日本語をそのままローマ字表記にしたって日本語は日本語であって、
それによって世界の共通言語になるわけじゃありません。
それをしようとしたのは、日本語には漢字平仮名片仮名が何万字とあって、
勉強はまずそれを覚えることから始めなければならず、
文字(キャラクター)はアルファベットを覚えるだけでよい欧米に比して不利だということで、
漢字仮名を廃してローマ字表記にしてしまえ、そうすれば欧米列強に早く追いつける、
ということから提唱された動きで「脱亜入欧」の一環です。
いっそ日本語そのものをやめて英語にしてしまえと言った人もいます。
初代文部大臣の森有礼です。
ローマ字表記は百害あって一利なしですね。
戦後にGHQもローマ字表記にさせようとしましたが、同じ理由で頓挫しましたし。
以前に見た例ですが、日本の宗教についての文章が、shinto(神道)とshinshu(真宗、つまり浄土真宗)の区別ができていないことが原因で、文章が「浄土真宗の鳥居」的なことになっていたことがあります。
ただ、shin = 神、真、新、芯、信、針……などという「音(読み)」と「意味」の関係をどうするかは、実は日本語の漢字変換の分野だったりもしますが。
同音異義語の問題を解決せずに漢字を廃した某半島では、発音記号でしかないハングルで全てを表記したがために正反対の意味の単語が同じ表記になるという大チョンボをやらかしてます(しかも改善する気が全くないという)。
『防火』と『放火』
『防水』と『放水』(これはKTXの枕木のアンカーボルトに防水充填剤を注入すべきところに吸水性の充填剤を注入してアンカーボルトを錆びさせるという結果に)
明治時代にそういうことをやろうとして頓挫しましたが、
仮名をローマ字表記するというやつです。