4人はJ尼家のリビングで、ステーキを食べようとしている。
肉にスパイスをかけながら、J尼が切り出した。
J尼「他人ノ評価ヲ気ニスル、ニッポン人ノ国民性ヲ、トテモ良ク現シテイル迷信、ニッポンヤ中国ニアリマス」
みんなは興味を持った。
B美「何なの?」
J尼「ニッポン人ナラ、ホトンドノ人ガ知ッテイル迷信デス。AヲスルトBガ起コル、トイウ迷信ナノデスガ、因果関係ガ全クナイノデ、日本人デサエ、本気デ信ジテイル人ハ、イナイデショウ。地域限定デハアリマセン。アル行為ノ直後ニ、自分カラ言ッタリ、他人カラ言ワレルコトガ多イデス。ソノ迷信ノシーンガアルマンガヤドラマハ、普通、シリアスナストーリーデハアリマセン。コミカルナモノカ、恋愛物ガ多イデショウ。ソノ迷信ヲ言ウシーンハ、ラスト・シーン、モシクハ、急ニ場面転換トナルコトガ多イデス」
J尼は笑顔でウィンクした。
J尼「コノ迷信、何カ、ワカリマスカ?」
※小説風回答を3月25日(土) 21:00-21:59に。22:00以降に締切。その他の注意は下の「質問者から」に。ちなみに25日は誕生日です。
F吉「AをするとBが起こる、か…。うーむ。風が吹いたら桶屋が儲かる、とか?」
D菜「それ迷信じゃないし」
B美「だいいち、風が吹いた後に《今ごろ桶屋は儲かってるね》とか言う人いる?」
F吉「あ、あれだ。 夜に口笛を吹くと蛇がでる、ってやつでしょ。子供のころ、夜にピーピー鳴らしてると毎回言われたよ。因果関係ないし、地域限定でもない」
B美「だけど、恋愛物の漫画やドラマには出てこないわね」
F吉「食べてすぐに寝ると牛になる」
B美「それも出てこないって」
F吉「んもう、B美は厳しいなあ。僕だっていっしょうけんめい考えふぇ」
いきなり、F吉は言葉を切って、実に珍妙な百面相をしはじめた。
(太田記念美術館 小林清親「三十二相追加百面相」より「くしゃみの出かかり」)
F吉「ふぇ、ふぇ、ふぇ、…ふぇーっくしょい!」
J尼「Bless you!」
すかさずJ尼が声をかける。
B美「英語圏の人って、誰かがくしゃみをすると、即座にその言葉をかけるわね」
D菜「日本だったら、…あ、そうか、わかった!」
B美とD菜が同時に手をうった。盛大なくしゃみをたてつづけに連発しているF吉をそっちのけで、口々に言う。
D菜「答は、くしゃみね。人に噂をされているとくしゃみが出る、ってよく言うもの」
B美「出た回数によって、どんな噂をされてるかを判定することわざもあるくらい。
なるほど《他人の評価を気にする》日本人らしいわね」
D菜「ドラマや漫画のなかで《そこにいない人物の噂で盛り上がると、画面が切りかわって話題の人物がくしゃみをする》というシーンをよく見かけるわ」
やがて、くしゃみがようやくおさまると、F吉はすっきりした笑顔を浮かべた。
F吉「ああ、やれやれ。きっとどこかで僕のファンたちが、《F吉さんってほんとにステキ》とか何とか、噂しているに違いないよ。もてる男はつらいね」
あきれた顔つきのB美が、F吉の手もとを指差した。
B美「F吉ったら、ステーキにコショウをかけすぎ!」
※1 答えがわかった人は、ネタばれせずに、回答するつもりがあることをコメント欄に書いていただけると嬉しいです。
※2 いつもどおり、小説風回答歓迎です。
※3 過去問は以下です。
http://q.hatena.ne.jp/1440749053 ニッポンの?ドリンク grankoyan2様作
http://q.hatena.ne.jp/1440088637 ニッポンの?お菓子
http://q.hatena.ne.jp/1413333950 ニッポンの伝統的な食べ物 みやど様原案・lionfan2編
http://q.hatena.ne.jp/1409027227 ニッポンの夏の風物ドリンク grankoyan2様作
http://q.hatena.ne.jp/1408404964 ニッポンの公開犯罪
http://q.hatena.ne.jp/1407773038 ニッポンの謎キャラ
http://q.hatena.ne.jp/1406471216 ニッポンの嘘魔法
http://q.hatena.ne.jp/1405081515 ニッポンの羊頭狗肉デザート
http://q.hatena.ne.jp/1400504972 ニッポンのイメージダウンフード 222さん原案・lionfan2編
http://q.hatena.ne.jp/1399040599 ニッポンの悲劇的な役職
http://q.hatena.ne.jp/1375089952 ニッポンの伝統のドール
http://q.hatena.ne.jp/1374476099 ニッポンの伝統のグッズ
http://q.hatena.ne.jp/1369538017 ニッポンの伝説のゲーム
http://q.hatena.ne.jp/1357488272 ニッポンの伝説のダンス
http://q.hatena.ne.jp/1346141930 ニッポンの伝統のフード grankoyama様作
http://q.hatena.ne.jp/1346009507 ニッポンの伝統のフード
http://q.hatena.ne.jp/1339511191 ニッポンの伝説のレジャー
http://q.hatena.ne.jp/1334497733 ニッポンの伝説のフード
http://q.hatena.ne.jp/1333979251 ニッポンのゲーム
ちなみに、翌日の3/26日はたこやきレインボーの彩木咲良ちゃんの誕生日です。
なんとなくわかったつもりになっていますが、回答時間に回答できないといういつものジレンマ
(ブログの予約投稿ででも対応させていただこうかなーと
あれでいいのかな、と思いついたので、参加させていただきます。
相変わらず面白作文は苦手ですが(^_^;;;
それでは回答、楽しみにしております。
libros様、了解です。お待ちしています!!
F吉が勢いよく答えた。
F吉「わかった! 風が吹くと桶屋がもうかる、だろ? みんな知ってるし、地域限定じゃないし、因果関係が全くないし、何か珍しいことが起きたとき、自分から言ったり、他の人から言われたり・・・」
F吉の声がだんだん小さくなった。D菜が突っ込んだ。
D菜「しないでしょ!」
うなだれるF吉に、D菜は容赦なく続けた。
D菜「『風が吹くと桶屋が儲かる』なんて、恋愛ドラマっぽくないし、そもそも『他人ノ評価ヲ気ニスル、ニッポン人ノ国民性」と、何にも関係ないじゃない!」
F吉はしゅんとすると、D菜に尋ねた。
F吉「D菜は何かアイデアあるの?」
D菜は自信たっぷりに言った。
D菜「『花びら占い』ね」
F吉「何それ?」
D菜「小さな女の子が、花を摘んだときにやる遊びよ。『好き?』『嫌い?』って花びらを抜いていって、最後に抜くときに言う言葉で、自分の好きな人が、自分のことを好きか嫌いかわかる、っていう占い。花びらの数が偶数か奇数かで好き嫌いが決まるなんて、迷信でしょ?」
F吉は疑わしそうだった。
F吉「それ、日本や中国に限定の占いかなぁ? むしろ西洋の占いっぽいけど」
J尼も首を振った。
J尼「不正解デース。普通、花ビラ占イハ1人デヤリマス。他人カラ言ワレルコトハ、少ナイト思イマス。ソレニ、シリアスナ物語デモ、花ビラ占イノシーンハアリエマス。ラスト・シーンニナルコトモ珍シイデショウ」
J尼はB美に向き直った。
J尼「B美サン、イカガデスカ?」
B美はF吉に言った。
B美「F吉、ちょっと目をつぶっててくれない?」
F吉はドキドキした。
F吉「えっ! いいけど・・・なになに?」
F吉は甘い期待をしつつ目をつぶった。
B美「まず、鼻から大きく息を吐いて」
F吉は息を吐いた。B美は続けた。
B美「それじゃあ、鼻から大きく息を吸って」
F吉が息を吸おうとしたときに、B美はJ尼からコショウのビンを受け取り、F吉の鼻の前で振った。
F吉「ふぁーっ、ハッ・・・ハックショーン・・・! ええっ、なに、ひどいなあB美・・・」
B美は答えた。
B美「これが、今回の答えね」
J尼は叫んだ。
J尼「イツモB美サン、正解ダラケデース!」
D菜とF吉はきょとんとした。
D菜「何が正解なの?」
B美は正解を言った。
B美「『誰かが自分の噂をしてると、くしゃみが出る』っていう迷信」
J尼「ソウデース! 他人ノ目ヲ気ニスル、日本人ラシイ迷信デース」
F吉とD菜は頷いた。
F吉「たしかに日本人なら、ほとんどの人が知ってる、誰も信じてない迷信だ」
D菜「でもくしゃみした時、自分で言ったり、他の人から言われたりするよね!」
F吉は続けた。
F吉「迷信もいいところだから、シリアスなドラマでそんなシーンを出したら台無しだ。でもコミカルなマンガとか恋愛物の定番シーンになってる」
D菜「ラスト・シーンで噂された人が『ハクション・・・あれ、風邪かな?』とか、いかにもありそう!」
J尼が締めくくった。
J尼「『ギリギリ! ジャパン、ガイド』ニハ、『ニッポン人ハ狭イ村社会デノ生活ガ長カッタタメ、仲間内ノ評判ヲ異常ニ気ニスル。ニッポン人ニハ、神ヨリモ世間体ノホウガ怖イノデアル。誰カガ自分ノ噂ヲシテイルトクシャミガ出ル、トイウ迷信ハ、ソンナ日本人ノ愛スベキ臆病サガ、ヨク現レテイル』ト書イテアリマシタ」
みんな笑って、ステーキを食べ始めた。
----------- 謎解き・説明解読クイズ・ニッポンの迷信・解答編・終わり -----------
たぶん精神年齢も同じくらいです!!
回答書いてましたのでお読みくだされば幸いですー
http://granko.hateblo.jp/entry/2017/03/25/220000
「超光速通信」
艦橋のディスプレイに、文字が並ぶ。それを見て艦長は命令を発した。
「作戦変更だ」
「はっ」
「地球から転進命令だ。敵の側面を突く」
「了解。LTⅡ星系へ進路変更」
「ワープ7」
「ワープ7セットします」
宇宙戦艦は宇宙空間で転進を始めた。
「間も無くワープアウトします」
「攻撃準備」
艦橋が慌ただしくなった。
「トーピード充填、発射準備良し」
「ワープアウトまで3秒、2、1」
ズン
宇宙戦艦が大きく揺れた。
「被弾。敵の攻撃。継続中」
「どうした。なんで攻撃を受けているんだ」
「地球から連絡です。転進命令は、出していないと」
艦長は、慌てて振り向いた
「なんだって?」
「命令はしていないそうです」
「おい、通信室を出せ」
艦橋のディスプレイには、モウモウとホコリのようなものが充満している部屋が映し出された。
「どうした?なんで、通信士がくしゃみしまくっているんだ?」
部屋の中では、制服の女性が、顔を真っ赤にしてくしゃみをし続けている。
その脇に立っているコックが、頭を下げていた。
「すみません。この部屋の中でコショウを撒き散らせしまいました。申し訳ございません」
と言っているコックもくしゃみをしまくっている。
艦長に向かって、副長が首を横に振りながら言った。
「人の噂の種類に応じたくしゃみの回数をモールス信号に変換した、くしゃみ通信システムの根幹が成り立っていません。これでは通信ができないのは当たり前です」
「しかし副長。くしゃみ通信システムしか超光速通信はできないではないか。」
「では通信士を変えるしかありませんね」
「では、誰を通信士にするんだ」
「悪い噂の方がより速度が速いと言うことになっています。したがって悪い噂の元となる人、つまり艦長しかいませんね」
「悪事千里を走ると言うからなあ。仕方あるまい。噂の対象者が変わったことを連絡してくれ」
ディスプレイには女性が三人集まってるところが映った。三人は、うなずくと地球にいる彼女たちの友達の噂話を始めた。
次のクイズもほぼ準備済みですので、期待していてください。
それでは今日は、文学フリマ前橋に出てきます!!
http://q.hatena.ne.jp/1490485373
ダメだなぁ。
息子は、二十歳です。
もう、少年Aではすまされない、です。
お祝いしていて、回答できませんでした。