実は私は、記念すべき第一回目のイエはてなへの投稿が「漬け物に凝る」だったんです。この投稿の糠床は、ぼちぼち6周年を迎えます。干支がもう半分回ります。一夜漬けも古漬けも絶品の糠床に育ってきました。では詳細を書かせていただきましょう。
私の糠床は、一切水を加えずに作った糠床です。煎り糠と自然塩、そして適宜の鷹の爪。ただそれだけを瓶に入れ、混ぜます。この状態では「糠」ではあっても「味噌」ではありません。パラリとした粉の状態です。
そこに、捨て漬けを行います。スイカの皮、キュウリのヘタ、その他様々な野菜屑を、粉の状態の糠の中に沈めるのです。この状態では野菜に塩が効きにくく腐敗しやすいですから、野菜には強めの塩をして、よく板ずりにしてから沈めます。
すると、野菜から出た水分で、だんだんと「糠」が「味噌」状になってきます。捨て漬けを繰り返してちょうどいい具合の水分量になる頃には、野菜の表面に付いている酵母の働きなども加わって、絶妙の発酵がスタートしていきます。
あとは、この糠床をていねいにメンテナンス。毎日かきまわすことはもちろん、水分が多いと、いくら掻き回しても糠に酸素が行き渡らなくなり、腐敗が始まりますから、過剰な水分はこまめに除去していくことも大切です。
一般には、糠味噌に穴を開けて滲み出た水分をすくうとか、ペーパータオルで吸い取るなどと説明されるようですが、現実には野菜から出る水分は半端な量ではありませんから、そんなやり方では間に合いません。そこで私はこれをお勧めします。
これなら常時糠床に差し込んでおくことで、常に余分な水分を分離していけます。小中大と3サイズがありますので、漬けている容器の大きさに合わせて選んでください。
こうやって水を取っていくと、いっしょに塩分も失われていきますから、漬ける野菜は事前に塩で板ずりするなどして、塩分を補給しながら漬けていきます。
ちなみに糠漬けの乳酸菌はラクトバチルス・プランタルムという種類が主流らしく、これは10%の塩分の中でも増殖できる、塩分に強い菌だそうです。
もう一つのメンテは、糠床表面です。表面に白い膜のようなものが出来たことはありませんか?これはカビではなく、産膜酵母と呼ばれる酵母なのだそうです。この酵母は糠床の糖分やアミノ酸や乳酸などを餌に繁殖し、漬けた野菜の風味を損なったり、シャキッとした歯触りを無くしてしまったりする悪さをするそうですから、これをこまめに除去することも大切です。具体的には、掻き回す前に表面をよく観察し、怪しそうな所は惜しげなくこそげ取ってしまうことです。糠は少なくなったら足せばよいのですから、ちょっとでも悪くなっていると思われる場所は、惜しげもなく除去することが大切です。
あとは保管の環境さえよければ、年々おいしくなっていく家宝の糠床を育てつつ、日々の漬け物を楽しんでいくことが出来ます。
一滴の水も加えず、野菜から滲み出る水分だけで6年間。このこだわりの糠床を、私は百年先の子孫に伝えたいと思っています。それは糠床の中に無数に生きる、命を継承していくことです。糠床は生きています。糠床も大切に育てていったら、まるで家族の一員です。
実は私は、記念すべき第一回目のイエはてなへの投稿が「漬け物に凝る」だったんです。この投稿の糠床は、ぼちぼち6周年を迎えます。干支がもう半分回ります。一夜漬けも古漬けも絶品の糠床に育ってきました。では詳細を書かせていただきましょう。
私の糠床は、一切水を加えずに作った糠床です。煎り糠と自然塩、そして適宜の鷹の爪。ただそれだけを瓶に入れ、混ぜます。この状態では「糠」ではあっても「味噌」ではありません。パラリとした粉の状態です。
そこに、捨て漬けを行います。スイカの皮、キュウリのヘタ、その他様々な野菜屑を、粉の状態の糠の中に沈めるのです。この状態では野菜に塩が効きにくく腐敗しやすいですから、野菜には強めの塩をして、よく板ずりにしてから沈めます。
すると、野菜から出た水分で、だんだんと「糠」が「味噌」状になってきます。捨て漬けを繰り返してちょうどいい具合の水分量になる頃には、野菜の表面に付いている酵母の働きなども加わって、絶妙の発酵がスタートしていきます。
あとは、この糠床をていねいにメンテナンス。毎日かきまわすことはもちろん、水分が多いと、いくら掻き回しても糠に酸素が行き渡らなくなり、腐敗が始まりますから、過剰な水分はこまめに除去していくことも大切です。
一般には、糠味噌に穴を開けて滲み出た水分をすくうとか、ペーパータオルで吸い取るなどと説明されるようですが、現実には野菜から出る水分は半端な量ではありませんから、そんなやり方では間に合いません。そこで私はこれをお勧めします。
【ぬか床の水取り器】 ぬかとっくり 小
これなら常時糠床に差し込んでおくことで、常に余分な水分を分離していけます。小中大と3サイズがありますので、漬けている容器の大きさに合わせて選んでください。
こうやって水を取っていくと、いっしょに塩分も失われていきますから、漬ける野菜は事前に塩で板ずりするなどして、塩分を補給しながら漬けていきます。
ちなみに糠漬けの乳酸菌はラクトバチルス・プランタルムという種類が主流らしく、これは10%の塩分の中でも増殖できる、塩分に強い菌だそうです。
もう一つのメンテは、糠床表面です。表面に白い膜のようなものが出来たことはありませんか?これはカビではなく、産膜酵母と呼ばれる酵母なのだそうです。この酵母は糠床の糖分やアミノ酸や乳酸などを餌に繁殖し、漬けた野菜の風味を損なったり、シャキッとした歯触りを無くしてしまったりする悪さをするそうですから、これをこまめに除去することも大切です。具体的には、掻き回す前に表面をよく観察し、怪しそうな所は惜しげなくこそげ取ってしまうことです。糠は少なくなったら足せばよいのですから、ちょっとでも悪くなっていると思われる場所は、惜しげもなく除去することが大切です。
あとは保管の環境さえよければ、年々おいしくなっていく家宝の糠床を育てつつ、日々の漬け物を楽しんでいくことが出来ます。
一滴の水も加えず、野菜から滲み出る水分だけで6年間。このこだわりの糠床を、私は百年先の子孫に伝えたいと思っています。それは糠床の中に無数に生きる、命を継承していくことです。糠床は生きています。糠床も大切に育てていったら、まるで家族の一員です。