松重豊が出演してる名刺管理システムの電車広告の話です。
社長室で浅葉建設との人脈作りが遅れて困っている話をしていると、社長のゴルフボールに『あさば』と書かれているのを発見します。そこから名刺交換をしていたことを思い出すのですが、ここで質問です。
ゴルフのコンペでなんとなくした名刺交換程度で、その後の商談の突破口なんかになるんでしょうか?
三種の神機 ~ 普通名刺から固有名刺へ ~
〔点の時〕
わたしは(営業職ではありませんが)生涯に1600枚の名詞を受取り、
かなりの精度で保管しています。そのCMの意図は、たぶん大量の名刺
を授受管理した経験のない人たちの、脳内風景(願望)だと思います。
もっとも短い文学が俳句なら、もっと短い詩は姓名なのです。
現代人が、初対面の相手に自己紹介するには、絶好の切り札です。
マイホーム、マイカーから、マイ・カード、マイ・ページの転換です。
わたしは、はじめて高校卒業時に名刺を作って、送別会で配って以来、
三人名刺とか写真名刺など、ありとあらゆる名刺を試作・収集しました。
デザイナーとして、数十種類の名刺をデザインした経験もあります。
〔知の利〕
…… 生涯に受取った名刺は、32年間に1600枚≒週一枚。
http://q.hatena.ne.jp/1263955938/246845/#i246845(20100121 19:24:47)
名刺は管理できるが、人脈は管理できない。
よそもんと、いなかもんとの接点を象徴したパフォーマンス。
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20001028
名刺ヘシ折り事件 ~ 知事のメール・アドレス ~
…… (はがき大の)名刺を引っこめた田舎者(のち市長)がいた。
http://q.hatena.ne.jp/1259770726#a972038(No.1 20091203 03:27:02)
名刺作法 ~ ステナイズムのすすめ ~
〔神の理〕
…… 名刺を見なければ(どっちがエライか)本人同士にも分らない。
http://q.hatena.ne.jp/1275435406(20100602 08:36:46)
名刺入門&名刺作法 ~ 人脈と情実の切り札 ~
…… 私の入れるようなクラブに、私は入りたくない(Groucho Marx)。
http://q.hatena.ne.jp/1252486687#a947428(No.1 20090909 20:45:48)
ピンカラ紳士録 ~ 名刺入門(草稿)より ~
…… 同窓会用の役職は、自由に印刷できるが、社内では通用しない。
http://q.hatena.ne.jp/1132156903#a442384(No.3 20051117 06:31:45)
やがて消える“三種の神器”名刺・役職・肩書の廃止。
> その後の商談の突破口なんかになるんでしょうか?
蟻の一穴があればそれを突破口に「する」のがデキる営業というものです。
CMのシチュエーションで名刺一枚がゲームを決めるカードに「確実になる」とは言えませんが、ゲームに影響できるように正攻法以外も含めあらゆる手段を尽くすのが営業です。
・商談に関わる役員を教えてもらえるかも
・会談を申し入れれば担当部署の本部長や部長くらいは同席させられるかも
・会って話すだけでも、その事実が商談の意志決定者の耳に入れば影響力を持ちうるかも
・まして役員が「A社のはいいらしいね」と気軽に一言でも言えば下は「それを覆す理由作り、言い訳作り」に奔走せざるをえず、それを毛嫌いして決めてくれるかも
コンタクトが無い中ならこれらの可能性を得られるだけでも十分です。
あと因みに、あのシステム/サービスはこういった「点」で営業の武器になることよりも、どの部署で誰が接点を持っているかの「面」で管理することや、過去に交換した名刺の掘り返しに意義があります。(営業ならあのCMから直感的にわかる話です)
攻めたい会社の名刺を探したら、5年前に展示会の自社ブースで主任時代の名刺を置いていってくれた方が、今は部長に昇進していて…というのを組織として抜け漏れなく把握し全体の勝率を底上げすることに貢献します。
うぉぉ。なんかすごい世界ですね。
2017/10/20 23:35:27大変、興味深い話をありがとうございます。