「専用ぬいぐるみでリラックスタイム」
何かを抱っこしていると、とってもリラックスできますよね。
というわけで、わが家には、よく遊びに来てくれる仲良しさんのための専用ぬいぐるみが用意されています。
もともとわが家にあったものを気に入ってくれてその人専用になったものもあれば、
「これ、お気に入りの“子”なんだけど部屋に置き場がなくなっちゃったから置いていい?」
なんていういきさつでうちにきたぬいぐるみもあります。
中には「みんな専用があっていいなぁ、私もここに来たとき用にひとつ作ろうかな」なんて、わざわざ手作りして、うちに置いてくれている人もいます。
数が増えてくると置き場所が大変ですので、あまり巨大な物はご遠慮いただいていますが、こちらにご紹介いただいた「布ハンモック」などの工夫をすれば、けっこうたくさんのぬいぐるみを、かわいく並べておくことが可能です。
http://www.37sumai.com/feature/michelin/2011/10/11103101.html
ぬいぐるみの首の所には、それぞれリボン結び、そこに名前を書いたタグを付けています。
一人一人、本当に専用のぬいぐるみ。
父はそれを見て、飲み屋に置いておくボトルみたいだな、なんて言っています。
うーん、そうなのかも。
ピンポーン、あ、お友だちがやってきました。
「いらっしゃーい、上がって上がって」
「私の○○ちゃん、いい子にしてた?」
「しばらく顏出してくれなかったから寂しがってたよ」
「あはは、ごめーん」
お客様のところに、専用のぬいぐるみを連れて行きます。
「きゃー、ひさしぶりー、ぎゅっ」
ぬいぐるみが相手をしてくれているので、お茶の支度をしている間も、友だちを一人にしません。
お茶の用意ができたら、私も自分用のぬいぐるみを連れてきて、お互いお気に入りの子を抱っこしながらのティータイム。
これは和みます。
たくさん遊びに来てくれた時は、専用ぬいぐるみがない人もいるので、そういう人にはレンタルぬいぐるみ。
人によって好みがあるので、抱っこしやすい形のクッションなども用意してあります。
これで、お人形は苦手よ、という人にも対応。
何かを抱きながら過ごす時間には、ちょっと不思議な魔法がかかります。
たとえていうと、お泊まり会の夜のような感じ。
他人のイエには違いないんだけど、ゆったりと心も体も預けてくつろいでもらえる。
そんな時間を楽しんでいただけます。
もちろん人それぞれ好みは様々ですから、全ての人にこういうおもてなしが喜ばれるとは限りません。
そこは相手の個性を尊重しながらやっていく必要はありますが、かわいいもの好きの女子同士なら、ちょっと検討してみる価値のある方法だと思います。
「屋上ディキャンプ場」
私がマンションの公共施設プランを考えるなら、屋上緑化とペントハウスを組み合わせたディキャンプ場を提案したいと思います。ディキャンプ、つまり宿泊を伴わないキャンプですね。マンションですから夜はイエに帰って寝ますが、それ以外のことは全て屋上で行えるキャンプ場を作りましょう。
まず屋上は思い切った緑化空間とします。最近は様々なタイプの屋上緑化プランがありますから、それらを駆使して、変化に富んだ空間を作り上げましょう。屋上に設置される機械室やクーリングタワーなども表面を緑化することを前提に設計すれば、それは山のような景観を提供してくれるでしょう。
少ない水をうまく循環させて、水辺の風景も作り出したいですね。小さな子供にも安全なように、水深はごく浅く作りましょう。ですから、池のようなデザインではなく、せせらぎのような形になります。水が登場すると、ここをビオトープにしたい、なんていう欲も出てきそうですが、それは維持管理が大変ですから、そこまでは欲張らないことにします。
キャンプ場ですから、ロッジと炊事場も備えます。ペントハウスがロッジですね。内外装とも、木造のログハウスのように仕上げましょう。炊事場は、かまどをどうするかが、ちょっと検討事項です。屋上といえども薪を燃やすかまどは採用しにくいでしょうから、この際家電メーカーなどとタイアップして、キャンプ場気分を壊さないIH熱源などを開発してしまうのも、マンション事業者の企画開発力の見せ所となるのではないでしょうか。
あとはベンチや座れる切り株などを適宜配置して、屋上ディキャンプ場の出来上がりです。住人はこのスペースを、家族でキャンプ気分を楽しんだりするほか、遊び心たっぷりのガーデンパーティー会場や、ゲストのおもてなしスペースとしても利用します。もちろん住人同士の交流の場としても活躍してくれますね。
マンションをSOHOの仕事場として使っている人もいますが、そういう人は屋上にノートPCを持ち出して、リゾート気分でお仕事です。仕事のお供の飲み物は、水筒に入れたアイスコーヒーもいいでしょうし、炊事場でお湯を沸かしてお茶を淹れるのも自由自在。仕事が煮詰まった時なんか、いいと思いますよ。
屋上を活用する提案がたくさん出されていますが、そうした屋上活用にアウトドアライフの楽しみを加えていくと、より幅広い使い道が生まれると思います。もちろん積極的な屋上緑化は、都市のヒートアイランド現象の低減などにも役立ってくれますね。
「朗読しあうというコミュニティタイム」
以前、「イエが寺子屋になるようなスペース作り」
http://d.hatena.ne.jp/ie-ha-te-na/20100803#Michelina03
というのを書かせていただいたことがありました。それと同じような学びの場を、というアイデアなのですが、こちらはずっと手軽に開催が可能です。必要なのは、集まれる場所と時間、文化を楽しみたいという気持ち、そしてみんなで読んでいきたい本、これだけです。
場所は、個人のお宅のリビングで十分です。何の準備も要りません。場を和ませるお茶菓子などがあると楽しくなりますから、そういうのをみんなで持ち寄ることにしましょうか。
扱う本は何でもかまいません。短編を一人一編ずつ朗読し合ってもいいでしょうし、数回に分けて読み終えるくらいの中編作品を一章ずつ輪読していくのもいいでしょう。全員で少しずつ読み合わせていってもいいですし、今回は誰の番と決めて順繰りに担当し合っても構いません。
目的は、日頃あまり読む機会がない傾向の本に親しむ機会を持つということですから、参加者みんなが興味を示して、しかも今まで読む機会を持ってこなかったような本が選べるといいですね。
絵本でもいいでしょう。児童文学にも、読んだ気はするけど忘れている、といった作品がたくさんあると思います。そしていわゆる名作と呼ばれている作品。なまじ粗筋を知っているからちゃんと読んでこなかった、というような作品がたくさんあると思います。
対象は文学作品に限りません。興味深い人のエッセイや、異文化に触れられる旅行記、そのほか新書類の中にも興味深いテーマを扱った本がたくさん見つかると思います。そういう取り上げてみたい本にいつもアンテナを張り巡らせていると、次々読み合いたい本が出てきて、いつまでたってもやめられない集いになっていくと思います。
この集いの効果は、触れる機会の無かった本に触れられることと同時に、参加者全員で同じ本に対する記憶を分かち合える所にあります。きっと皆さん、今まで以上に仲良しになれると思います。たとえていえば同級生みたいな仲良しに。
一つの活動を長く継続していくのは難しいことですが、無理のない時間、無理のない回数で、本を読み合うことだけでなくお茶を楽しんだり談話を楽しんだりすることも大切にしながら続けていけば、きっと様々な面で、一人一人を、そして仲良し皆さんの絆を豊かに深めてくれるコミュニティタイムになると思います。
「マンション内気象観測所と屋上天文ドーム」
まず「マンション内気象観測所」です。マンションの四周や屋上の風向や風速、外気温や空調が入っていない場合の室温のサンプル、湿度、降水量、代表的な部屋の日照量などを多角的に測定する設備があったら楽しいと思いませんか。一般的な観測項目に加えて、マンション独特の項目も色々考えて付け加えましょう。
観測は、センサーを適切に設置すれば自動的に行えますから、観測結果をコンピュータでとりまとめて、ロビーに設置したディスプレイに表示させましょう。注意報や警報、天気予報なども表示させるようにしておきます。もちろん構内LANでアクセスすれば、過去の様々なデータを取り出せるようにもしておきましょう。
こうした気象に関する情報が充実していると、ベランダガーデニングなどにとても役立ちます。気温が氷点下になるから鉢植えを部屋の中に入れてやろうとか、この様子ならいついつには何の種がまけそうだとか、色々な計画がたてやすくなります。
そして何より、大人も子供も「科学する目」が育ちますね。昔は百葉箱を開けて、内部の計器が指し示す数値を手で書きとめていきました。それがロビーのディスプレイやLANによる配信に変わっていきますが、それでもお天気という自然現象を毎日克明に見つめていくと、その不思議さにも、法則性にも、色々と気付いていくと思うのです。
屋上には空の様子を写し出すライブカメラも設置しましょう。都会では、空は建物に遮られてしまいますから、全天を見渡せる場所はなかなかありません。そんな都会生活の中で、広々とした空に接することが出来るだけでも価値があります。
続いては「屋上天文ドーム」です。世の中には自宅に天文ドームを作ってしまう人もいますが、そのためには大変な努力と資金が必要です。もし天文ドームのあるマンションがあったら。それだけで、そこに住みたいと思う人もたくさん出てくると思います。
都会では満足な夜空は見られませんが、逆にこうした設備を特色にしたマンションが脚光を浴びることで、都会の光害や大気汚染などに歯止めを掛けていく切っ掛けになっていくかもしれません。
こうした共用設備を通じて、昔の科学少年も、今の子供たちも、それぞれに胸をときめかせていく。そんな住まいが誕生したらどんなに楽しいでしょう。マンションが学びの場にもなる、ちょっと、いえ、かなり素敵な取り組みではないかと思います。
「和室でゲストと共にリラックス」
旅館について和室に案内されると、まず畳の上に座って足を伸ばし、「ふぁぁぁぁ」と伸びをする。そして窓の外を眺め、茶をすする。旅の疲れが癒される瞬間ですね。こういうリラックス感をお客様と共に楽しめる和室というのを、私はぜひお勧めしたいと思います。
室内は極力シンプルに。座卓と座布団しか置いていないようなスッキリした状態にしておきましょう。その分、窓の外の景観にはちょっと凝りたいですね。鉢植えや竹の柵などを上手く利用して坪庭風にレイアウト出来たら風情たっぷりです。今までのイエはてなに、そうしたアイデアがいくつかありました。
あ、座椅子はあるといいですね。座椅子には様々なタイプがありますが、座面が高くなっていない最もシンプルなタイプが、くつろぎやすいと思います。
こういう部屋にお客様をお通しして、手足をゆっくりと伸ばしてくつろいでいただくのです。親しい相手なら、寝っ転がってもらってもいいですね。
夏はすだれや打ち水に、イグサの座布団。冬は火鉢に鉄瓶などという風情も今までのイエはてなで紹介されてきましたが、そういう当たり前の和の風景でありながら今の暮らしからは失われがちな要素も、どんどん取り入れていきましょう。
こうして「自分のイエのつもりでくつろいでね」と言いながら、日本人の遺伝子に刻み込まれたくつろぎ感と、普段の暮らしでは味わえない非日常の両極を楽しんでもらう。そういうゲストルーム計画です。
ちなみに最近、小さな箱火鉢を手に入れました。長火鉢よりも小型の、本当にコンパクトな火鉢です。しかし五徳はしっかりした物がセット出来ますので、試しに小型の茶釜を乗せてみました。ちょっと高さがありますが、茶道の真似事をしてみたら、いい感じなのです。これでお抹茶と和菓子を楽しむおもてなしをしたりすると、くつろぎの中に一点キリッとアクセントが加わって、よりリラックス感の増すひとときを楽しんでもらえるのではと思います。