じているならば、被差別部落出身の方はここに出てきて発言してくれると思うのですか?
この質問自体がとんでもない人権侵害であることを、もっと真剣に考えて頂きたいと思います。
>もし家門に優劣・名誉不名誉があるとすれば、そのような自分に直接の原因があるわけでない
>不名誉を何故、背負わされる必要があるのですか?
おっしゃる通りです。
本人に責任がない事柄です。
なのでこのこと(部落出身)を以って「不名誉である」という事実認定が
なされることには断固反対致します。
質問の趣旨としては、
「趣旨はどうであれ(A氏を糾弾する意図はなかったと類推されるが)、
プライバシーに属する事柄を不用意に報道したB誌のありかたが、
公器としてはいかがなものか?」ということです。
設定を「名誉毀損か否か」という設定にしたのがいけなかったのでしょうか?
趣旨としては「プライバシーの侵害」に近い事案であり、もし私の設問の仕方により
「被差別部落出身者は不名誉な存在だ」という誤解にミスリードしているのであれば、
これは私の不徳の致すところであり、深く反省いたします。
残念ながら、ご質問者様の意図がどこにあるか、読み取れませんでした。まずご質問の意図を伺うような回答をすべきでした。こちらこそ感情的と思われる書き方をどうぞお許し下さい。
真にご質問になりたかったのは、
(1)有名人が(←ここ大事)
(2)有名になった原因の事物に関係ない(←ここ大事)ことで
(3)他人に積極的に公表したくないと思っていることがある場合
(4)そして(3)が日本国憲法の「法の下の平等」に抵触する内容である場合
名誉毀損罪が適用されるか否か、という問題ですね。なるほど、どう切り分ければよかったのかわからない、というのはよくわかりました。ちょいと分けて考えてみます。
(1)プライバシーって何。
有名人には、一般人に与えられているプライバシー権の範囲が狭まっても仕方ないと考えられています。では、有名人にも認められるプライバシーとは何か、ということ。
(2)マスコミの憲法違反はどう対処すればいいのか。
法の下の平等を社会の公器が守らなかった場合、その不利益は誰が蒙り、誰に対し、何の権利を守るように訴えるべきなのか、ということ。
(3)かたやマスコミの言論の自由はどうするのか。
正当な理由のある、あるいはスキャンダルを目的とする報道において、その根本に迫るためのやむをえない必要に迫られ、(差別の意図があるか否かはさておき)取材対象と密接に関わる具体的な事実を述べることにプライバシー権を広げるのは、国家による言論封鎖ではないのか、ということ。
(4)刑事裁判で訴えられるか。
刑法における「名誉毀損」は誰のために、何を意図し、何を守ろうと考えているのか、ということ。
(5)民事裁判で訴えられるか。
民法における「不法行為」は誰のために、何を意図し、何を守ろうと考えているのか、ということ。
...何と無く、法律のレポートを書かされている気分になってきました。「2000字以内でまとめよ」と言われそうです(てか、この順番で論じても減点されない?どきどき)。他にもきりわけるべき点を見逃していたら、どなたかご指導頂ければ幸いです。
(1人50回まで発言できるということですので、今はこれにて失礼します。学生時代を思い出して血圧が上がってきました...)
まずそこが大きな問題なんじゃないですか?
どのような書かれ方をされたのかよくわからないので、一般的な(つまり、連綿と続いてきた社会階級における)差別の問題と捉えますが、本当に被差別部落出身であることが名誉の毀損になるのでしょうか。
被差別部落からも社会に貢献する立派な方が多く出てこられましたし、ひるがえって、差別されるような階級ではないのに、社会的に問題行動を繰り返される方々もまた多くおられます。私は、元貴族、被差別部落出身者、在日朝鮮人、と、いろんな社会階級の方とお友達ですが、家名が人間の質を変えると感じたことは一度もありませんよ。この設問事態がナンセンスです。人間の名誉はその人ひとりが築き上げていくものです。
この設問に対し一言で答えるなら、「ど~でもいいですよ」