【オススメのパニック小説を教えてください!】

※参考
http://d.hatena.ne.jp/goldwell/20070518#1179495636

※条件
・新刊で入手可能なもの。
・今回は都市から国家・全世界といった集団的な範囲でパニックとなるような内容を対象とします。「こういう内容の本もアリ?」という疑問はコメント欄でお願いします。

回答する際は、どうしてその本がオススメか理由を書いてくださいね。
回答内容によって、ポイントを配分します。

回答の条件
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  • 終了:2007/05/26 00:58:40
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ベストアンサー

id:rikuzai No.6

回答回数1366ベストアンサー獲得回数141

ポイント60pt

この質問を見てから、パニック小説というくくりを意識して読んでなかったなぁと実感しました。

また存外に定義もはっきりしたものを見つけられず。

なので、goldwellさんが質問文で定義されている事柄に自分なりに定義を追加してみて、

  • コミュニティ単位で不測・不可避な状況に追い込まれる。
  • マクロ視点、ミクロ視点(時には災厄をもたらした犯人側視点も)のオムニバス的な構成で、特に市井の人々のエピソードが入っていることが重要。

といった感じのお話をあげてみます。


幼年期の終り (ハヤカワ文庫 SF (341))

とりあえず海外古典を押さえていく感じで。

パニック小説といってしまうのはちょっと厳しいですが、パニック小説の下地といった方が良いのかも。


ブラッド・ミュージック (ハヤカワ文庫SF)

幼年期の次にこれを読むと更に味が出てきます。

ただしこの作品はかなり難度が高いかも。


火星人ゴーホーム (ハヤカワ文庫 SF 213)

地球規模の災厄。オーウェルの1984が出ていたので、対照的なブラックユーモア作品を一つ。

視認できない声だけの火星人が地球に襲来。

けれども征服云々の前にとにかくウザイ。地球人はパニックに…。

ただ、人のふり見て我がふりなおせ的な観点で言うと、阿部公房の「人間そっくり」はこの作品をもっと静かで不気味にした感じかも。


夜 (角川ホラー文庫)

意外に穴なのではと思う赤川氏。かなり古い作品なので既読の可能性もありますが、

パニック小説と言われて最初に思い出したのはこの作品だったり。

(中学生くらいの時に読んだような)

一気に読んで「はぁ~」とため息をつく感じ。



番外的に。

黄泉がえり (新潮文庫)は映画作品は恋愛色やファンタジー色が前面に出ていましたが、

原作は梶原さんらしいSF作品です。

「パニック」状態にはならないので番外としましたが、日常に起こった非日常を受け入れていく市井の人々の描写が「日本沈没」などに描かれる、逆境と闘う市井の人々に重なります。

ちなみに私はまだ読んでいませんが、谷さんと共同執筆された日本沈没 第二部というのもありますね。

レビューが今ひとつで怖くてちょっと手が出ていませんが。(旦那も渋るんですよ。う~ん)

映画は今回募集されていませんが、「交渉人真下正義」はおもしろかったです。

シナリオブックが出ていますが、ノベライズがないのでこれも番外。


以上ご参考まで。

id:goldwell

rikuzaiさん、【Six Words Stories】 お疲れ様でした。

これはまた見事にいい感じの作品を持って来られました。


ダイアリにも書きましたが、パニック小説というひとつの独立したカテゴリーというより、SFとかホラーとか色んなジャンルにまたがっているように思います。

私もたまたま読んだ小説がパニック小説だったこともありますね。


お薦めされたアーサー・C・クラークにしても、ハインラインやスティーブン・キングといった海外の大御所を今まで読んでいなかった(たぶん)のは勿体無かったなぁと思うところです。

レビューをみるかぎり『幼年期の終り』はどういう結末が用意されているのか気になりそうです。

『ブラッド・ミュージック』はちょっと瀬名秀明『パラサイトイヴ』を思い出しました。でもただのパニック小説に収まらない人類の未来まで展開しているところが気になります。


『火星人ゴーホーム』で書かれている異星人はすごく嫌な侵入者ですねぇ。ウイルスとは違う意味で非常にパニックになりそう(笑)

火星人で思い出したけど、アメリカではニュースの実況形式で放送された火星人襲来の話が現実と信じられてパニックになったことがありましたね。

http://explorer.road.jp/us/nj/mercer/groversmill.html

アメリカ人というのは独立以来、侵略された経験が無い国民だから、そういう侵略話に敏感だという意見を聞いたことがあります。

それとは別に日本人は自然災害に慣れているから、立ち直りが速いとか(アメリカ人はどうなんだろう?)。

そういう視点で読んでみるのも面白いかもしれませんね。


赤川次郎は十代の頃にある程度読んだのですけど、手元に無いので読んだタイトルをよく憶えてないですよね~。やだなぁ、歳取ると。

『夜』は新書版の刊行が1983年とあるので微妙なところ。でもこういった内容は好きなので、読んでいれば憶えているはず・・・。気になりますねぇ。


『黄泉がえり』は既読でした。穏やかなパニック小説と言っていいでしょうか。『日本沈没』とまた違って、地域を熊本市近辺に限定し、市民や行政の状況を丁寧に描いたところが逆に良かったような気がします。

『日本沈没 第二部』は出版されていることを最近知りましたので、読んでみたいところ。谷甲州ですから、地味な話になるのかなって気もしますけど(笑)


たくさんの紹介、ありがとうございました。

ちなみに映画はですね。過去に質問があったので今回は別にいいかなぁと思いまして。

question:1123859269

2007/05/23 23:35:41

その他の回答5件)

id:boojum No.1

回答回数12ベストアンサー獲得回数2

ポイント40pt

http://www.amazon.co.jp/%E8%B6%85%E9%9F%B3%E9%80%9F%E6%BC%82%E6%...

 天変地異なぞに比べればちと規模は小さくなりますけれど、ネルソン・デミル『超音速漂流』などはいかが。高々度19000m、もう空ではなく「亜宇宙」と形容されるような高ーい所を、時速2000kmでずばーっと突っ切っていく乗客満載の大型旅客機があって。その横っ腹に突然ミサイルが穴を開けちゃう。ぽっかりと。

 そこで生まれる阿鼻叫喚の巷を、歯切れの鋭い平易・簡勁な筆致でざくざくと書き殴っていくのです。大変面白う御座いました。


http://www.amazon.co.jp/1984%E5%B9%B4-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B...

 それから、ダイアリの方を覗いてみましたら「非日常へ叩き出された人類~」という辺りへの言及がありますので、格別血飛沫や断末魔をご所望な訳でもないのでしょうか。とすると所謂ディストピア小説も射程内に入りそうですので…その方面では押しも押されぬ巨塔としてジョージ・オーウェル『1984年』を併せてお薦めしておきましょ。

 ナントカ学の教材にもしばしば持ち出されるくらいの古典名作で、ちょっと見すると全体主義・管理社会・言論統制と何やらややこしげな言葉ばかりが並んでますが、主役はあくまでそうした暗い世界に生きざるを得ない人間一人。私はこの小説、何より「物語として秀抜」「胸に迫る悲しさ、おぞましさがある」からこそ真率な訴求力を持つ、本当に怖い話に仕上がったと思ってます。まずは小理屈抜きで気軽にどうぞ。

 ちなみに1900年代の前半分を生きたオーウェルさんの霊感は、当時実際に君臨していたスターリン社会政体治下のソ印連邦からやってきたそうですけれど。思考実験が身上のSFにはそうした現実を敷衍し、架空の世界に翻案して非日常に遊ばせてくれる小説がちょいちょいあります。私が実検した限りでも味の良いのが…レイ・ブラッドベリ『華氏451度』、フィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』 、アーシュラ・K・ル=グウィン『所有せざる人々』、マイク・レズニック『キリンヤガ』等々。上記二作がお気に召しましたら、その辺りにも目を通してご覧なさると上々吉。

id:goldwell

『超音速漂流』

おぉー、これは面白そうですね。

ただでさえ機長が死亡し、破損した旅客機をどうするかだけでも難しいのに、

・酸欠により凶暴化した乗客

・事故の陰蔽のために生存者もろとも機を墜とそうとする計画

このあたりがドキドキさせます。


>格別血飛沫や断末魔をご所望な訳でもないのでしょうか

そうですね。そちらが読みたければホラー・ジャンルなり、猟奇事件を扱った作品を求めますので。

パニックに陥った人々が、いかにして克服していくかという面もパニック小説の面白さの一つだと思います。


>ディストピア小説

今回のお題としては難しいところですねー。

何らかのきっかけで、別世界(パラレルワールド)にほうりこまれて戸惑う人々、という内容などは近い気がしますが。


それはそれとして、海外作品はあまり読んでいない方ですので、参考にさせていただきます。

ありがとうございました。

2007/05/19 17:14:48
id:bangohan No.2

回答回数770ベストアンサー獲得回数7

ポイント10pt

http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%82%A6%E3%83%88%E3%83%96%E3%...

アウトブレイク (文庫)

都市から国家・全世界というとウィルスものになってしまう・・・・・・絵空事じゃないから怖いね~。

id:goldwell

ダイアリーの方でBeiriiさんご推薦の『ザ・スタンド』もそうでしたが、ウイルス感染ものというのもパニック小説の王道でしょうか。

ウイルスというのは、目に見えないうちに知らず知らずに広まっていく怖さがありますね。


残念ながら絶版のようですね・・・。

2007/05/26 00:40:18
id:ARAYOTTO No.3

回答回数1376ベストアンサー獲得回数13

ポイント1pt

http://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%B2%88%E6%B2%A1-%E4...

日本沈没 上 下


あまりにも有名ですが映画がまだならオススメします。

id:goldwell

ぐはっ・・・

先週光文社版を再読したばかり。

質問文のリンク先は読んでもらえなかったですか。

2007/05/20 14:31:47
id:ta_katsu No.4

回答回数20ベストアンサー獲得回数3

ポイント25pt

○ペスト(カミュ著)

ペスト (新潮文庫)

ペスト (新潮文庫)

  • 作者: カミュ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • メディア: 文庫


ウイルス感染ものの元祖です。とある町がペストが発生したことにより封鎖されます。そこで苦悩する医者の目を通して、人々の混乱、ペストの感染の猛威が淡々と語られます。本当に怖いものがなにかがよくわかります。古典ですが、ぜひ一読を。

id:goldwell

こういう古典的(というには新しいか)名作を読む機会が無かったのですよねー。

AMAZONのレビューも参考にしますが、何より回答にてこうやってオススメの言葉があると読んでみたい気がします。ありがとうございました。

2007/05/21 11:56:28
id:kapibara No.5

回答回数326ベストアンサー獲得回数14

ポイント40pt

既に回答にも出ていますが、ウイルスものは「目に見えないものが対象」であり、「身近に起こりそうな怖さ」と言う点でやはりパニック小説の王道ではないかと思います。

個人的にも人畜共通感染症やバイオハザードには興味がありますので昨年ドラマ化もされました、こちらを一押し。

夏の災厄 (文春文庫)

夏の災厄 (文春文庫)

  • 作者: 篠田 節子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • メディア: 文庫

以下に示したドラマのページはかなりのところまであらすじが明かされていますので、原作のほうを読むまえに見てしまうのはオススメできないかもしれません。

ドラマコンプレックス


ドラマのほうのストーリーは「噂に惑わされる人々」がメインとして描かれているようですが、原作でも明確なヒーロー像がなく「いかにも日本的な」社会や人々のありようが印象的でした。


それから、「集団的な範囲」でのパニック小説ではないのですが、積読状態になっているけれどかなり面白そう!だと思っているのが小川一水の

天涯の砦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

天涯の砦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

  • 作者: 小川 一水
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • メディア: 単行本

です。

壁一枚隔てた向こう側は真空、という極限状況の中でも一致団結しない登場人物たちにハラハラしております。

id:goldwell

kapibaraさん、いらっしゃいませ。誘ってみて正解(笑)


篠田節子は聞いたことがありましたが、まだ読んだことがありませんでした。

パニックとなると、それに対する人々の混乱状態から色んなものが垣間見られると思いますが、そのあたりをどう書くかが作家の腕の見せ所でしょう。

そのへんで、2作ともレビュー見ても期待できそうです。


それにしても『天涯の砦』のような作品があるとは。質問してみないと知ることがなかったですねぇ。

ありがとうございました。

2007/05/23 01:12:50
id:rikuzai No.6

回答回数1366ベストアンサー獲得回数141ここでベストアンサー

ポイント60pt

この質問を見てから、パニック小説というくくりを意識して読んでなかったなぁと実感しました。

また存外に定義もはっきりしたものを見つけられず。

なので、goldwellさんが質問文で定義されている事柄に自分なりに定義を追加してみて、

  • コミュニティ単位で不測・不可避な状況に追い込まれる。
  • マクロ視点、ミクロ視点(時には災厄をもたらした犯人側視点も)のオムニバス的な構成で、特に市井の人々のエピソードが入っていることが重要。

といった感じのお話をあげてみます。


幼年期の終り (ハヤカワ文庫 SF (341))

とりあえず海外古典を押さえていく感じで。

パニック小説といってしまうのはちょっと厳しいですが、パニック小説の下地といった方が良いのかも。


ブラッド・ミュージック (ハヤカワ文庫SF)

幼年期の次にこれを読むと更に味が出てきます。

ただしこの作品はかなり難度が高いかも。


火星人ゴーホーム (ハヤカワ文庫 SF 213)

地球規模の災厄。オーウェルの1984が出ていたので、対照的なブラックユーモア作品を一つ。

視認できない声だけの火星人が地球に襲来。

けれども征服云々の前にとにかくウザイ。地球人はパニックに…。

ただ、人のふり見て我がふりなおせ的な観点で言うと、阿部公房の「人間そっくり」はこの作品をもっと静かで不気味にした感じかも。


夜 (角川ホラー文庫)

意外に穴なのではと思う赤川氏。かなり古い作品なので既読の可能性もありますが、

パニック小説と言われて最初に思い出したのはこの作品だったり。

(中学生くらいの時に読んだような)

一気に読んで「はぁ~」とため息をつく感じ。



番外的に。

黄泉がえり (新潮文庫)は映画作品は恋愛色やファンタジー色が前面に出ていましたが、

原作は梶原さんらしいSF作品です。

「パニック」状態にはならないので番外としましたが、日常に起こった非日常を受け入れていく市井の人々の描写が「日本沈没」などに描かれる、逆境と闘う市井の人々に重なります。

ちなみに私はまだ読んでいませんが、谷さんと共同執筆された日本沈没 第二部というのもありますね。

レビューが今ひとつで怖くてちょっと手が出ていませんが。(旦那も渋るんですよ。う~ん)

映画は今回募集されていませんが、「交渉人真下正義」はおもしろかったです。

シナリオブックが出ていますが、ノベライズがないのでこれも番外。


以上ご参考まで。

id:goldwell

rikuzaiさん、【Six Words Stories】 お疲れ様でした。

これはまた見事にいい感じの作品を持って来られました。


ダイアリにも書きましたが、パニック小説というひとつの独立したカテゴリーというより、SFとかホラーとか色んなジャンルにまたがっているように思います。

私もたまたま読んだ小説がパニック小説だったこともありますね。


お薦めされたアーサー・C・クラークにしても、ハインラインやスティーブン・キングといった海外の大御所を今まで読んでいなかった(たぶん)のは勿体無かったなぁと思うところです。

レビューをみるかぎり『幼年期の終り』はどういう結末が用意されているのか気になりそうです。

『ブラッド・ミュージック』はちょっと瀬名秀明『パラサイトイヴ』を思い出しました。でもただのパニック小説に収まらない人類の未来まで展開しているところが気になります。


『火星人ゴーホーム』で書かれている異星人はすごく嫌な侵入者ですねぇ。ウイルスとは違う意味で非常にパニックになりそう(笑)

火星人で思い出したけど、アメリカではニュースの実況形式で放送された火星人襲来の話が現実と信じられてパニックになったことがありましたね。

http://explorer.road.jp/us/nj/mercer/groversmill.html

アメリカ人というのは独立以来、侵略された経験が無い国民だから、そういう侵略話に敏感だという意見を聞いたことがあります。

それとは別に日本人は自然災害に慣れているから、立ち直りが速いとか(アメリカ人はどうなんだろう?)。

そういう視点で読んでみるのも面白いかもしれませんね。


赤川次郎は十代の頃にある程度読んだのですけど、手元に無いので読んだタイトルをよく憶えてないですよね~。やだなぁ、歳取ると。

『夜』は新書版の刊行が1983年とあるので微妙なところ。でもこういった内容は好きなので、読んでいれば憶えているはず・・・。気になりますねぇ。


『黄泉がえり』は既読でした。穏やかなパニック小説と言っていいでしょうか。『日本沈没』とまた違って、地域を熊本市近辺に限定し、市民や行政の状況を丁寧に描いたところが逆に良かったような気がします。

『日本沈没 第二部』は出版されていることを最近知りましたので、読んでみたいところ。谷甲州ですから、地味な話になるのかなって気もしますけど(笑)


たくさんの紹介、ありがとうございました。

ちなみに映画はですね。過去に質問があったので今回は別にいいかなぁと思いまして。

question:1123859269

2007/05/23 23:35:41
  • id:goldwell
    【質問の期間】
    回答の集まり具合にもよりますが、最低でも24日(木)くらいまでは受付するつもりですので、よろしくお願いします。
  • id:yuzuriha0724
    筒井康隆(『霊長類南へ』)を読まれているということと、ちょっと希望の回答から離れてるかなと思いましたのでこちらにコメントされていただきました。主旨と違ったらごめんなさい!

    『日本沈没』を既読でしたら、筒井康隆の『日本以外全部沈没』は如何でしょうか。(もし既読でしたらすみません……)題名の通り日本以外が全て沈没する状況になって、世界中から日本に人々が集まってくる話しです。コメディの要素が多分にありますが、パニック小説といって問題はないと思います。もし長編がお好みなら同著者の『パプリカ』もおすすめです。人の夢の中に登場できる精神科医(装置)が引き起こす、「感染」ものです。
  • id:goldwell
    yuzuriha0724さん
    ありがとうございます。

    私の場合、中学のときに筒井康隆ファンになって、その後小松左京とか他のSF作家も読むようになったので、
    『日本以外全部沈没』→『日本沈没』という順番で読んだのですよ。後から思えばちょっともったいなかった気がします(元を知らなくても面白かったですけどね)。
    もう一回読んでみようかなぁ。

    あ、『パプリカ』ももちろん既読でした(^^)
    筒井康隆は大学で心理学を専攻していたのもあって、夢や精神世界を扱った著作は多いですよね。
  • id:yuzuriha0724
    やはり既読ですよねー(^^;)その読み方も面白いですねw。カミュの『ペスト』に本歌をとった(?)『コレラ』というのもありますね……

    筒井康隆は好きで読んでいたので、どうしてもその作品の中から思いつくものを挙げてしまいました~。

    うーん、いいのが思いつきせん。また思いついたらこちらに書き込みますねー。
  • id:goldwell
    筒井康隆のドタバタ・ギャグの作品はある意味パニック小説と言ってもいいかもしれませんねー。

    もしいいのが思いついたら、まだ時間はあるので回答お願いしまーす。
    (ウォッチの皆さんもいい作品を知っていれば是非)
  • id:boojum
     小松左京さんと言えば、私もつい先日になってようやく『くだんのはは』を読んだですよ。ちょっと言を弄するなら、あれはパニックに陥ってる世界から「隔絶されている」事の怖さ…逆パニック小説?みたいな雰囲気がありますね。油照り、蝉時雨、遠い空襲を眼下に見る不吉な静謐さ。いや面白かった。

     ちなみになりますが、同氏の小品『召集令状』はご存知でしょうか? 戦前派世代の中間管理職氏が主人公。ある日、部下の戦後派青年達に懐かしの「赤紙」が舞い込む所からお話が始まって…そこに記された通りの日時に、青年達は次々と原因不明の失踪を遂げる。デスクには歯抜けが目立ち、業務が滞る。そうこうする間に新聞報道が始まり、警察が腰を上げ、戸惑う世間を余所に、しかし令状は何処からともなく、切れ目もなく届いては、男達を攫い続ける…。と、展開はお定まりなのですが、題材が渋く利いて何とも言えない味わいがある。中盤の会話がいいのですね。

    「だけど、それとこれとは様子がちがいますよ」と私は反論した。「消えた連中は、どう考えたって、義勇軍に行きそうな柄じゃない。世界無銭旅行にゃよろこんで行きそうですがね――それに、ちょっと大規模すぎるし……」
    「それじゃ国際的人身売買団の誘拐か」課長はやけっぱちな口調でいった。「日本の青年は優秀だから、どこか新興国の官吏か何かに売りとばされるのかな――それともタネ馬かも知れんぜ」
    「それにしたって、誘拐をわざわざ赤紙(、、)で予告するってのは変ですよ」中崎はボソボソつぶやいた。「もっと事態を直視すべきじゃないですかね?――話にきくと、失踪した連中は大てい身体強健な二十二歳から五、六歳の独身者で、ほとんどが次男(、、)だってことです」
    「それがどうだというんだい?」
    「つまり……」中崎はうつろな眼つきで宙を見つめながらいった。「ひょっとしたら、これは――


     と、いったような按配で。ざっと検索した感じ、所収の短編集は65年刊早川版『日本売ります』が絶版で、95年刊角川版『召集令状』も絶版。かく言う私は中公版の吉行淳之介編アンソロジー『奇妙な味の小説』で…これも絶版。
     えーと。古本屋さんでどうぞ。(ダウトだったら面目無。)


     それはそうと日本以外全部沈没! もさりげに最近映画化されてますが、
     竹島と北方領土沈めなかったそうですね。(小声。)
  • id:goldwell
    いやぁ懐かしいですね。さっき本棚を探ってみました。今年のGW中に実家から持ってきた小松作品をしまったはずなので。
    そしたら95年刊角川版『召集令状』と84年徳間版『本邦東西朝縁起覚書』(「召集令状」他所収)の2冊が見つかりました。
    95年刊角川版のあとがきに書いてありますが、短・中篇には戦争に関する作品が多くて、やっぱり著者の少年時代の経験が影響しているそうです。

    あ、『くだんのはは』は読んでいなかったです。っていうか知らなかったなぁ。小松作品はまだ漏れがあるみたい。

    ちなみに『日本売ります』や『復活の日』はハルキ文庫で持っていますが、今はこちらの方が入手しやすいみたいですよ。


    さて、質問の方ですが25(金)の夜まで待ってみようと思います。

  • id:boojum
    (ダウトだった!)

     事実『くだんのはは』も戦時中のお話ですね。牛頭人身の妖怪「件」伝説に取材した作品ですが、どうやらこれは「九段」にもかけてあるようで。♪上野の駅から九段まで~、なんて、流石に歌えやしませんけれども。
     どちらかというとサイエンスよりはファンタジーに親しい人間だからか、左京さんといえばこれ…くらいの事を思ってましたが、あの広ーい執筆範囲を考えてみれば確かに、寧ろ末流に区分されべき品かもしれません。まあ、とまれ良篇には違いないのでお気が向かれましたらご一読。


     話逸れますが、パニック映画の話でスピルバーグ版宇宙戦争が推挙されないのは嘘だなー。私はあれだけ審美的荘厳な侵略者にならちょっと滅ぼされてみたいと思いました。映画としてオチがつまんないなんてのは予定調和だ。(!
     あ、でもラジオドラマ版で社会恐慌が巻き起こったというのは大分誇張入ってるらしいですよ。嘘にしても洒落た嘘ですけれど。
  • id:goldwell
    >くだんのはは
    小松左京も短・中篇ではそういう茶目っ気出してますよね。

    >パニック映画
    よく見たら、(ホラー)パニック映画に偏ってて、今回の質問とはテーマがずれているような。
    今回のを映画版で募集したら、やっぱりハリウッド映画が集中しそうですね。まぁ、それはまた別の機会に・・・。

    >ラジオドラマ
    あんまり詳しくは知らなかったですが、ああいうふうに実在の地名とかを挙げてドラマをやってしまうところが、ジョークなのか真面目なのかアメリカらしいなと思ったりしました。



    それでは質問終了です。
    回答だけでなく、コメント等でもたくさん寄せられて、楽しみが増えました。
    ありがとうございました。

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