野菜には、お漬け物という優れた保存方法がありますよね。
お安い時にいっぱい買って漬けて保存しておけば家計も助かるし、消費者価格が安いということは生産者価格も下落して農家が困っているということですから、消費を伸ばせば生産者も助かります。
そこで今回は、豊作と不作の差が激しい野菜の一つであるキャベツをお漬け物にして保存する時のコツと、その応用レシピを考えてみたいと思います。
まずキャベツの漬け方です。
色んなお漬け物の方法が考えられると思いますが、最も料理素材として使い回しがきくのは、やはりシンプルな塩漬けでしょう。
材料
・キャベツ 1玉(約1kg)
・塩 小さじ4
まずキャベツは千切りにします。
なんで千切り?、葉っぱの形のまま漬けてもいいじゃん、と思いましたが、キャベツは葉っぱのまま漬けるより、千切りにして漬けた方が圧倒的においしいんです。
その秘密は乳酸菌にありました。
お漬け物の独特の風味は乳酸菌が作ってくれる物。
動物の場合乳酸菌はお腹にいますが、植物の場合はなんと細胞の中にいるんです。
だから細かく切るとその乳酸菌が外に出てきて、早くおいしく漬かるんというわけです。
お料理も科学なんですね。
容器は何でも構いません。
わが家ではチャック付きの密封ポリ袋に、千切りにした物を小分けにして漬けています。
本当は大きな容器で一気に漬けた方がおいしく漬け上がると思いますが、家庭では小分けにして漬けていった方が、使う時に楽だと思うんです。
だいたいキャベツ1玉を4袋くらいに分けて漬けています。
その流儀でやるとすると、キャベツ1/4をポリ袋に入れ、塩小さじ1を加えてよく混ぜます。
これを4袋作ります。
空気を追い出してチャックを閉じ、適当なプラスチック桶のような物にその袋を詰めて、均等に重さが伝わるように上から重石をかけて冷暗所で保存。
3日目あたりから食べられます。
さて、このキャベツの塩漬けのお料理への応用を考えていきましょう。
もちろんお漬け物ですからそのまま食べてもおいしいですが、塩漬けキャベツは料理素材としても優れ物なんです。
韓国では今も各家庭で大量のキムチを漬けるらしいですが、あれは料理素材としての応用が広いからだと思います。
日本にもすばらしいお漬け物文化があるのに、今は料理素材として応用されることが少なくなってしまいました。
だから最近、イエで漬ける人が少なくなってしまったんだと思います。
漬け物はただの箸休めではなく、すばらしい料理素材でもあるんです。
漬け物にしたお野菜を使ってこそ楽しめるおいしさというのがあります。
ここからは、それを少し考えていきましょう。
まず王道はスープですよね。
色んなレシピが考えられると思いますが、ここでは素材の味をいかした、最もシンプルな例をあげてみたいと思います。
材料は1~2人分
・キャベツの塩漬け 100g
・タマネギ 1/2個
・ローリエ 1枚
・白ワイン(またはお酒) 半カップ
・水 半カップ
・ベーコン 好きなだけ
・塩、コショウ 少々
まず空焚きしても大丈夫なお鍋にベーコンを入れ、弱火でゆっくり加熱して脂を出していきます。
十分に脂が出てきたら火を強めて、カリカリではないけれど半分カリッとしたかな、くらいまで炒めてください。
火をちょっと弱めて、スライスしたタマネギを加えてさらに炒めます。
タマネギが透き通ってきたら弱火に落として、焦がさないようにじっくりと炒め続けてください。
タマネギに色が付いてきたら、まず水を注ぎ、強火にして、さらに白ワイン(またはお酒)を入れ、ローリエを入れます。
煮立つまでの間、お鍋の底にこびりついた焦げを溶かし込むようにヘラで鍋底をさらってください。
煮立ったら塩漬けキャベツを加えて、さらにコトコト弱火で煮込みます。
蒸発して水が少なくなってきたら、差し水をして補ってくださいね。
時間は、そうだなぁ、15分から30分くらい。長く煮込んだ方がベーコンから味がよく出ておいしくなります。
味見をして、塩コショウで味を調えてできあがり。
塩分は塩漬けキャベツとベーコンにすでに含まれていますから、塩はほとんど使わないで済むと思います。
コショウはできるだけ香りの高い物を粗挽きで使ってください。
器に盛って、お好みでエクストラバージンオイルひとたらし。
コンソメも何も使っていないのに、素材だけのおいしさですばらしいスープができあがります。
生のキャベツじゃ、こうはいきません。漬けたキャベツだからこんなにおいしいんです。
塩漬けキャベツと一緒にソーセージを1~2本加えるとさらに豪華になりますね。
一人のお夜食もこれさえあればほっかほかです。
続いては塩キャベツシューマイをご紹介してみましょう。
これはご家族皆さんで食べられるように、3~4人前の分量でご紹介しますね。
・キャベツの塩漬け カップでザクッとすくって2杯くらい
・豚ひき肉 250g
・ごま油 小さじ3
・片栗粉 小さじ3
・オイスターソース 小さじ2
・シューマイの皮 25枚(たまたま1袋25枚だったからということなので、適当に増減してください)
まずキャベツの塩漬けは、絞って水気を切ってください。
この水気にもおいしさがいっぱい入ってるので、捨てちゃうともったいないですね。
付け合わせに中華スープでも作るようでしたら、それに加えて使ってください。
絞ったキャベツは軽く刻んで扱いやすい大きさにしておきます。
ただし、みじん切りのように細かくしてしまうと食感がつまらなくなるので、ざっくりとした感じを残してくださいね。
キャベツをボウルに入れ、挽肉を加えてよく練り混ぜます。
粘りが出てきたら、ごま油、片栗粉、オイスターソースを加えてさらによく混ぜてください。
これを皮に包んで、十分に蒸気が上がっている蒸し器に入れて5~6分。
ほっかほかのキャベツの塩漬けシューマイのできあがりです。
一応、酢醤油と練りがらしで食べていただきますが、漬けたキャベツのおいしさとオイスターソースの下味で、何も付けなくてもおいしいんですよ。
だからお弁当のおかずにも使えます。
これも生のキャベツでは、こうはいきません。
以上、漬けたキャベツだからこんなにおいしいという参考例を二つ、ご紹介させていただきました。
漬けることで保存性が上がるだけでなく、素材のおいしさも大変身。
他のお野菜も、漬けてそのまま食べるだけでなく、色んな料理への応用を考えていくと、さらにお漬け物の世界が広がると思います。
野菜には、お漬け物という優れた保存方法がありますよね。
お安い時にいっぱい買って漬けて保存しておけば家計も助かるし、消費者価格が安いということは生産者価格も下落して農家が困っているということですから、消費を伸ばせば生産者も助かります。
そこで今回は、豊作と不作の差が激しい野菜の一つであるキャベツをお漬け物にして保存する時のコツと、その応用レシピを考えてみたいと思います。
まずキャベツの漬け方です。
色んなお漬け物の方法が考えられると思いますが、最も料理素材として使い回しがきくのは、やはりシンプルな塩漬けでしょう。
材料
・キャベツ 1玉(約1kg)
・塩 小さじ4
まずキャベツは千切りにします。
なんで千切り?、葉っぱの形のまま漬けてもいいじゃん、と思いましたが、キャベツは葉っぱのまま漬けるより、千切りにして漬けた方が圧倒的においしいんです。
その秘密は乳酸菌にありました。
お漬け物の独特の風味は乳酸菌が作ってくれる物。
動物の場合乳酸菌はお腹にいますが、植物の場合はなんと細胞の中にいるんです。
だから細かく切るとその乳酸菌が外に出てきて、早くおいしく漬かるんというわけです。
お料理も科学なんですね。
容器は何でも構いません。
わが家ではチャック付きの密封ポリ袋に、千切りにした物を小分けにして漬けています。
本当は大きな容器で一気に漬けた方がおいしく漬け上がると思いますが、家庭では小分けにして漬けていった方が、使う時に楽だと思うんです。
だいたいキャベツ1玉を4袋くらいに分けて漬けています。
その流儀でやるとすると、キャベツ1/4をポリ袋に入れ、塩小さじ1を加えてよく混ぜます。
これを4袋作ります。
空気を追い出してチャックを閉じ、適当なプラスチック桶のような物にその袋を詰めて、均等に重さが伝わるように上から重石をかけて冷暗所で保存。
3日目あたりから食べられます。
さて、このキャベツの塩漬けのお料理への応用を考えていきましょう。
もちろんお漬け物ですからそのまま食べてもおいしいですが、塩漬けキャベツは料理素材としても優れ物なんです。
韓国では今も各家庭で大量のキムチを漬けるらしいですが、あれは料理素材としての応用が広いからだと思います。
日本にもすばらしいお漬け物文化があるのに、今は料理素材として応用されることが少なくなってしまいました。
だから最近、イエで漬ける人が少なくなってしまったんだと思います。
漬け物はただの箸休めではなく、すばらしい料理素材でもあるんです。
漬け物にしたお野菜を使ってこそ楽しめるおいしさというのがあります。
ここからは、それを少し考えていきましょう。
まず王道はスープですよね。
色んなレシピが考えられると思いますが、ここでは素材の味をいかした、最もシンプルな例をあげてみたいと思います。
材料は1~2人分
・キャベツの塩漬け 100g
・タマネギ 1/2個
・ローリエ 1枚
・白ワイン(またはお酒) 半カップ
・水 半カップ
・ベーコン 好きなだけ
・塩、コショウ 少々
まず空焚きしても大丈夫なお鍋にベーコンを入れ、弱火でゆっくり加熱して脂を出していきます。
十分に脂が出てきたら火を強めて、カリカリではないけれど半分カリッとしたかな、くらいまで炒めてください。
火をちょっと弱めて、スライスしたタマネギを加えてさらに炒めます。
タマネギが透き通ってきたら弱火に落として、焦がさないようにじっくりと炒め続けてください。
タマネギに色が付いてきたら、まず水を注ぎ、強火にして、さらに白ワイン(またはお酒)を入れ、ローリエを入れます。
煮立つまでの間、お鍋の底にこびりついた焦げを溶かし込むようにヘラで鍋底をさらってください。
煮立ったら塩漬けキャベツを加えて、さらにコトコト弱火で煮込みます。
蒸発して水が少なくなってきたら、差し水をして補ってくださいね。
時間は、そうだなぁ、15分から30分くらい。長く煮込んだ方がベーコンから味がよく出ておいしくなります。
味見をして、塩コショウで味を調えてできあがり。
塩分は塩漬けキャベツとベーコンにすでに含まれていますから、塩はほとんど使わないで済むと思います。
コショウはできるだけ香りの高い物を粗挽きで使ってください。
器に盛って、お好みでエクストラバージンオイルひとたらし。
コンソメも何も使っていないのに、素材だけのおいしさですばらしいスープができあがります。
生のキャベツじゃ、こうはいきません。漬けたキャベツだからこんなにおいしいんです。
塩漬けキャベツと一緒にソーセージを1~2本加えるとさらに豪華になりますね。
一人のお夜食もこれさえあればほっかほかです。
続いては塩キャベツシューマイをご紹介してみましょう。
これはご家族皆さんで食べられるように、3~4人前の分量でご紹介しますね。
・キャベツの塩漬け カップでザクッとすくって2杯くらい
・豚ひき肉 250g
・ごま油 小さじ3
・片栗粉 小さじ3
・オイスターソース 小さじ2
・シューマイの皮 25枚(たまたま1袋25枚だったからということなので、適当に増減してください)
まずキャベツの塩漬けは、絞って水気を切ってください。
この水気にもおいしさがいっぱい入ってるので、捨てちゃうともったいないですね。
付け合わせに中華スープでも作るようでしたら、それに加えて使ってください。
絞ったキャベツは軽く刻んで扱いやすい大きさにしておきます。
ただし、みじん切りのように細かくしてしまうと食感がつまらなくなるので、ざっくりとした感じを残してくださいね。
キャベツをボウルに入れ、挽肉を加えてよく練り混ぜます。
粘りが出てきたら、ごま油、片栗粉、オイスターソースを加えてさらによく混ぜてください。
これを皮に包んで、十分に蒸気が上がっている蒸し器に入れて5~6分。
ほっかほかのキャベツの塩漬けシューマイのできあがりです。
一応、酢醤油と練りがらしで食べていただきますが、漬けたキャベツのおいしさとオイスターソースの下味で、何も付けなくてもおいしいんですよ。
だからお弁当のおかずにも使えます。
これも生のキャベツでは、こうはいきません。
以上、漬けたキャベツだからこんなにおいしいという参考例を二つ、ご紹介させていただきました。
漬けることで保存性が上がるだけでなく、素材のおいしさも大変身。
他のお野菜も、漬けてそのまま食べるだけでなく、色んな料理への応用を考えていくと、さらにお漬け物の世界が広がると思います。