B美、F吉、D菜、J尼の4人は、J尼家のリビングで、夜のNHKニュースを見ながらブイヤベースを食べようとしている。J尼が切り出した。
J尼「ニッポンノ文化ヲ、トテモ良ク現シテイル料理、アリマス」
みんなは興味を持った。
B美「何なの?」
J尼「暖カイ、ヘルシーナ食ベ物デス。コンビニヤスーパーデモ売ラレテイマス。歩キナガラ食ベルコトハ不可能デス。ショッチュウ、ソレヲ食ベル人モイテ、日本デハ尊敬サレテイマス。ドコデモ作レマスガ、地域限定ノイメージガアリマス。ラーメンノヨウニ、イロイロナ種類ガアリマス。多クノ日本人モ食ベタコトガアルト思イマス。食ベタ後ハ、ゼヒ『ゴ馳走サマデシタ』ノ代ワリニ、アル言葉ヲ言ッテ欲シイデス」
J尼は笑顔でウィンクした。
J尼「コノ料理、何カ、ワカリマスカ?」
※小説風回答を4月1日(土) 21:00-21:59に。22:00以降に締切。その他の注意は下の「質問者から」に。
F吉「食べ物クイズなら僕にまかせて。ずばり、答はカレーライスです!」
D菜「カレーは日本食じゃないわよ」
F吉「ちっちっ、何をおっしゃるD菜くん。カレーライスは今や立派な日本の国民食ですよ。正月、おせち料理に飽きたらカレーを食べるのはもはや七草粥とも並ぶ年中行事。まさに日本の文化を現してると言っても過言では無い」
B美「いや過言でしょ」
F吉「温かいし、コンビニやスーパーでも売られてるし、さすがに歩き食べはできない。地域限定ってのは『ご当地カレー』のことだね。種類が豊富で、多くの日本人は食べたことがある。しょっちゅうそれを食べる人はウガンダ・トラ。デブタレントの先駆者として尊敬されてるんじゃないかな。『ご馳走さまでした』の代わりのセリフは『カレーライスは飲み物』。これでどうだ!」
B美「さりげなくヒントをすっ飛ばしてるけど、カレーは『ヘルシーな食べ物』と言えるかしらね」
D菜「スパイスは体に良さそうだけど、カロリーがねえ」
F吉「ううーん、当たってると思ったんだけどなあ」
B美「私もわかったわ。答は和製ブイヤベース、ちゃんこ鍋です。地域限定というのは相撲部屋のことだと思う。しょっちゅうそれを食べている大相撲力士、とりわけ横綱は、日本で尊敬される存在ね。相撲力士が食べるから太りそうなイメージがあるかもしれないけど、実はヘルシーなのよ」
F吉「あっ、今検索してみたら『力士が作る手料理はなんでもちゃんこという』らしいよ。だから僕のカレーライスも正解と言えば正解」
D菜「もう、F吉ったら調子がいいんだから」
J尼はにっこり笑ってテレビを指差した。NHKニュースが、ちょうど大相撲春場所のハイライトシーンを放送している。
J尼「今場所ハ、横綱・稀勢ノ里ノ活躍デタイヘン盛リ上ガリマシタネ!優勝ヲ祝シテ、今度チャンコ鍋パーティヲシマショウ!」
F吉は大喜びで、手刀を切った。
F吉「わあい、賛成賛成!『ごっつあんです!』」
回答方法は、過去問を参考にしてください。
http://q.hatena.ne.jp/1489763967 ニッポンの迷信
http://q.hatena.ne.jp/1440749053 ニッポンの?ドリンク grankoyan2様作
http://q.hatena.ne.jp/1440088637 ニッポンの?お菓子
http://q.hatena.ne.jp/1413333950 ニッポンの伝統的な食べ物 みやど様原案・lionfan2編
http://q.hatena.ne.jp/1409027227 ニッポンの夏の風物ドリンク grankoyan2様作
http://q.hatena.ne.jp/1408404964 ニッポンの公開犯罪
http://q.hatena.ne.jp/1407773038 ニッポンの謎キャラ
http://q.hatena.ne.jp/1406471216 ニッポンの嘘魔法
http://q.hatena.ne.jp/1405081515 ニッポンの羊頭狗肉デザート
http://q.hatena.ne.jp/1400504972 ニッポンのイメージダウンフード 222さん原案・lionfan2編
http://q.hatena.ne.jp/1399040599 ニッポンの悲劇的な役職
http://q.hatena.ne.jp/1375089952 ニッポンの伝統のドール
http://q.hatena.ne.jp/1374476099 ニッポンの伝統のグッズ
http://q.hatena.ne.jp/1369538017 ニッポンの伝説のゲーム
http://q.hatena.ne.jp/1357488272 ニッポンの伝説のダンス
http://q.hatena.ne.jp/1346141930 ニッポンの伝統のフード grankoyama様作
http://q.hatena.ne.jp/1346009507 ニッポンの伝統のフード
http://q.hatena.ne.jp/1339511191 ニッポンの伝説のレジャー
http://q.hatena.ne.jp/1334497733 ニッポンの伝説のフード
http://q.hatena.ne.jp/1333979251 ニッポンのゲーム
F吉がすぐに答えた。
F吉「わかった! 懐石料理だろ? 茶道と結びついてるから、すごく日本の文化っぽいし、暖かいし、健康的だ。歩きながら食べるなんてできないし、きっと懐石にも、いろんな種類があるんだろうし」
D菜が尋ねた。
D菜「『しょっちゅう、それを食べる、日本では尊敬されている人』って?」
F吉「お坊さんだね」
D菜「『どこでも作れるのに、地域限定』っていうのは?」
F吉「懐石料理はどこでも作れるんだろうけど、懐石料理が似合う街なんて、京都一択だよ」
D菜「ご馳走さまでしたの代わりに、言って欲しい言葉って?」
F吉「『結構なお手前でございました』さ! J尼、どう?」
J尼は否定した。
J尼「『結構ナオ手前デゴザイマシタ』、ハ、『茶道で苦イ抹茶ヲ飲ンダ時ニ、ヤセ我慢ヲシツツ言ウ、日本人ノ忍耐力ヲ示ス言葉』ノハズデース」
F吉「じゃあ『おおきに』は?」
J尼は尋ねた。
J尼「エ? ソノ言葉ハドウイウ意味デスカ?」
F吉は説明した。
F吉「京都の方言で、サンキュー、って意味なんだけど」
J尼は首を振った。
J尼「私、ソノ言葉、知リマセンデシタ。懐石料理ハトテモ高イノデ、オ坊サンデモ、ショッチュウ、食ベテイルワケデハナイト思イマス。接待ヅケノ政治家ガ食ベテイルイメージデ、ムシロ尊敬サレナイデショウ。ソレニ、懐石料理、コンビニデ売ッテルノ、見タコトナイデス」
J尼はB美に向き直った。
J尼「B美サン、イカガデスカ?」
B美はテレビに目をやりつつ答えた。
B美「もう少し待てば、ニュースにヒントが出るわ」
D菜とF吉は驚いた。
F吉「えっ! なんでわかるの?」
四人がテレビを見ていると、ニュースに映像が流れた。
アナウンサー「新横綱、獅子乃里の逆転優勝に沸いた大相撲春場所、千秋楽中入り後の勝敗です。黄虎富士と黒豹菊が11勝目をあげました・・・」
B美「これが、今回の答えね」
J尼は叫んだ。
J尼「B美サン、最高デース!」
D菜とF吉はきょとんとした。
D菜「何が正解なの?」
B美は答えを言った。
B美「『ちゃんこ鍋』ね」
J尼「ソウデース!」
F吉とD菜は頷いた。
D菜「たしかにちゃんこ鍋は暖かくて健康的だし、力士の食べ物だから、日本の文化を、とても良く現している料理ね。力士は尊敬されてるし」
F吉「コンビニやスーパーでも、ちゃんこ鍋のスープは売られてる。でも鍋だから、歩きながら食べることは不可能だ」
D菜は続けた。
D菜「ちゃんこ鍋はどこでも作れるけど、なんといっても本場は、国技館のある両国ね」
F吉も付け加えた。
F吉「塩ちゃんこ、みそちゃんこ、しょうゆちゃんこ、カレーちゃんこ、キムチちゃんこ、いろいろな種類があるよ」
D菜「詳しいじゃない!」
F吉「僕も先週、相撲を見た後、両国で食べたんだ。いろんなメニューがあって、迷っちゃった」
D菜は低い声で言った。
D菜「へぇーーーF吉、誰と相撲に行ったり、ちゃんこ鍋を食べたの?」
F吉「えっ、その、先輩がおごってくれて・・・」
D菜は淡々と尋ねた。
D菜「その先輩、女? それとも女性?」
F吉は頬を抑えながら答えた。
F吉「ひっぱたく前に聞いてくれないかな・・・どうせ一択だったけど」
J尼「D菜サン、見事な張り手デース!」
B美は心配した。
B美「F吉、大丈夫?」
J尼が締めくくった。
J尼「『ギリギリ! ジャパン、ガイド』ニハ、『チャンコ鍋ハ、相撲レスラーガ食ベル鍋料理デアル。力士ハ太ッテイルタメ、健康的デハナイイメージガアルガ、実際ニハ肉モシクハ魚ノ他ニ、大量ノ野菜ヤ、貝、キノコ、豆腐ナドヲ入レルコトモ多ク、栄養ノバランスガ良イ、健康的ナ料理デアル。日本人ハ、スポーツヲ自己ヲ高メルタメノ崇高ナモノデアリ、私生活モトレーニングノ一部ト考エル。チャンコ鍋モ、相撲ニ強クナルタメニハ欠カセナイ食ベ物ト捉エラレテイル。礼儀ニ厳シイ相撲界デハ、チャンコ鍋ヲ食ベ終エタ後ニハ、ゴッツァンデス、ト言ワナイト、稽古ニ見セカケタ激シイ集団暴行ニ遭ウ。コノ集団暴行ハ、相撲ノ世界デハ「カワイガリ」ト呼バレ、恐レラレテイル』ト書イテアリマシタ。今日ハチャンコ鍋デハナイデスガ、ブイヤベースヲ食ベタ後ハ、ゴッツァンデス、ト言イマショウ。デナイト、マタD菜親方ノ張リ手デース」
みんな笑って、ブイヤベースを食べ始めた。
----------- 謎解き・説明解読クイズ・ニッポンの伝統の料理・解答編・終わり -----------
ここに、置いておきます。
「異種格闘技」
「制御プログラムはできたか?」
「難しいです。何せ世界一厳しいルールですから」
「しかも重量級だからなあ」
「それでいて敏捷でしかも柔軟性が高いって化けもんですよ」
「そうか。調べれば調べるほど相手として難しいってわけだ」
「しかし試合は明日です。がんばりましょう」
「もう一回プログラムチェックだ。」
「勝利インタビューです。勝因はなんでしよう?」
「ちゃんこ鍋だと思います」
「ちゃんこ鍋ですか?」
「はい。潤滑油にちゃんこのエキスを入れてみたんです」
「潤滑油にですか」
「はい。ロボットが横綱に勝つためには、相撲界で言うちゃんこの味がしみると言うのが必要だと思ったからです」
「ははあ、ちゃんこの味がしみるですか」
「はい、普通ではロボットが横綱に勝つなんてできないと思ったので」
「では改めて、おめでとうございます」
「ごっつあんです」
「横綱と対戦し勝利した、格闘ロボットの製作者たけじんさんへのインタビューでした」
こちらは、しばらくストックはネタ切れなのですが、アイデアはありますので、固まったら出題したいと思います。